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まとめ ヘヴィーなアイツ 16話、17話(最終話)

 前回のあらすじの続きです。
解説や感想も書きます。

第16話

 菅手、桃女、ヤスヒロ等が叫び合っている中、警官が大勢やって来ます。
自分の署の警官達と勘違いした署長ですが刑事から不正を働いていた署長を逮捕しに来たのだと告げられます。

慌てた署長はミキを捕まえピストルを向けて自分を逃がす様に脅迫しますがミキに投げ飛ばされてしまいます。
切羽詰まった署長はピストルをミキに向けて発射しますが、丸岡がミキの前に出て撃たれてしまいます。

怒った蛇沼は身にまとっていた布から飛び出て署長に襲いかかります。
署長のカツラを剥ぎ取った所でロボエダは蛇沼の上空にテスラ装置でニコラホールと言う時間を行き来する空間の入り口を出現させ、カツラをくわえた蛇沼を吸い込ませました。
しかし蛇沼に捕まった署長も飲み込まれ、その様子を外をたまたま歩いていた少年が目撃します。

ミキ達は倒れた丸岡に駆け寄りますが丸岡は例のペンダントのおかげで一命を取り留めたのでした。

第17話 最終話

 博士はヤスヒロに蛇沼と署長はニコラホールの中を永遠と彷徨うだろうと伝えました。
署長は入り乱れる時間の中で自分の過去に出会い、空間の中に溶け込むのでした。

一方、蛇沼はアリが空間を食べて穴を開けている事に気づきそこから脱出します。
しかしそこは人間ではなく、進化したウサギしかいませんでした。

どうもウサギ少年の話からすると未来の世界に来た様でした。
ウサギ少年に教えられた広場へ向かい謎の像の解説文に以前の世界の面影を見ます。
広場の中、ウサギ達が集まっている場所へ行くと捕らえられたマングースがいました。しかし、彼らはそれを殺さずにおくと聞いて蛇沼は安心しました。

 タカコはミキに倒れた丸岡に冷たくした事を責めると、ミキは感情を偽るのは良くないと話ました。
タカコがミキの本人が気づいていない部分を指摘して物語は終わります。

 以上で全部です。
おそらく人々の目に触れる事も少なく、感想も多くはないと思うので早い段階で自分であらすじの全容と解説なり感想なりを書いてみようかと思い、まとめを作りました。
物語は現代、舞台は都会、登場人物の格好は80~90年代初頭くらいの高校生の格好ですね。性格もこの手の人(主に丸岡やタカコ)の箸が転がっただけでケンカ始めちゃう様な沸点の低さが物語転がすのにうまいこと役立ってます。
何かスッキリしない青春を送っていた高校生ヤスヒロが人生の目的を、自由を求めて戦う異形の者を手伝う事に定める事から始まります。
相手が何者なのかは分かりませんが段々と蛇沼が嫌われ、追われているのが物語から見えてきます。
蛇沼は非難され殺されそうになりながら最後は未来の世界へとたどり着くのでした。
過去は署長、現在はヤスヒロ、未来は蛇沼と言った具合にそれぞれに伝わってきた良心が存在していた事を確認して物語は終わります。それは署長の子供時代のもっと前からあって、蛇沼の行った世界のもっと後まで繋がっていくのでしょう。

ヤスヒロ
ノウテンキではあるが気骨のある若者として描きました。おだてられると調子に乗り、言われたまま正直に考えるので物語の中心で人間の素直さとして構えてもらいました。

蛇沼
異形者として迫害されながら生きる事を諦めない社会的超弱者です。
蛇沼が最初にいる事で他のグースマンや宇宙人も不自然さが無くなる都合の良いサイエンスフィクションポジションです。
行った先の未来の世界で最後にヤスヒロの優しさと同じ物に出会い、人間が絶滅した後も良心の一部か伝わった事を彼は確信します。
きっと今より住み良い世界でしょう。

