文科省が教育委員会に出した「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知を読み解いてみる③
引き続き、令和元年度に文部科学省が学校や教育委員会などに向けて出している通知を見ていきます。
↓初回はこちら↓
教育委員会の取組の充実
前回までは、学校における取り組みについて示されていました。
今回は、文部科学省から教育委員会対し「こうしていってくださいね」と出された内容です。
上記を私なりにかみ砕くとこんな感じ
・とにかく学校だけで抱え込まず、家庭や関係機関と連携できるようにしましょう
・教員が、不登校に関する知識や理解を身に着ける機会を作りましょう
・教員が一人で抱え込まず、スクールカウンセラーなどに相談するための研修も大切です
・不登校の原因に、いじめや教員の不適切な言動があり、家庭が希望する場合は、転校なども柔軟に対応しましょう
・深刻ないじめや暴力行為をしたの加害者である子どもには出席停止措置をとるなど、毅然とした対応が必要です
・子どもが通いたくなる学校を作っていきましょう
教育支援センターの整備など
・教育支援センターは、不登校児童への支援やその子が学ぶ機会を保証するために重要です、積極的に整備していきましょう
・自治体が設置して民間が運営するというスタイルもアリです
・支援センターは、不登校の子どもとその保護者が望む形の支援をしましょう
・学校だけで抱え込まず、関係機関と連携して保護者に寄り添えるようにしましょう
・民間施設などの取り組みを踏まえつつ、日ごろから積極的に連携しましょう
この通知の根底に流れているメッセージ
3回にわたって読み解いてきたこの通知に通底するのは、
不登校に対する理解を深めよう!
学校だけで抱え込まないで!
子どもが楽しく通える学校にしよう!
この3つだと感じます。
特に、学校や教員だけで抱え込まず関係機関と連携しましょう、という言葉が、繰り返し繰り返し綴られています。
裏を返せば、現場における情報共有や連携へのハードルが高いということなのでしょう。
「繋がり」の大切さは保護者も一緒
子どもが不登校になった時、保護者は戸惑いと混乱の中で、孤独感に苛まれながら様々なことを試みます。
そのうちに、本やオンライン講座などで不登校についての知識に触れ、「無理に登校させようとするのは逆効果なのかも」と気づく。
そして、親の会やスクールカウンセラーさんなど、知見のある人たちに繋がり不安を吐露することで、やっと少しだけ救われるのです。
一人で抱え込むのではなく、様々な視点を取り入れることで状況が好転する、これは学校と保護者に共通することなのかもしれないなと、感じました。
なお、今回ご紹介した解釈は、私というフィルターを通しました。
分かりやすさを重視した結果、零れ落ちてしまった部分も多々あります。
文部科学省の公式発表は、下記通知の通りなのでご留意ください。
↓通知原文はこちら↓
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