4月の全短歌②桜の教室
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一回も話すことなくさよならをする人もいる桜の教室
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花の名は覚えないけど君の名は忘れることなく庭に咲いてる
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公園の土管に隠れてキスしたい桜が雨に飛ばされてる日
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再会の時のくるのを馳せている激流をゆくお魚の群れ
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ほんとうは聞いてなくても「そうだね」と答えてくれるそれもまた愛
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ああそうか、今日は今日しかなかったとさよならをする声で気がつく
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強運の持ち主だから大丈夫、大丈夫だよって抱きしめる吾子
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この花を君に渡して泣いたなら脈があることとする(仮)
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短めのお伽話のようなものあなたがここで暮らしてるのは
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借り物の翼で高く飛べたけど自分のやつで飛ぶことにします
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