タカコ
最強キャラクターなので終盤はお休みさせてます。なにせ暴れたら決着がついてしまう設定の人物ですから、話を切り上げる事以外に暴れさせられません。
いつも、どこか離れた視点から登場人物達を見ていて時に冷静に、時に誤解しながら物語をうまくまとめあげる存在です。

ミキ
最後にタカコにヤバさを指摘されて終わる物語の第2の主人公とも言える存在です。
一見、ミキの父親は桃女に対しても良い上司といった感じですが、ミキが家の事を色々やっている事から仕事を理由に家に中々帰らない父親であるのが分かります。
母親もダメ親なのでミキは当たり前の様に高速オバサン化してしまい、同世代の男の子から好意を持たれても嬉しそうにせず、父親と弟の面倒を見る事が生き甲斐になってしまった女の子です。
気の利く桃女に対しても自分の生き甲斐を奪う存在と少し思っていると思います。
1番まともそうに見えて1番ヤバい感じが所々で出てきます。
そんなミキを親友のタカコはしっかり見ています。

丸岡
成長したら体が大きくなっていつの間にか強くなってた感じが子供の頃の回想から思えます。
人との接し方が分からないので乱暴になってしまったのでしょう。
ヤスヒロと同じく素直なのでインチキ商品を信じ込み、堂々とダサいペンダントを胸からぶら下げます。同じ商品を買った山形は見えない様に持っています。
外したりはめたりが面倒でボタンを全部外した学ランからも自分のセンスを信じて疑わない所がうかがえる人物です。
しかし、要所要所で奇跡は起こり、人のライフスタイルをバカにする事が出来ないという証となります。

ジロー
うまいこと世の中渡っていけるタイプです。
ヤスヒロや丸岡を軽くバカにしながら彼らと一緒にいる気楽さを分かってる人物。
タカコと同じで離れた視点から人を見ている様です。

暇山
勉強が人より出来る事で自分の行いが常に正しいと思い込み、例外に対処出来ません。
自分の恋心も理解出来ずにミキの為にやってると思ってミキを付きまとうのでした。
それでも連中とうまくやっていけるのはどこか近い存在だからでしょう。

少年
ひたすら酷い目に遭うやられキャラです。
言った事は信じてもらえず、騙され、避難され、磔にまでされます。
色々な所で話の分岐点の目撃者として活躍します。

グースマン
自分の悪事を隠す為に弱者である蛇を非難して、その裏でさらに悪事を重ねます。
自分の動物的本能的を止める事が出来ず、生きる為にこの道を選んだのかもしれません。
生首は盗まれインチキ団体に人気を利用されます。
1度悪者達のアイコンになってしまったので死んでも彼らの中での偉人として利用され続けるのでしょう。

ロボエダ
ロボザキよりも人間味はありますが博士と共に宇宙人を迷い無く先制攻撃したり、蛇沼を害獣として扱っている事からも凄くロボット的で冷酷であるのが分かります。
未来の国の話から反乱ロボットである事が分かり、そんな性格から容易に大量虐殺もしかねないロボットです。
ロボットは鬼太郎やウルトラマンと同じく「実はこんな事が出来たのだ!」が後付け出来るので都合良く話を展開させたり、終わらせたりできるんです。ありがたい超人ポジションですね。

署長
最終話から見えるのは、悪くなってしまった理由を過去のほんの少しの歪みのせい(それを増幅させて悪い思い出にしている)にしていた事です。
おそらく優しいお巡りさんに憧れて純粋な気持ちで警察に入って、どんどん悪さをしていく内に、後ろめたさを感じ、その責任を身近な人のせいにしてしまったのでしょう。
最後は本当に心が綺麗だった時の思い出の中に溶け込んでいきました。

以上解説と感想でした。
それなりに満足出来る物を作れて良かったです。
読んでいただきありがとうございました。

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この他ニコニコにも全話アップしてます。
下2つのサイトは若干イラスト、セリフ等修正してますがに大きな違いはありません。

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