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音楽業界未経験。知識もスキルもないわたしが、どうやってバンドスタッフになったのか

1)はじめに

こんにちは、きたゆいです。先週初めて記事を公開したところ、たくさんの方にご覧いただき、たくさんの反響をいただけてとっても嬉しかったので、調子に乗って第二弾の記事を書いてみます✍

前回は、音楽業界の知識なし・スキルなし・経験なし・コネなし、ごく普通のOLであるわたしが、スタッフとしてバンドの裏方に携わるようになったのはなぜか?何のきっかけでそうなったのか?について書きました。

今回は、音楽業界未経験のわたしが、どうやってスタッフをやらせてもらえるバンドを見つけたのか?について書こうと思います。今では有り難いことに2つのバンドのスタッフをやらせてもらっているのですが、そこに至るまでには、長い道のりがありました。。。

2)Twitterで募集を見つけたバンドAの話

わたしが最初にスタッフをやらせてもらい、現在も続けているバンドとの出会いは、Twitterでした(バンド名を出せないので、仮に"バンドA"としておきましょう)。

当初、意気込みだけは十分だったわたしですが、「スタッフをやらせてもらえるバンドってどうやって探したらいいんやろ?」と、さっそく壁にぶつかりました。
「バンドのことならバンドマンに聞くのが一番だ!」と思い、ある時知り合い?のバンドマンに聞いてみたところ、Twitterで「バンド スタッフ 募集」みたいなキーワードでエゴサしてみたら?という案を出してくれました。「なるほど!そんな手もあるか!」と思い、さっそく探してみたところ、ちょうどその時スタッフを募集していたのがバンドAだったのです。
実は、6〜7年くらい前に某ラジオ局のオーディションを見に行ったことがあったのですが、バンドAのライブをその時見ていたので、勝手に親近感が湧きました。
ちなみに、後になってわかったことではありますが、邦ロックのバンドでスタッフを募集しているケースは稀なので(V系だとちらほら見かけますが)、かなり運がよかったのだと思います。

応募するにあたって何を送ればいいかよく分からなかったので、その時は、自己紹介と志望動機を書いたメモの画像を添付して送りました。
(▼実際に送った画像)

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せっかく見つけたチャンスを逃したくなくて、この文章もめちゃくちゃ時間をかけて何度も推敲しました。応募しないと始まらないと分かっているくせに送信ボタンを押すことさえできず、結局送るまでに1週間ほどかかった覚えがあります(今見ると、できることも若干盛ってますね…当時の必死さが伺えます笑)。

DMを送った翌日、メンバーから返事があり、その週末にあるライブの前に一度お会いすることになりました。そして当日、ドラムの方が来られて、小一時間ほど話をしました。そこで、今回のスタッフ募集の経緯、スタッフにやってもらいたいこと、どんな感じでバンド活動をやっているかなど、具体的な話を聞かせてもらいました。わたしからは、今回応募した経緯や、スタッフとしてやりたいことなどについてお話ししました。
スタッフとして活動するなら、単にタスクをこなすだけにはしたくないと思っていたので、バンドとしての目標についても聞き、その目標を実現するために力添えしたい!という熱意を伝えました(就活かよ、って感じですね笑)。

ただし、他にも候補者がいるとのことで、わたしが選ばれるかどうかは分からない状況でした。しかも他の候補者は、専門学校生など若くて業界についても勉強している人たちだったので、業界未経験で、年齢もメンバーより上の自分が果たして選ばれるんかなぁ…と、とても不安になったことを覚えています。

応募したのが去年末だったのですが、年を越してもしばらく連絡がなかったので、ダメだったかな…と思っていた時に、「もう一度会って話ができれば」という連絡をもらいました。それから約2週間後、今度はドラムとベースのお2人にお会いし、その場で「スタッフをお願いしようと思っている」という言葉を聞けた時には心底ホッとしました。後で聞いた話ですが、社会人経験があって、年を重ねていることが逆に安定感があるとプラスになったようでした。

