見出し画像

アートへの想い 、yuhakuとアート(前編)

ブランドオーナーとして独立したころ「世界のメゾンと対等に渡り合えるブランドに!!」という野望を抱いていました。この野望は今でも変わっていませんが、もうひとつ、同じくらい強い気持ちで抱いていた野望があります。

それが、「自分の力でアートを!!」というものでした。

時を遡り、アートに心を奪われて大学を中退した頃。
独学での作品作りに没頭する自分に最初の壁として立ちはだかったのが、資金でした。
画材と出展費用をまかなうにはバイト代だけでは厳しく、シューズブランドに就職。
仕事では販売の他にデザインを手がけていましたが、心は常に、制限の無いアートの世界を欲していました。

つまり、「自分の力でアートを!!」というのは『自分の理想のブランドで生計を立て、自分の思うがままアートに没頭できる環境を作るんだ』という野望だったのです。

画像2

しかしながら、二足のわらじを履くことは容易ではありません。
独立から10年以上経った今でもブランドのことで精一杯で、アートワークに許される時間はまだまだわずかです。
ただ、ブランドをここまで成長させてきた中で、アートにも通ずる学びは多くあります。

それが、ブランディング
世界的に活躍するアーティストを見ていると、アートにもブランディングが必要なのだということがよくわかります。
その中でも特にリスペクトしているアーティストが「Banksy」です。もともとは路上でのグラフィティアートから出発したBanksyですが、今やオークションでは億を超える価格で落札され、日本各地でもBanksyに関する展示が行われています。

こうして世界が魅了されているのには、作品のクオリティの高さ以外にも2つの理由があると思います。

1つ目は、「ゲリラ性」
Banksy作品は、いつどこで描かれるか、いつ発表されるのか分かりません。
神出鬼没なこのスタイルはファンに渇望感を与え、作品が発表されると口コミやSNSによって一気に拡散されます。
この大きな渦に、いろいろな人が飲み込まれていくのです。

2つ目は、「公式に認められる非公式」であること。
10年ほど前、Banksyは世界的に有名な美術館に忍び込んでは勝手に作品を展示する、というゲリラ行為を行っていました。これらは当然、世界的なニュースになり、今でも"Banksy伝説"としてネットニュースなどでしばしば取り上げられています。展示直後の美術館の反応はそれぞれでしたが、後に作品を公式展示する美術館や、公式HPに長期間掲載した美術館もありました。こうした、他者を巻き込んでいくユニークな手法も、人気の理由の1つであると分析できます。

時流に乗ったメッセージ性が高く、SNSを巧妙に使ったバズマーケティング。
一見すると突飛に思える行動も、計算し尽くしたパフォーマンスであることがうかがえる天才です。
また、美術館や展示会ではなく、日常空間の中にアートを発表し続けるBanksyは、アートと日常の接点を近いものにしてくれた、現代の革命者でもあります。

そしてその活動は、『持ち歩けるアート』をコンセプトにするyuhakuの在り方にも共通します。

Banksyへのそうしたリスペクトを、このたびyuhakuの製品として形にしました。
図案として取り入れたのは、Banksy本人を表現しているとも言われるラット。
数量限定の、受注生産にて販売いたします。
※既に受注期間真っ最中で、間に合わなかった方には申し訳ございません。

yuhaku 公式:コラボアイテムは、こちらから
Makuakeでの販売商品はこちらから


いつでも買える量産品ではなく、本当に必要としてくださる方にのみ生産する。
モノが溢れたモノ余りの時代に最適な生産方法であり、Banksyへのリスペクトを表現するためにも最適なモノづくりだと考えます。

現在、yuhaku各店及び、銀座7丁目のG735ギャラリーにて受注を承っております。
ぜひ、お見逃しなく。

画像1

(G735ギャラリーのお話は、後編で)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?