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<ラグビー>トライネーションズ第3戦オールブラックス対アルゼンチン,プレビュー

参考とした記事
https://www.allblacks.com/news/all-blacks-team-named-for-first-investec-tri-nations-test-against-argentina/
https://www.nzherald.co.nz/sport/tri-nations-rugby-what-can-we-expect-from-the-pumas-all-you-need-to-know-about-the-argentina-team-to-face-the-all-blacks/ZWAWI63LLECOMP5AWC5XNEVK3U/
https://www.nzherald.co.nz/sport/tri-nations-rugby-all-blacks-set-to-send-players-home-early/47LM3EPGCQ2DVREANBXKPG4I2Y/

日時:2020年11月14日(土) 17:10キックオフ
場所:バンクウェストスタジアム シドニー
レフェリー:アンガス・ガードナー
アシスタントレフェリー1:ニック・ベリー
アシスタントレフェリー2:ポール・ウィリアムス
TMO:ベン・オキーフ

アルゼンチン:
テタズ・シャパーロ,フリアン・モントーヤ,フランシスコ・ゴメスコデーラ,
グイド・プッティ,マティアス・アレマンノ,
パブロ・マテーラ(キャプテン),マルコス・クレメール,ロドリゴ・ブルーニ,
トマス・クベーリ,ニコラス・サンチェス,
ユアン・インホフ,サンチャゴ・ショコバレス,マティアス・オランドー,バウティスタ・デルガイ,
サンチャゴ・カレーラス
(リザーブ)
ファクンド・ボッシュ,マイコ・ヴィヴァス,サンチャゴ・メデラーノ,サンチャゴ・グロンドーナ,トマス・レザーナ,ゴンザロ・ベルトラノウ,ルチオ・チンチ,サンチャゴ・コルデーロ

オールブラックス:(  )内はキャップ数
ジョー・ムーディ(48),ダン・コールズ(72),タイレル・ローマックス(4),
パトリック・ツイプロツ(33),サムエル・ホワイトロック(120),
シャノン・フリッゼル(12),サム・ケーン(72,キャプテン),アーディ・サヴェア(47),
アーロン・スミス(95),リッチー・モウンガ(20),
カレブ・クラーク(3),ジャック・グッドヒュー(16),アントン・リエナートブラウン(47),ジョルディ・バレット(21),
ボーデン・バレット(86)
(リザーブ)
コーディ・テイラー(54),アレックス・ホッジマン(3),ネポ・ラウララ(27),ツポウ・ヴァアイ(3),ホスキンス・ソツツ(3),ブラッド・ウェバー(6),リエコ・イオアネ(32),ダミアン・マッケンジー(26)

プレビュー:
アルゼンチンは,昨年のRWC以来のテストマッチとなるが,事前のアルゼンチンのキャンプで,12人の選手及び監督のマリオ・レデスマが,COVID19の陽性になるなど,多難な状況となっている。

そうした中で,オーストラリア入りして2週間の検疫期間を終えた後,南アフリカが不参加になったこともあり,オーストラリア選抜チーム(ワラビーズBチーム)と2試合の練習試合をした。最初の試合は,19-15と勝利し,次の試合は,30分で3セット行う変則なものとなったが,合計で57-24と大勝した。

オールブラックスが既に4試合プレーしているのに比較すれば,アルゼンチンの試合数は少ないものの,おおよそのメンバーは,RWCのスコッドから大差ないので,準備はできていると思われる。

一方,今回初キャップとなる選手が3人いる。12番CTBサンチャゴ・ショコバレス,リザーブ19番LOサンチャゴ・グロンドーナ,22番BKルチオ・チンチだ。また,キャプテンは,6番FLパブロ・マテーラが務める。

アルゼンチンで選手よりも注目されるのは,ロジスティクスと戦略担当のアシスタントコーチになっている,前ワラビーズ監督のマイケル・チェイカがいることだ。また,ワラビーズ監督をしているとき,現アルゼンチン監督のレデスマがスクラムコーチだったことから,チームとしては再結成の感がある。

オールブラックスのイアン・フォスター監督は,少し早すぎた感があるBチームへの交代で惜敗してしまった対ワラビーズ第4戦のあと,今年の力関係が不明なアルゼンチンに対して,ほぼAチームのメンバーで臨む。

1番PRには脳震盪からジョー・ムーディが戻り,リザーブの17番にはアレックス・ホッジマンが入って,カール・ツイヌクアフェはメンバー外となった。HOにはダン・コールズが先発に戻り,16番のコーディ・テイラーとローテーションした。3番PRは,オファ・トゥンガファシが3試合の出場停止処分となった一方,妻の出産で欠場していたネポ・ラウララを18番のリザーブにした関係から,若いタイレル・ローマックスが3番で先発する。

