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これであなたもForecastの達人!外資系IT企業の売上予測術🌞

どうも〜!!!SaaS営業の村上です🦍

今日は、外資系IT企業では一般的な「Forecast」について説明したいと思います。Forecastは、売上をマネジメントする上で必須だと言っても過言ではありません。今回はForecastの概念から、Forecast Meetingの進め方(乗り切り方)まで解説しますので、是非参考になさってください!

Forecastってなに?🌞

まず皆さん、Forecastと聞いてなにを思い浮かべますか?一般的な直訳は「予想」や「予報」で天気などをイメージされる方も多いでしょう🌤🌨☔⛄
営業で使われるForecastは「目標達成の見込みを予測すること」です。与えられた予算(Quota)に対して今期(一般的に四半期)や来期など、どの程度の達成が見込めるかを予測しなければなりません。

例えば以下の図を参考に解説します。
ある企業の、5月末段階で着地予想の売上が8000万円、Quota(予算目標)が1億円の場合、2000万円のGapがあります。このGapをどうやって埋めていくのか、着地予想の8000万円の中にリスクは潜んでないか、をForecast Meetingで話し合うことになります。

なぜForecastが大切なのか

では、なぜそもそもこのForecastが大切なんでしょう?
その理由から見ていきます。

1.投資家や株主から厳しく見られる指標である

株主や投資家が投資先のビジネス展望を気にするのは当然です。彼らにとって投資はビジネスです。安く買って高く売りたい、高く売るためには事業が成長している必要があり、当然売上を重要な指標のひとつとして見ているのです。会社は事業計画に対する売上の進捗状況を彼らから「厳しく」見られてるんですよね。

2.マネジメントの重要な指標である

株主や投資家から厳しく見られるということは、当然Cクラス、営業役員、カントリーマネージャー・営業部門トップ、マネージャーなどのマネジメント順に数字が降りてきて、末端の営業にノルマが課されます。

予測した売上見込みを外すと経営に大きな影響を及ぼす可能性があることから、案件規模や時期によっては営業はA級戦犯扱いされます。(逆にヒーローになることも)その原因を作った営業が詰められるという構図が簡単に成り立ってしまうのです。
それゆえ、Forecast Meetingは緊迫した空気が流れています。。。
経験者はわかりますが、この独特のピリピリした雰囲気、堪りませんwww

まじでこんな雰囲気

3.目標達成の確度を高めることができる

上記のプレッシャーがある一方で、案件確度を高めることで目標達成の確度を高めることが出来ます。偶然ではない狙った案件を取ってきて数字を作れる営業は「優秀な営業」として信頼を高めることができ、営業としての市場価値も高まるでしょう。確度を高めることは、会社にとっても営業にとってもいいことしかないのです。

4.目標達成できない原因を把握し対策することができる

営業が目標達成できない理由は様々です。そもそも持っているテリトリーとプロダクトがマッチしていないのか、案件が足りていないのか、受注確度が低いのか、商談の進め方に問題があるのか、外部的な要因なのか、などケースバイケースです。Forecastを通じて原因を追求し、対策を打つことでより合理的な意思決定を行うことができるようになるのです。

5.チームワークが自然と生まれる

どうしても営業は個人戦になりがちです。しかし、常に目標達成し続けるのは至難の業で誰かが困っているときは誰かがカバーするというチームワークが必要になります。営業チームでそれぞれの営業の現状を正確に把握することで、時には助けたり助けられたりを繰り返すことでコミュニケーションが生まれチームワークが醸成されます。「この前助けてもらったからちょっと頑張って前倒しをお客さんに頼んでみるよ」みたいな会話が生まれるようになるんです。

Forecastはどのように行うのか?

上記でForecastの重要性、ご理解頂けましたか?
では実際に、Forecastでは何をどのように話し合っていくのか、それを以下解説します!

着地を予測する3つの指標

Forecastする上で、各案件の実態を把握しなければなりません。
当然、着地数字を予測する時に、案件の確度によってブレがありますよね(この案件は固い、ゆるい、頑張れば今期行ける、など)。それらそれぞれをカテゴリに分けて、共通言語で会話することで管理を容易にすることができるので、外資系企業では一般的に「Worst / Commit / Best Case」の3つで表現しながら案件を管理します。(企業によって呼び方は様々かもしれません)

(1)Worst Case

Worst Caseは最も厳しい状況になっても取れる案件です。競合に負ける、失注する、時期が遅れる、などあらゆるリスクを取り除いた案件をWorst Caseとして予測します。絶対に取れる案件、をWorst CaseとしてForecastするのです。

(2)Commit

続いてCommitです。Forecast=Commitと言っても過言ではありません。Commitは「ほぼ確実に達成できると見込んでいる売上の予測」です。しかしWorst Caseとの違いは「リスクを含んでいる」案件もCommitしなければならない点です。時期リスク、競合リスク、失注リスクなどあらゆるリスクを考慮し、「今期この案件を取るんだ」と宣言するのが、このCommitだとお考えください。Commitの数字をどう読むのか(リスクヘッジとしてBest Caseと入れ替え可能な案件を残しておく、とか)営業としてのセンスや経験が問われます。

