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小学校で地球市民を育てる@オーガニックラーニングで登壇していただきました

2023年3月3日。本日スタートした新講座がしあわせのレシピです。トップバッターはクリスチャンソン・マークさんです。

クリスチャンソン・マークさんって?

自己紹介文を書いていただきました。バリバリのトライアスリートでもあるマークさん、実はかなり面白い経歴の持ち主でもあります。

ロス生まれ→長野育ち→シアトルの大学→静岡のメーカーさん→中国山東省で大学英語講師→シアトルで英語教育修士→東京でビジネス英語プログラム開発→ICUで学術英語指導→横浜の私立小学校で地球市民のたまごを育成するプログラムを開発中。
自分が大学2年でスタートした中国語の学習においては「通じている!交流が楽しい」という自信(自己効力感)が芽生えるまでいくつかのステップがありました。英語などを使ったGlobal Communicationにおいて、子どもたちになるべく早い段階でそのLingustic Self-Confidenceの感覚をもってもらえるようにプログラムをデザインする事を心がけています。
また、生徒に学びの主導権をもたせ、生徒たちが助け合いながら主体的に自分を伸ばしていく教育も目指しています。
その研究の一環として2021にWriters’ Workshopというアメリカの国語教育の方法論の最新の実践や指南が満載の本を翻訳しました。リンク(https://amzn.asia/d/cklhz6i)
趣味はトライアスロン、中国語、旅行

自己効力感が育つ学びの場

提唱者であるバンデユーラが言うSelf-Efficacyつまり自己効力感とは、自分が何かを達成したい時に、「自分ならそれができる」という思う気持ちです。また、全能感とは異なり、ある程度見通しを持って必要な行動をうまくできると認知していることを指します。

自分はやればできるという気持ちは、自信や自尊心、自己肯定感とも関連し、成功できるかできないか、悪い習慣をやめられるかやめられないかなど人生に大きく影響します。気持ちが行動を生み、行動が結果につながります。自分が何か決断した時に、それを実行・実現できるかどうかに大きく関わっているのです。

こちらで詳しく読むことができます。

また、こちらで自己効力感を測るスケールを見ることができます。

慶應義塾横浜初等部での取り組み

1週間で2時間という枠で英語の授業をしているそうです。ちなみに、その授業名は「GC」といい、グローバル・コミュニケーションだそうです。そのCan Doリストはこんな感じ。

1年生:Can answer 10 questions
2年生:Can ask/answer 12 questions
3年生:Can ask/answer 15 questions
4年生:Can play "Who am I?" enjoy drama, do a 1 minute self-intro speech
5年生:Can play "Who is this?" , create skits, do "My Hero" presentation

元々第二言語習得に熱心なご家庭も多く、帰国子女もいる中ですが、反復性による自信、そしてできるまで待つということを大事にされています。どんどん先へ進めるのではなく、できたと思えるところまで待つって素敵ですね。

外国語を使う自信はSelf-Efficacyではなく、Confidenceを使うことが多いそうで、外国語の運用自信についてもお話しいただきました。6年生では英国からの留学生16人と数日間や授業や運動会、遊びを通して交流する機会があります。

それを通して、英語でコミュニケーションができるという「自信」は強まったか?またその理由を聞かれました。同年代の対面の交流は滅多にないので、貴重な機会です。

交流を通して自信が強まったという生徒はVery muchが36%、Somewhatが67%でした。また、Not at allが4%でした。思ったよりできたと感じた生徒が9割を超えています。

自分で生徒が決定権を持って進む学び

今日のお話の中で特に興味深かったこと。まさに江藤がミッションとしている「自分で人生の手綱を持って進む、人生の経営者を育てる」と同じでした。一方で、学校では序列を作りがちです。特に中高ともなると点数でランクがつけられ、生徒もそれが当然だと思っています。かくして序列が出来上がり、ついて行けない生徒は諦めてしまうのです。それは、教師自身が自分が受けた教育であり、一方通行の授業で、先生の指導通りがいい生徒が良い生徒ということになります。

マークさんのつくる場は、まさに自己効力感の育つ学びの場だと言えます。自己決定で主導権を握って進む教育のお話の中で、アメリカの本の翻訳にも関わられているお話にも触れられました。「国語の未来は本づくり」(日本では「作家の時間」)です。

コロンビア大学が開発したプログラムで自分の興味のあることを書くのが特徴で、教師がテーマやフォーマットを指定するわけではありません。Reading Workshopからスタートし、Writers’ workshopに繋げます。さらに動画に朗読までつけて提出するということです。ここでの言葉がとても印象に残りました。

作りたいものがあるから、文字も学ぶし、技巧も学ぶし、語彙も学ぶ。
作りたい意欲を最大限に引き出す。

これはどの発達段階でもできることです。大変かもしれませんが、自分もやってみたいと思います。

さいごに

この講座はまだあと3週続きます。動画のアーカイブがありますので、途中からでもOKです。次週以降も中学、高校、大学での実践のお話が続きます。楽しみです♪

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