カレッジ授業#4 子供の目線&先生のゴール
2回目の授業でAnti-Bias教育のゴール=大人が子供達に何ができるかを4つ学びました。下記がその4つのゴールです。(復習)
1. IDENTITY - 子供自身が自分という人間を自覚し、家族/団体中で、自信と共に成長していけるよう助ける。
2. DIVERSITY - 子供が自由に表現ができ、正確な言葉で他者との違いを学び、その中で思いやりのある関係性を他人と築けるよう助ける。
3. JUSTICE - 子供達の言動、人間関係において、不公平な表現があった際は導く。
4. ACTION - 偏見や差別に対し、自信を思って行動できるように助ける。
**********
今回は、Anti-Bias教育の中で、先生は何ができるのか?先生のゴールです。
1. 先生自身のAwareness(気づき)を増やし、自分の社会的アイデンティティ(性別、民族、人種、経済的位置、性的指向etc.)を理解する。
2. 先生自身が多様社会の人との相違や繋がりの中で、何を経験し、感じたかを振り返る。
3. 社会の中での自分のアイデンティティの「プラス」と「マイナス」を知る。
4. 社会正義活動の中での、自分の考え、気持ち、経験を振り返ってみる。
5. 同僚や家族と、この4点について話し合ってみる。
子供達に教える前に、自分自身や経験、湧き上がった感情などと向き合い、初めてAnti-Bias Teacherになれるんですよ。。。と言う事でした。
**********
「The Doll Study Test」
1940年、ワシントンDCにある白人社会から隔離された学校(Segregated School) へ通う黒人の子供達に、黒人の人形と白人の人形を与え、どちらが良いか尋ねた実験をした所、ほとんどの子供が白人の人形と答え、この実験の結果、隔離された環境の黒人の子供は、黒人である事に劣等感を感じ、自尊心が健康的に育っていないと言う事を伝えました。
この実験を今風に、CNNのAC360で、Anderson Cooperさんが伝えてます。
この実験は、人形の代わりに、5人の肌色の違う子供の絵を使用します。インタビュアーは、黒人と白人の子供に簡単な質問をし、答えを集計します。
白人の子供達に様々な質問をしました。(3:17より)
76%の白人幼児の「バカな子(Dumb child)」の答えは1&2番ダークな肌。
66%の白人幼児の「意地悪な子(Mean child)」の答えは1&2番ダークな肌。
66%の白人幼児の「子供が嫌いな肌」の答えは1&2番ダークな肌。
59%の白人就学児童の「子供が嫌いな肌」の答えは1&2番ダークな肌。
これを黒人の子供達に聞くと。。。。結果は下記の様になりました。
70%以上の黒人就学児童の「子供が嫌がる男の子の肌」の答えは1番ダークな肌
61%以上の黒人幼児の「子供が嫌いな肌」の答えは1&2番ダークな肌。
57%以上の黒人幼児の「醜い子供は?」の答えは1&2番ダークな肌。
(1:30頃から)ピンクのと茶色の縞模様の洋服を着た女の子との会話です。彼女のなりたい肌色は、二番目に薄い色。「(肌が)茶色なのはNasty(不快な)だから好きじゃない。いつもじゃないけど、時々、好きじゃない。」大人が嫌いな肌色は?の質問に、一番ダークな肌を選び、「何人かの大人はダークな肌が好きじゃない。」と言ってます。
これが全てを示しているわけではありません。中には、肌色で判断をしない子供達もいました。
周りの大人やメディア等から、私たち大人が知らぬうちに、子供はいろいろな事を吸収しています。
「Dark thing is devalued. Light thing is valued.」
今でも「ダーク」なものは価値がなく、「ライト」なものは価値があると信じられていますと。天使が白くて、悪魔が黒かったり。。。このイメージで傷つく子がいるかもしれません。
これは黒人と白人の間だけの事ではなく、子供達のセルフイメージを上げ下げする表現は沢山あります。肌色の他にも、痩せてる子と太った子、経済的に豊かな子とそうでない子、〇〇ができる子とできない子。。。など、それぞれのアイデンティティによって、あるイメージや言葉から受ける感覚は違います。今一度、先生、大人自身が「Awareness(気づき)」を持たないとなーと感じたクラスでした。
Love,
Midori
PS 赤ちゃんは知っているビデオ。信じる?信じない?
おもちゃやぬいぐるみを使って、「悪人vs善人のショー」を何度も乳児に見せます。その後、目の前に悪人と善人を出すと、殆どの乳児は「善人」を選ぶらしいのです。この実験では、赤ちゃんは既に善悪の考えを持ち合わせて生まれてきてると。もし、それを信じるとしたら。。。自分の行動、見直さないと!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?