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ハンドボール選手に求められる能力の新しい観点!?

ハンドボールの科学は毎週金曜日に公開!
院生時代の研究テーマが「ハンドボール選手の投球動作の3次元動作分析とバイオメカニクスを活用した指導法の構築」であったので,主にハンドボールの投げる動きに関しての記事が多くなっていくかと思います!しかし,ハンドボールの科学ですから,幅広い分野の研究を紹介していきたいと考えています.是非,明日の練習に!指導に!活かしてください!

文献情報

タイトル
The correlation between intelligence and competitive activities of elite female handball players


著者
YEVHENII STRYKALENKO
OLEH SHALAR
VIKTOR HUZAR
SERHIY VOLOSHINOV
SERHII YUSKIV
HANNA SILVESTROVA
NINA HOLENKO

ジャーナル
Journal of Physical Education and Sport (JPES), Vol.20 (1), Art 8, pp. 63- 70, 2020

結論


女子選手を対象としたこの研究の結果から,選手のパフォーマンス成功率などは空間把握能力,戦術的思考力などの様々な認知的および知的スキルと相関関係を示し,ポジションごとにもその特徴が違う

方法
・ウクライナのトップチームの女子選手を対象
・センター,バックプレイヤー,ピボット,ウイング,ゴールキーパーの異なる14名の選手を調査
・CFITとINTESTコンピューターテストという知的レベルを測定するテストを用いた
・抽象性,連想性,論理性,戦術性,空間性をテスト
・パフォーマンスは以下の表に基づき,得点化

スクリーンショット 2020-11-06 22.21.17

わかったこと!


・BPは知的資質(95点)で最も高いスコアを示し,センターは92点,ウイングが89点であり,スコアが高かった.
・最もパフォーマンス得点が高かったのはウイング(9.5点)であり,ピボットは9.4点,センターが7,8点であった.
・ゴールキーパーの効率率は7,5点であった.
・女子ハンドボールエリート選手の知的資質開発レベルと競技活動効率には相関関係があることが実験的に明らかになった(r=0.765).
・CFITによるIQ指標と競技活動効率の相関関係は,BPが最も高いが,競技活動効率の指標と連想的思考(r=0.616),戦術的思考(r=0.818)の相関関係は.センターが最も高いことが明らかになった.
・ゴールキーパーが効果的にプレーするためには,抽象的な思考(r=0,702)が必要であることがわかった.
・他のポジションの知的資質と競技活動の効率性との間には相関関係は見られなかった

この研究から現場に生かすこと!


知的レベルとは,あまり詳しくないですが,単なる学力などではないことは確かであるというのは前提ですが,この研究によりトップ選手全体に対して共通した傾向であるかは疑問ですが,空間把握や戦術的思考能力などが高くないと,トップにはなれない!かも知れません.


さて,というこうとはですが・・・
いかにこれらの能力を伸ばし,パフォーマンスUPを助長させるかが重要になってくるかと思います!
最近になって尚更,ボールゲームの難しさを痛感するとともに,その競技以外のゲームからたくさん学ばせることの重要性を感じます!
鬼ごっこうしかり,トランプ然りと,中高年代でしたら,特にチームの結束力UPなども意図に加えて,色々なゲームを試してみてはいかがでしょうか?
特に,この研究で取り上げられた5つの観点がどうやって伸びるのか,自分もすごく気になります!


ハンドボールの学びはコートの外にもある!ここ最近感じることです!
以上!

ハンドボールを徹底的に学び合えるオンラインスクール「kocs(コチ)」では,ハンドボールの投球動作に関する情報としてZOOMでセミナーしたりしてます!!もし,ご興味があれば,Facebookにてご連絡ください!また,公式Instagram,Twitterアカウントもあるので是非フォローを!


それでは!

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