芝居屋ゆいまの 桜井由利子のつぶやき
芝居屋ゆいまのメンバーで「読み語り『父と暮せば』」で娘・美津江を演じる桜井由利子は、那須塩原市図書館みるるに勤める図書館員です。2024年京都公演直前の3月には、初めて広島を訪れて、その体験をnoteに綴りました。
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2022年2月、ロシアのウクライナへの侵攻にぶん殴られたような衝撃を受けた。そして同年8月鹿沼市くぐつアトリエでの木内里美さんとの二人芝居『やまとなでしこ』公演を観に来てくれた岩渕くんに、「『父と暮せば』をやろうよ」と声をかけた。その時は衝撃と「今やらなあかん」熱があっただけで、舞台に上げるビジョンも何も無かったことは、以前書いたとおりだ。(*)「読み語り『父と暮せば』」誕生! Side:桜井由利子
あれから2年、ちょうど1年前の那須塩原市図書館みるるでの公演、4月の京都公演を経て、今回の習志野公演と相成った。
ウクライナはまだ続いている。さらに昨年10月にはイスラエル・ガザ戦争が勃発。
「今やらんなあかん」で始まった芝居屋ゆいまのだが、ずっと地球上で戦争は絶えることなく、世界のあちこちがきな臭い。「力」でものごとを解決することが無くならない限り、『父と暮せば』は「ずっとやらなあかん」のとちゃうか。
科学の「発展」とともに戦争で人間を簡単に傷つけ殺すことができるようになった。つまり「効率的」に「敵」を殺傷できる。大勢の市井の人々は否応なく巻き込まれる。勝っても負けても、莫大な数の人間が殺し、殺される。
日本も殺し合いに無縁でいられる保証は全く無い。
日本で、戦争を体験し実感を伴って語れる方々はどんどん減っている。
私たちは戦争を知らないけれども、平和教育を受けた世代だ。まだ学校には戦争体験のある先生方がいらした。実感を持って子どもたちに伝えなければと向き合ってくれていた先生もいたはずだ。松谷みよ子の『ふたりのイーダ』を読んでくれた先生にもそんな思いがあったのかもしれない。私はそれを確かに受け取ったのだ。
(*)図書館員 桜井由利子が紹介する原爆関係の本
絶やさず伝え続けることがどれほど困難であることか。
芝居屋ゆいまのは微微微微微力だが、「思い」はある。
しかしながら、この「読み語り『父と暮せば』」は習志野が最後になるかもしれない。
次の公演予定がないし、正直、その当てもないのだ。
中高生や大学生、若い世代に観てほしいと当初から思ってきた。でも、ネームバリューもないアラカン劇団を観に来てもらうのは難しい。
広島に修学旅行に行く学生さんたちに観てもらえたらいいのになあ、などと思ってはいるのだが。
そんなわけで、習志野公演は力の限り頑張ります。
先のことはまた終わってから考えましょ。
芝居屋ゆいまの、呼んでくだされば、行きまっせ!!!
(こちらの記事も>美津江さんの影を追って――由利子の広島紀行①~③)
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芝居屋ゆいまの習志野公演「読み語り『父と暮せば』」
作:井上ひさし
出演:桜井由利子 岩渕健二
日時:2024年8月3日(土)開場13:00(開演13:30)
上演時間:約1時間40分
会場:キリスト聖協団 習志野教会(千葉県習志野市本大久保2-7-21)
最寄り駅:京成大久保駅 南側出口から徒歩約5分 または
京成バス 津田沼駅~幕張本郷駅路線(津61・津65・幕66)
「郵便局」バス停下車すぐ
料金:500円 中高生無料 当日受付にてお支払い(現金のみ)
定員:50名 (お申し込み先着順) *全席自由
お申し込みGoogleフォーム↓↓↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSczDOwkkPE3BmPxfhnclIn-4iqGAf6QaoW4jXsFk93P62zXkg/viewform
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