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ぱそ(無職)
2021年7月6日 10:34
二月十四日。バレンタインデイ。それは乙女にとっての一年に一回の戦いの日とも言える。なんてったって世間の同調圧力と周りの雰囲気により好意が滅多に突っぱねられない日なのだ。内気で引っ込み思案のA子にとっては今日を逃せば一生内に秘めて終わるだけの恋心を発散させる日なんて存在しないようなものだった。それに今相手は高校三年生。大学生を目指すA子と就職してしまうS郎。進路が離れ離れになってしまうS郎とは
2021年7月6日 10:26
そらが、とけている。段々とずり落ちていく水色を見ながら、僕は首を傾げた。いつから「そう」なっていたのかはわからない。ふと、上を向いたら。まるでとろみがある液体の乗った板を立てかけた時のように青が下がっていたのだ。それは未だに何時間も何日もの時間をかけてゆっくりとずれ続けている。本来鮮やかに着色されるべきはずの場所は今は真っ黒に染まっていて、きっと下に隠れていたはずの宇宙が見えてしまっている