外資系では、Commitした数字は必達しなければならないというプレッシャーがあります。なぜならマネジメントは各営業がCommitした数字を積み上げてForecastとして日本の数字を本国にレポートするからです。コミットした数字が外れたら、「お前らなにしてるねん」と詰められることになり、大規模案件であれば責任問題にもなりかねないのです。

そして営業は、なぜこの案件をCommitしているのかの根拠が求められます。Forecast Meeingでは、Commitしている理由と孕んでいるリスク、そのリスクに対するアクションプランを説明し、上司とディスカッションすることで案件確度を高めるアクションを具体的に実施することになります。

(3)Best Case

Best Caseは「最も楽観的なシナリオ」です。今期のPipelineのすべて、のイメージですね。Best Caseの案件をCommitにするような営業活動を実施し受注までの確度を高めていきます。

上記3つの指標を基に各案件のレビューをForecast Meetingで実施することで、Quota(予算、ノルマ)とのギャップが明確化されます。

Gap Fillの実施

Gap Fill(ギャップフィル)とは、Forecast(Commit)した数字とノルマとのギャップを埋めるためのアクションです。Commitした数字の受注確度を上げるアクションを実施するのは当然ながら、目標に対するギャップを埋めていかなければなりません。Best CaseからCommitに変更するアクションを実施するのか、来期から前倒しを実施するのか、既存顧客などに対するキャンペーンで即時性のある魅力的なオファーを出すのか、などのアクションアイテムが見えてきます。

具体的なアクション

Forecast Meeingで案件受注確度を高め、ギャップフィルを実施することを上司と話し合うことで具体的なアクションが見えてきます。それらを行動に移し、次のForecast Meeingで活動を報告したりSFAに記録していく、そのサイクルを回し続けることでより精緻なForecastを行うことができるようになるのです。

Forecast Meetingの乗り切り方

上記を通じてForecastの概要について把握できたのではないでしょうか?

ぶっちゃけ、Forecast Meetingはマネジメントから詰められる可能性が高い会議なのも事実です😭 なぜなら日頃の営業活動を各案件ごとに説明する必要があり、説明の仕方、取組状況次第でツッコミどころ満載な活動報告になる可能性があるからです。
ではどのようにしてForecast Meetingを上手く乗り切るのか、のコツを以下解説します。

(1)案件報告の型を作る

これはForecast Meeingに限らないかもしれませんが、結論ファーストで、聞きたいポイントを端的に先に説明し、アクションプランまで話します。

経験上、特に個別案件のリスクについて突っ込まれるケースが多いです。リスクを発見するフレームワーク「MEDDPICC」をここで最大限に活用しましょう。

また、MEDDPICCとは別によく聞かれるのが「コンペリングイベントがあるのか」です。コンペリングイベントがない=今期受注って何で言えるの?という質問が当然飛んできます。顧客とのコミュニケーションを通じて、なぜ〇〇月に受注できるといい切れるのかも密に確認を取って起きましょう。

ただ、すべての案件にコンペリングイベントがあるとは限りません。コンペリングイベントを作り出すには本質的には「はやくやらないとやばい」と顧客に思わせる必要がありますが、当然そうではない案件もあります。その場合は魅力的な価格オファーを出したり、色んな工夫をしてコンペリングイベントを作っていきましょう。繰り返しますが「なぜこの時期に受注できると言えるのか」はめちゃくちゃ突っ込まれるポイントです。

コンペリングイベントに関する参考記事も是非御覧ください🦍

(2)SFAの細かなアップデートを欠かさない

とにかくツッコミどころを先に消しておきましょう。詰めるモードに入った上司は、ミスを見つけて指摘してきます。SalesforceなどのSFAの商談ステージのアップデート、Next Stepの記載、など上司や会社が気にしているポイントを先回りして、できる営業を演出することで乗り切れる可能性が高まります。

(3)事実と解釈を織り交ぜて話さない

これもForecast Meeingだけの話ではないですが、事実と解釈が混在していると何を言ってるのか理解しづらいです。定量的に、5W1Hを使って事実を話し、解釈を述べることを徹底することで説明がうまくなる努力をしましょう!!!

(4)逆ギレする

半分ふざけてますが、公開処刑のように詰めることが目的となってるForecast Meeingもよくありました。出来ないような要求を上司からされることもあります。当然理論武装はした上で、たまには逆ギレしてみましょうw

パワハラ上司ほど臆病なのでめちゃくちゃ効果的です。弱い犬ほどよく吠えます🐕‍🦺

最後に

今回はForecastについて少し具体的にお話しました!
Forecastは会社にとっても営業個人にとっても非常に重要であり、Forecastの精度を高めて営業として成長していきましょう。狙った案件を狙ったタイミングで取れる営業になることで「案件をコントロール」することが可能になります。当然一筋縄ではいきませんが、MEDDPICCなどの抑えるポイントを理解した上で商談に挑むのと挑まないのでは精度が大きく異なります。

是非参考にして営業に活かしてください!なにか質問があれば是非Twitter DMなどでもお問い合わせください🤡

それではまた〜〜〜🤗

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