自己紹介② 退職する決意


【そんな私は、2022年3月、仕事を辞めました】

仕事を辞める決断の追い風となったのは、コロナでした。
コロナに関して、私は専門家でもないし、詳しく論文を読んだわけではない。けれど、医学部の学生の時に学んだ、基本となるウィルスやワクチンや遺伝子の知識や、日々の臨床経験を照らし合わせて考えれば、この現実がいかにおかしなことになっているか、ということは医師ならわかるはずでした。周囲への憤りと自分への憤り。そして、結婚後からの積年のドクターワーママライフへの憤り。それらが一気に爆発したのでした。

【仕事を辞めることができた私】
何度も何度も教授と面談をしました。
なかなかこの気持ちを言語化することができず、様々な条件を出してもらったもののしっくりくるものがない。なにせ、住んでいるところが住んでいるところですから、選択肢自体ほとんどないのです。
教授は教授で、大学医局という大きな権威大きな組織を守る責任もあり、簡単に個人の融通をきかせられるわけでもありません。
私は、埒が明かない、とにかくリセットするしかないと感じ、退職を決意しました。

金銭的な迷いや、
自分で稼ぐことへのこだわりもありました。

しかし一番悩んだ理由は、
自分の人生の時間の大部分をかけてきた仕事。
必死に頑張ってきた自分の証。
叶えようとしてきた人生の目標。
それを手放すということ。

過去の自分を否定するように感じられたのです。

私は医師の仕事に誇りを持っています。
だからこそ、たくさんの憤りを感じて過ごしていたのだと思います。

そんな好きな仕事、人生のやりがいを
手放すなんでできない。

だからこそ、17年間、ワーママになって12年間、
紆余曲折ありながらも医師として働いてきたのだと思います。
私自身、仕事を辞めることに対して
大きな敗北感や後悔がありました。

しかしその一方で、
今うまくいっていないのは、
何かを掛け違えているのではないか、
そういう気持ちがどんどん大きくなっていきました。

原因は仕事ではないかもしれない、
けど、
仕事なのかも、
と思う節が1ミリでもあるのならば
いったん離れてみようと思ったのです。

仕事を続けていった未来と、
辞めたことで訪れる未来。
それらを想像したときに、
仕事を続けた先に私のなりたい人生はない、
という感覚が体にはしり、
辞めることにしました。


「今」何を「一番」大切にしたいのか。

明日死ぬかもしれない。

あなたは〇〇会社の△△さんではない。
あなたは〇〇医の△△さんではない。
あなたは〇〇専門家の△△さんではない。

「あなたは何者でもなくても価値がある。
何者かであることを証明する必要はない。」

続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?