谷崎潤一郎『痴人の愛』を読んで

久々に純文学?というものを読みたくなった。それでふとしたきっかけで手に取ってみたのがこの本だった。ここでは、ぼんやりとなんとなく考えたことをつらつらと綴っていく。

恋愛における勝ち負け

「惚れたら負け」という言葉をどこかで聞いたことがある人が多いと思う。
この物語では、主人公である譲治はナオコとの関係に対して、負け続け、負け癖がついて、そのままずるずると負け続ける。

恋愛において勝ち負けとは何だろう。

勝者がわがままを言って、敗者がそれを受け入れ続けることだろうか。勝者は自分の思い通りに敗者を動かす。その手段は、怒り、悲しみ、嫉妬、などの手段もあり得る。自分と相手の感情を利用して、うまく相手を動かす。それが勝者のやり方?

私の場合

私には彼氏がいる。

私も、そして彼氏も、感情を使い相手を動かしていると思う。
私は悲しみと嫉妬を使い、彼氏は怒りを使う。

なぜ(私はしいては彼氏は)感情を使ってお互いを思い通りに動かそうとするのだろうか。

ひとつ考えられるのは、それが非常に簡単な方法だからである、ということ。自分の感情を整理せず、そのまま吐き出せば、相手に罪悪感を感じさせ、自分の思うままに相手を動かすことができるからだ。

もう一つは、相手を傷つけてやりたいという”復讐心”だと思う。

自分が傷ついたんだ、相手も傷つけ。自分が悲しんだんだ、相手も同じ悲しみを味わえ。そう思う気持ちが相手へのひどい行動につながる。

それが、結局は何も生まないと、私は知っておくべきだ。

相手を傷ついても、相手は自分を強く思うことにはつながらない。むしろ、自分を敵とし、遠ざけようとする。そのことをもっと知っておくべきだ。

伝えたい感情はもっと整理して、相手を傷つけることなく、伝えるべきだ。

と。反省しました。

もっとお互いに勝ち負けつけないような関係になりたいですね。

感情は時に論理を越えてくる。それが非常にもどかしい。そして非常につらい。きっとこれを説明する論理があるのかもしれない。それを学習したら少しは論理だてて、感情と向き合えるのかもしれない。

痴人の愛から少し飛躍しました。

恋愛って、おもしろいですよね。

そう思っているあいだは幸せですね。

それでは、今日はこのへんで。

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