3)スタジオのスタッフさんに紹介してもらったバンドBの話

2つ目は、音楽スタジオのスタッフさんに紹介していただいた"バンドB"との出会いについて。当時、Twitterで募集を探すだけでは心もとないな…と思ったわたしは、自分の知っている人でバンドと直接つながりを持っている人は誰か?と考えました。そこで唯一思いついたのが、ドラムの練習でお世話になっていたスタジオの店長さんやスタッフさんでした(ちなみにわたし、ドラムど初心者です)。

ある日の個人練の後、スタッフをやらせてもらえそうなバンドはないかと聞いたところ、まだ駆け出しでレーベルや事務所がついていないバンドをいくつか挙げて下さいました。その中で、実際に曲を聴いてみて、良さそうなバンドがあったので、「スタッフがやりたいと言ってる人がいるんだけど」と、店長さんからメンバーに直接ラインをしてもらいました。その時、前述の自己紹介・志望動機のメモ画像も一緒に送ってもらったのですが、先方はそれを見て興味を持ってくれたようでした。

その後、有り難いことにスタッフの方も同席して下さり、ボーカルの方とお話しすることになりました。とはいえ、もともとスタッフを募集していたわけでもなく、過去にもスタッフがいたことがないバンドだったので、お互いにWin-Winになるところがあるかを探る、という方向性で話をしました。

そこで、バンドとして課題に感じている点、もっとこうしたいと思うこと、目指す方向性、大切にしたい考え方などを聞いた上で、わたしがスタッフになった場合にどんなことができそうか、何をやってもらえたら助かるか、といったことについてじっくり話しました。さらに、その1週間後くらいにライブも見に行かせてもらい、他のメンバーにもお会いしました。

バンドBとは、お互い初めての経験だったこともあり、ひとまずお試しで3ヶ月後の自主企画ライブまでスタッフとして活動してみましょう、という話に落ち着きました。
が、しかし、当時は自分がスタッフとしてどう関わりたいのか、何ができるのかもよく分かっておらず、色んな点で未熟だったので、結論から言うとバンドBでの活動はうまくいきませんでした。結局、お試し期間中にスタッフを辞めることになったのですが、この時の失敗談については、次回以降の記事で書けたらと思います(ちなみに、ネガティブな終わり方をしたわけではなく、今でもちゃんとつながりはあります)。

4)自粛期間中に探しまくっていたbosyuで出会ったバンドCの話

3つ目は、コロナ自粛期間に出会い、マネージャーとして活動させてもらっている"バンドC"についてです。
コロナの影響で、3月頃から軒並みライブは中止・延期になりましたが、それに伴い、コロナ前から関わっていたバンドAもライブができない状況に陥りました。スタッフの活動にもようやく少し慣れ、メンバーともコミュニケーションが取れるようになり、さらに活動の幅を拡げようとカメラも買って、俄然やる気満々だったのですが、いきなりその勢いを削がれる形になってしまったのです。
ライブがなければスタッフとしてできることもなかったので、当時は先が見えなさすぎて、このままずっとやりたいこともできずに過ごすしかないのかな…と心の底から絶望していました。

突如最悪な状況が降り掛かったものの、バンドスタッフの活動はせっかく見つけたやりたいことだったので、何とかしないと…と思い、今関われる可能性のあるバンドをネットで探すことにしました。
はじめに、bosyuというサイトで、バンドのプロモーションをお手伝いさせてください!とか、【バンド限定】動画編集をお手伝いします!という募集を出したのですが、バンドからの連絡は一切ありませんでした。SNSでも、何かないかずっと探していたのですが、そもそもこのご時世なので、活発に活動しているバンド自体少なく、活動が止まってしまっている(ように見える)バンドが多かったです。

もはや音楽とは別の活動を探した方がいいのかな…と諦めかけていた矢先、こんなbosyuを見つけました。

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そもそもbosyuで募集を出しているバンド自体めったに見ないので、そこにまず驚いたのですが、「もしかしたら何か関われるかも…!」と直感的に思いました。とはいえ、わたしは動画クリエイターでも何でもないので、自分に興味を持ってもらえるのか、一抹の不安はあったのですが、ちまちま迷うくらいならとりあえず連絡してみようと思い、こんなメッセージを送りました。

