【プレゼン上映】就労支援フォーラムNIPPON2023参加
12月16・17日に東京・ベルサール渋谷で行われた就労支援フォーラムNIPPON2023の休憩時間に、私の1分間プレゼンテーションのスライドが上映されました。障害者の就労支援に関わる人およそ1000人が全国から集まった会場の、巨大なスクリーンで。
”その時、支援員は「もう少し頑張ってみましょう」と言った―差別や人権の問題に無力な定着支援の現実―”
障害者雇用でも支援サイドに向けたフォーラムということで、「支援者は何をしていたか」にポイントを絞りました。中立でなく、障害者差別(虐待)企業の肩を持っていると言われても仕方ない定着支援の機能不全。そして取材・調査していくなかでの就労支援の専門家からの「私たちがどうこう言うことではありません」という言葉への違和感、「障害者の言い分だけでなく、企業側の言い分も聞いてバランスをとるべき」といって結局は障害者にさらなる我慢や特訓を強いてきた実態の告発、目先の生産性に傾いた企業の障害者雇用促進法や労働法の趣旨に反する危険行為への警鐘。
対象企業を「社名公表」、被害を訴えた発達障害シングルマザー(和解での口外禁止条項のため、このプレゼンに対してコメントを述べることはできない)の窮状に寄り添い、日本の就労支援者は国連の声明(係争段階でも「差別や適切なサポートへのアクセス困難にさらされている懸念事例」)が示すようなグローバルスタンダードの厳しい見方を受け止めよ、というメッセージとなりました。
フォーラムの今年のサブタイトル「迷える者たちの大反省会。~新しい風とともに~」にもマッチしています。
プレゼンは、本当は壇上での10分間プレゼンの枠に応募しましたが選考に漏れ、代わりに案内された休憩時間の1分間プレゼンの枠に応募して流されることになりました。
障害者の労働問題やそうした裁判へのタブー感から、以前ならスクリーンで流されるのも受け入れられなくておかしくなかった。それが流れるようになったのは、世の中としてはあるべき方向です。
スライド5枚目、「これからの人生のブレイクスルーをかけて捨て身であたった」。
発達障害の雇用問題で苦しかった体験をしてきた当事者が、同じような体験をした当事者と対話しながら発信し、そのプロセスで自らの人生や自尊感情を取り戻していきました。ここで「ピア」という言葉は出てきませんが、まさにマイノリティ当事者の横のつながりの力によるピア・アドボカシー、ピア・ジャーナリズムといえます。
就労支援フォーラムNIPPON2023は、障害者の就労支援に関わる人でも特に熱い人が全国から集まる場です。
高校生、野添葉音さんの基調講演では、高校3年でここまで考えて発表しているのを見ると、これからが楽しみになりました。
当事者目線で障害者就労を考えるセッションは、当事者の声を届けていく大事な場で、自分もこういう場に呼ばれる存在になるように、今の活動で信用と実績を積み上げていきたい、と思いました。
一般社団法人自立学実践研究所の田中 佑樹さん、共同通信の市川亮記者、東洋経済で発達障害の労働問題や貧困の問題を連載している藤田和恵さんによるパネルディスカッション。行政(厚労省課長)からの政策説明、企業就労のセッション、デジタルを就労支援に取り入れた事例紹介のセッション、政治家のセッション。色々な話を聞いたり、交流をしたりする場になりました。
会場では、登壇者のプレゼン資料(全員分ではない)が掲載された分厚い資料集を頂きました。フォーラムが終わってから帰りの電車でじっくりと読みました。
1日目が終わってから野添葉音さん、日本財団の竹村利道さんと記念撮影。竹村さん(日本財団公益事業部シニアオフィサー)も就労支援の現場を経験して造詣が深く、良い意味で歯に衣着せぬ発言をし、挑戦的なセッションを企画して進行していました。私は会場で「休憩時間プレゼン上映中」のボードを下げていました。
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