＃１６ みらいまちラボイベントレポート①
イベント名：稼ぐまちが地方を変える 〜 失敗事例、成功事例を分けるモノは何か?!
主催者：みらいまちラボ
日時：2022年4月9日
2022.05.29
＜初めに＞
今回ありがたいお声がけをいただき、みらいまちラボさんの当日運営スタッフとして、上記イベントのサポートをさせていただきました。
当日は春とは思えないくらいすごく暖かく、天気も良くて、春の四重奏鑑賞としては絶好のコンディションでした。このような良き日に、県内外から来られた参加者の方に舟川の桜、きれいに咲いたチューリップや菜の花、そして残雪が映える朝日岳を見ていただけて、一町民として大変嬉しかったです。「朝日町はとても良いところだね」というお声もいただきました。
メインのセミナーでは、まちづくり専門家の木下斉さん、レオス・キャピタルワークスの藤野英人さん、前田薬品工業の前田大介さんという、普段は直接お話を聞けないような豪華な登壇者の皆様から、貴重なお話を聞くことができました。その中でも印象に残ったことを、私自身の経験と絡めつつ、3点書き留めておきたいと思います。
①「稼ぐまち」の本質的意味
一田舎者の感覚だと、町が衰退してきてなかなか外から人が来てくれないとしたら、「有名なチェーン店を呼んで、町内外の人が訪れたくなるようにしよう」と考えてしまいます。そうするともちろん人が来て「そのお店には」お金を落としてくれますが、ほとんどのマージン（利益）は地域から本社機能のある都市部に流出してしまいます。地元の人も利用するなら、地元資産が都市へ流出してしまうことになります。地元の人のお金が地元の中に落ちるようにする、外のお金も地元に落ちるようにする。当たり前のことだけれど、私ははっとさせられました。
②何もしない人よりも無謀な人の方が良い
地域の課題は、画一的なものではなく地域それぞれに特有なものなので、これと決まった解があるわけではないのです。そうするとその解決策を考えてみたとしても、実行してみなければ効果はわからないという一面があります。どれだけ熱量を持って周りを説得しようとしても、実際の結果や実績がないとなかなか施策の効果性を理解してもらえません。だからこそ語るだけで何も行動しない人よりも、とにかく何かアクションをしてみることが大切なのです。それを経ていろんな方のアドバイスを募る方が、建設的な議論とネクストアクションが取れるのです。私自身あさひまち物語がしっかり形になった暁には、いろんな方からお声をかけてもらえるようになったので、ある種の結果を見てもらえた結果なのかなと思いました。
③地域独自の文化を中長期的に活用する
ここの部分は、まさにあさひまち物語の中でやりたかったことの一部でした。「地域」という言葉を使うと、どれも同じような場所に見えてきてしまいますが、それぞれの場所において地理・歴史は異なるはずであり、そこから醸成される文化や価値観も独自性を帯びてくるはずである、というのが私の持論です。なので町の歴史を調べ、伝統的な産業に関わる方を取材し、町の方々や後世に伝えるため記録していました。もちろんこの発信を通して、「稼ぐ」部分まではできませんでしたが、ここの部分が一番大事だと思っています。地域の文化に価値があると思ってもらい、コスパに関係なくお金を払いたいと思ってくれること。町の住民一人一人がその価値を理解し、愛着を持ってみんなで守り育てていこうとする意識。それが地域における本来の魅力であり価値だと思うのです。
＜終わりに＞
全てを書き切ることはできませんが、上記の内容以上にたくさんの学びがあった1日でした。一学生である私を運営として暖かく迎えてくださった運営の方々には感謝しきれません。またイベント前から運営として準備されてきた皆様、素晴らしい登壇者の皆様、県内外からお越しいただいた皆様、そしてオンラインで見ていただいた参加者の皆様。この全ての皆様のおかげで、私はたくさんのことを学び、貴重な経験をすることができました。本当にありがとうございました。
次回の第5回みらいまちラボは、シズる株式会社代表取締役社長CEO兼CSO、代々木上原レストラン「sio」オーナーシェフの鳥羽周作氏をお迎えし、富山県立山町のヘルジアンウッドで7月9日に開催されます！興味のある方は是非「みらいまちラボ」さんをチェックしてみてください！
イベント：「感動体験を生み出すための"レシピ"」鳥羽周作氏
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