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その後、メンバーから返信があり、まずは一度Zoomで話しましょう、ということになりました。そこから、メンバーとオンライン/オフラインでの2回の顔合わせを経て、広報PR面をメインに関わらせてもらうことになったのです。自粛期間中、本当に何ひとつ楽しみがなかったので、その時は久しぶりにワクワクした気持ちになりました。
ちなみに、過去の経験上、最初が肝心だと認識していたので、オフラインで初めて会う日には、ちゃんと広報・プロモーションの企画書を作って持参しました。これは今でもやってよかったことだと思っています。

5)スタッフを断られたバンドの話

ここまでは、一度でもスタッフをやらせてもらえたバンドについて書きましたが、実際にはうまくいったケースばかりではありません。ここでは、スタッフを断られたバンドの話を書いておきます。

1つ目は、わたしが好きで何度かライブに行っていたバンドでした。スタッフはおらず、ライブ本数も多くて忙しそうだったので、可能性があるのでは…と思ったのですが、今は自分たちだけで活動できるので、という理由で断られました。もし運転免許があれば遠征時の運転を任せたいというニーズはあったそうですが、残念ながらわたしは免許を持っていないので、希望に沿うことができませんでした(余談ですが、免許のあるなしで、スタッフができるかどうかは大きく変わってきます)。
ファンからスタッフになるというのは、バンドからするとお金を払ってくれるお客さんが一人減ることになるので、意外と難しいのかなという印象を持ちました(まだ固定客が少ないバンドからすると結構な痛手?)。

2つ目は、バンドBを紹介してくれたスタジオの店長さんが、ベースの方とつなげてくれたバンドでした。そのバンドには過去スタッフがいたこともあり、ベースの方の反応はよさそうだったので、自分からライブも見に行きました。
ライブ後に、ボーカルの方やサポートで入っているドラムの方とも話をし、スタッフをやりたいことや(カメラを買う予定だったので)カメラマンとして撮影させてほしいといった話をしたのですが、ボーカルさんにはあまりいい反応をもらえませんでした。
その後、ベースの方に改めて連絡を入れて、この件をバンド内で相談してもらいたい旨を伝えたのですが、何の進展もないまま自粛期間に突入したので、泣く泣く自分の中で諦めました。
バンド内で決定権を持っている人(このバンドの場合、ボーカルさんがそれでした)に興味を持ってもらえないとダメなんだなと学びました。

他にも、スタッフを募集していたのに応募を迷っている間に他の人に決まってしまったケースや、メンバーに軽く打診してみたけど「特に任せることないしな〜」とやんわり断られたケース、スタッフやりたいと思っていたけど、しばらくライブに行っていないうちにいつの間にかマネージャーがいたケースなどもありました。
音楽に携わっている人にバンドスタッフをやりたいという話をすると、大体は「スタッフやってほしいバンドなんてたくさんいると思うけどな〜」と言われるのですが、自分の経験則で言うと「いや、意外と難しかったっす…」というのが正直な感想です。

6)おわりに:誰もが音楽の舞台裏へ!

ここまで、業界未経験のわたしがどうやってバンドスタッフになったのか?について書いてきましたが、この話をすると「ここまでして関わろうと思えるのがすごい」「めっちゃ行動力あるやん」といったことをよく言われます。確かにわたしはやりたいと思ったことはやらないと気が済まない性分ではあります。
だけど、楽器をしない業界未経験者にとって、音楽の舞台裏に携わることへのハードルが高く、関わりたいと思っても方法が分からない、音楽関係のスキルや経験、人脈がないと参入しにくい、ということ自体が問題なんじゃないかな…と思っています。

バンド文化はアンダーグラウンドな世界でもあるので、決して万人が関わりたいものではないと思いますが、こんな世界があると知っていれば、その上で自分にも何かできそうと思えるなら、やってみたい!関わりたい!と思う人は一定いるのではないでしょうか?

そんな自分自身の経験から、誰もが音楽のつくり手になれるようなコミュニティを作りたいと考えているところです。詳細は絶賛企画中なので、まだお伝えできることは少ないのですが、また追々このnoteで発信していければと思います。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました🙇‍♀️次回は、わたしがスタッフとしてバンドにどんな風に関わってきたかについて書きたいと思います。それではまた…👋



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