仕事最終日の自己評価

今日、仕事半日で退職になった。

私は、静かに人知れず退職したかったのだけれど、古い古い式たりの職場は、何ヶ所も『本日で退職いたします』…と、挨拶をした。

退職を知らされ、泣いてしまう人が沢山いて、その反応に私も泣いてしまった。
その人たちとは、ずっとこれからも一緒にいるのが当たり前…の様だったから。
朝が来れば顔を合わせる。そんな当たり前。ある意味家族の様な当たり前。
「辞めないで」とも、何人も言われ、説明し難い退職理由なので説明に困った。
それを見ていたスタッフが、
「今まで、退職でこんなに列を作る事はなかった。」
と、言った。
「だから、裏切った様で胸が痛いんです。」
「でも、色んな事が変わったでしょ？それをみんな知ってるから。貴方がいて、みんな安心出来ていたから。」
「合格点って事でいいですかね？」
「いいと思うよ。」
と言う会話をした。
良いとか、悪いとか、答えなんかない。
だから、
「いつか帰って来るんだから、ヨタヨタになってたら、お尻ぺんぺんですよ。絶対、元気でいて下さいね。」
と、最後は笑ってさよならした。

1番最初に仲良くなった方が、
「私のために居てくださってありがとう。引き止めてしまってごめんなさいね。どうか、お母さんを大切にして下さい。」
って、言った。
そして、少ないお小遣いなのに、お守りにお金を入れて私のポケットに入れた。
お金を返そうとしたら、
「お守りだから、中身を取り出したらダメでしょ？」
と、受け取ってくれなかった。
胸が詰まる。
…お金はコッソリ返したけど。
相手を思うって、そう言う事だな…って、思う。
私も、そんな風に相手の事を思って生きて行きたい。
ありがとう。ありがとう。私は更にパワーアップするから、待っててね。

悔しくて泣いた事が沢山あった。
嬉しくて泣いた事も沢山あった。
なんて、スリリングな職場だったろう…。

ここは家族がいない人の集まり。
私を『みんなのお母さん』って、呼ぶ人がいたけど、まるで大勢の家族を持った様だったのかも知れない。
大勢の家族って、幸せだなと思う。
地球全部、本当の意味の大きな家族だったら、きっと幸せだろうな…。
そう思える場所だった。

自己評価は、
本当にありがとうございます。