4番LOには,先週のゲーム直前に病気で欠場したパトリック・ツイプロツが先発に戻り,敗因の一つとなったシンビンとなる反則をしたスコット・バレットはメンバー外となった。5番LOは引き続き大ベテランのサムエル・ホワイトロックが入り,リザーブの19番には新人のツポウ・ヴァアイが引き続きメンバー入りしている。

6番FLにはシャノン・フリッゼルが戻り,先週好調だったものの,トゥンガファシの退場でやむなくグランドを去ったアキラ・イオアネはメンバー外となった。7番FLには,キャプテンのサム・ケーンが入り,NO.8はアーディ・サヴェア(マウスピースをしないことで,注意を受けている),20番のリザーブには注目の新人ホスキンス・ソツツがそれぞれ入った。

BKでは,SHの先発にアーロン・スミスが戻り,21番のリザーブにはブラッド・ウェバーが入って,負けたワラビーズ戦で活躍できなかったTJ・ペレナラは,メンバー外となった。SOは,リッチー・モウンガが先発に戻り,ボーデン・バレットはFBに移動した。11番WTBは脅威の新人カレブ・クラークが戻り,12番と13番のCTBのコンビは,安定しているジャック・グッドヒューとアントン・リエナートブラウンが先発する。先週のワラビーズ戦でいいところがなかったナガニ・ラウマフィーはメンバー外となった。14番WTBには,ジョルディ・バレットがFBから戻っている。

BKのリザーブでは,22番にCTB/WTBのリエコ・イオアネが入り,23番にはオールマイティーのダミアン・マッケンジーが入った。先週リザーブ入りした,HOアサフォ・アウムア,FLカレン・グレイス,WTB/FBウィル・ジョーダンは,メンバー外となっている。

イアン・フォスター監督のコメント:
「先週のワラビーズ戦の負けは,非常にショックだったが,我々は多くのことを学ぶことができた。特にスペースを迅速に見つけること,また全体にわたって自分たちのプランを正確に実行することが必要だとわかった。さらに,アタックとディフェンスの両面で,ブレイクダウンのプレーを引き続き進化させねばならないが,それがかなりできてきたと思っている」
「我々は大会の次のフェイズとなるアルゼンチン戦となるが,新たな対戦に大いに期待している」

「アルゼンチンは,マリオ・レデスマ監督に良くコーチングされており,我々は侮りがたい相手と認めている。昨年のブエノスアイレスでの試合では,文字通りの肉弾戦となり,非常に厳しい戦いとなっていた(注:オールブラックス20-16アルゼンチン)」
「アルゼンチンは数週間をオーストラリアで過ごしているが,2020年の最初のテストマッチに十分な準備をしている。この試合は,アルゼンチンのチーム及び国全体で大きな意味を持つものとなっているので,我々としても入念な準備をしてきた」

参考となる数字:
・オールブラックスは,アルゼンチンと30試合対戦しているが,オールブラックスが29勝,1引き分けであり,アルゼンチンは勝利していない。
・ジョルディ・バレットは,先週のワラビーズ戦の最後のコンバージョンで通算得点100点を超え,兄ボーデンとともにラグビー史上初の,兄弟でテストマッチ100得点の記録を達成した。
・リエコ・イオアネは,これまでの2試合で全てトライを記録している他,アルゼンチンとの直近の試合では2トライを記録している。

なお,フォスター監督は,36人の通常より多いスコッドにしているが,トライネーションズはこの試合を含めて残り2試合のみとなったため,来年2月に開幕するアオテアロアに向けた休養を考慮して,「数人の選手を早めにNZに戻す予定だ。早ければ来週にも帰す」と述べている。

対象となるのは,アルゼンチン戦を終えた後の怪我人の状況によるが,既に出場停止となっているPRオファ・トゥンガファシは,早めに帰るメンバーに入ることが確定している。

【個人的見解】
正直,もともと実力差が大きい上に,既に4試合しているオールブラックスが,練習試合をしたとはいえ,今年の初テストマッチとなるアルゼンチンに負けることはないと思います。しかし,アルゼンチンについては,今年3月までのスーパーラグビーでのデータが最新のものとなるため,相手が良くわからないという状況及び先週のワラビーズ戦に負けたこともあって,今週のオールブラックスは可能な限りのフルメンバー=Aチームを揃えてきたと思います。

そういうこともあり,今回の試合では勝負云々よりも,オールブラックスの選手たちのプレー振りと,アルゼンチンのチーム状態を見るゲームになりそうです。

個人的に注目しているのは,3番PRタイレル・ローマックス,11番WTBカレブ・クラーク,19番LOツポウ・ヴァアイ,20番NO.8ホスキンス・ソツツ,23番BKダミアン・マッケンジーですね。リエコ・イオアネは,マッケンジーとともに先発から外れてリザーブからのインパクトプレヤーに定着しそうです。

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