不登校の先にあるもの~不登校当事者400人を取材している 石井さんのお話~
1998年から不登校当事者の声を届け続けている不登校新聞。
代表を務める石井志昴さんは、20年間の活動を通じて400人を超える不登校当事者とお話をされ、その人生に触れています。
そんな石井さんのオンライン講演会を聞いてたくさんの気づきがあったのでシェアします。
行きしぶり段階の対応で必要なのは「生返事」
子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、親はどう対応すればよいのでしょうか。
不登校関連の本では、まずは子どもの気持ちの寄り添い「わかったよ、ゆっくり休もう」と言いましょうと書いています。
なんなら、私もnoteにそう書きました。
しかし、これをすぐに実践するのは難しい。
親だって動揺しますし、子どもの言う「行きたくない」がちょっと行きたくないなのか、本気でムリなのかも読み切れない…。
この場面で石井さんが提案するのは「あー…」という生返事です。(この生返事具合が絶妙。ぜひ動画でみていただきたいっ!)
答えを急がず、否定でも肯定でもない反応をすることで、子どもは行きたくないという言葉の背景を話し出すかもれません。
「本当に無理なんだってば!」と主張して来たら、そのまま休ませてあげることもできます。
教科書通りではないのかもしれませんが、子どもを追いつめすぎず、かつ親の葛藤にも寄り添った見事な折衷案だなと思いました。
動き出すサインは「ヒマだなー」の連呼
不登校で家にこもっている時間は、子どもにとって大切な充電期間。それが終われば必ず動き出します。
それに納得したとしても、日がな一日ゲームと動画に夢中な子どもを見ていると、親は「いつ動き出すんだろう?」と心配になります。
石井さんは「不登校の子どもが飛躍する瞬間は、ヒマだと連呼するあたりで来る」とおっしゃいます。ここで大事なのは、「連呼する」というところ。
家庭内が安心できる居場所であると認識し、しっかり休養出来たら、少しずつ外に意識向いていく。でも何をしたらいいのかわからないから時間を持て余し、「ヒマだ」と言いうのです。
そこで親が喜び勇んで「じゃあ、あれやってみたら、ここに行ってみたら」と言ってしまうと逆効果。
嬉しい気持ちは、親の会などで「ヒマだと言いだしました!」と吐き出し、あくまでも見守りましょうということでした。
これは、小4から不登校になり、小6でジャズダンスと出会った私の体験からも頷けます。
確かに、2年間ゲームやマンガ漬けになっていると、どこかでやりつくしてしまいます。
そうして初めて「あーなんかやってみたいな、ヒマだな」と感じる。その段階が来るまで「ヒマ」を熟成できたからこそ、次に進めたのだと思います。
不登校の先にあるのは「普通のおじさん・おばさん」としての人生
不登校をしている親子は「この先どうなるのだろう」という不安に押しつぶされそうになります。
不登校当事者への取材を通じて、彼らの将来をたくさん見てきた石井さんが感じるのは、「不登校を経て大人になった人は全員、普通のおじさんおばさんになっている」ということです。
もちろん、社会に出て仕事でトラブルに見舞われたり、家庭でゴタゴタがあったりしますが、それは学校に通っていた人も同じこと。
またしても自分の例で恐縮ですが、不登校から通信制高校を経て、共働きで子育てをしている身としては、「うんうん、本当にそうだよなー」と共感し切りのお話でした。
このオンライン講演会は、「不登校の先にあるもの」というオンラインサロンの公式LINEに登録するとアーカイブ視聴可能です。
石井さんとホームスクールについてしゃべります
そんな知識と経験豊富な石井志昴さんと、3月5日にオンラインでしゃべります。
ホームスクール入門講座と題して、なぜホームスクールを選んだの?実際どんなことしているの?という疑問に、私なりの考えを返していきます。
不登校新聞さん運営している「親コミュ」にご入会していただければ、リアルタイム参加とアーカイブ視聴が出来ますので、下の画像をクリックして詳細をご確認ください。
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