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DropKickApe〜4週年Special 出演レポと432Hzの話

ローランドゴリラ4周年おめでとうございます! 昨年10月のリベンジで、久しぶりに出演させていただきました。共演は山本裕太郎さん、ヤマガタユウジさん、靑に空蟬さん、Sput.さん、畠山智行さん、てっぺん藤井さんの6組でした!

2/3 セットリスト
1. アルタイル
2. 慧眼の園
3. 糸目の女
4. 狐の嫁入り
5. ルナ

【432Hzチューニングを半音下げにしてみた結果】

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今回のライブに向けて、密かにA=432Hzを更に半音下げにしたチューニングのギターを使った演奏の準備をしていたのですが、いくつか気付いたことがあったので成果を報告したいと思います。

ちなみに432Hzチューニングというのはヴェルディピッチとも呼ばれていて、ヒーリングミュージックのピッチとして好まれているものだそうです(諸説あるので是非調べてみてください)。有名なミュージシャンでいうとEnyaがそのチューニングの楽曲を歌っているそうな。

以下、自分がライブで演奏してみた感想です。

①音色について

これは正直なんともいえない。演奏を聴き終えた店主の藤井さんからは「もはやギターという楽器(の音)じゃない」とのお言葉をいただいた。正直意外だった。いわゆる絶対音感持ちの方にとっては辛いチューニングだろうし、ただただ「調子っぱずれの歌とギター」と受け取られる心配もしていたから。出番前の準備中、おそらく一般的なA(ラの音)=440Hzに設定されているであろうBGMに重ねてチューニングするのはめちゃくちゃ気持ち悪かった(全体的に4分の1音くらい低いはず)。

②弦のテンションについて

全体的に弦をゆるめているため、テンションが弱くなって弾きやすいと感じた。ただ今回は更に半音下げにしているため、正直なところ左手で押さえた感じも右手で弾いた感じもユルユル。これを解消するために事前に弦のゲージをカスタムライトからライトに上げてみたが、まだ足りない。次はミディアムゲージを張ってみるつもり。できることなら今使っているTaylorを実験用にして、仕事や制作での録音用に別のギターが欲しい(楽器は木でできているので、弦の太さやチューニングを変えると時間をかけて形状記憶してしまう)。

③歌いやすさについて

声は出しやすい。なぜならギターの音を432Hzチューニングにした時点でなぜだか「呼吸がしやすい」「体がリラックスする」「心臓が解放される気がする」という作用があるから。プラシーボ効果にしては絶大すぎる(個人差はあるだろうなと思う、私はそういうものには敏感な体質だ)。

そして普段A=440Hzでボイトレしたり楽曲を歌ったりしていると微妙に音程が♭する癖があるのだが、A=432Hzにした場合それがちょうどよくおさまる気もする。ただ普段歌っている音程とは違うので、ピッタリ合わせる感覚がまだわからなくて難しい。逆にそのことを長年かけて刷り込んだ呪いのように感じる。歌っている途中で「あ、今の音440Hzで合わせちゃった…」と感じることもあった。心地よい演奏をするには今後も練習が必要だが、身体的なストレスがほぼゼロなので今までより練習は捗ると思う。

【結論】

実験のため、今後も432Hzチューニングを続けてみようと思う。ヒーリングミュージックにしてしまってはチューニング自体の癒し効果がわからないので、一度完全なポップスで432Hzチューニングの音源も作ってみたい。

【その他の所感】

チューニングを特殊にしているせいなのか、リハのときに550Hzあたり(だったらしい)がボワーッとフィードバックしてしまって調整してもらうのにだいぶご迷惑をかけてしまいました。

アルタイル」は夏の曲だけどフルが出来上がった関係でどうしても演奏したくて、「リゲル」や「ロンド」と迷ったけど最初に演奏しました。2サビ後の間奏〜コード違いのAメロに戻るところが気に入ってます。

節分だったので鬼の曲を、ということで「慧眼の園」から妖怪シリーズを3曲続けて演奏しました。をリリースしたことで毎度やらざるを得なくなっているので糸目との差別化をはかり、狐側のアレンジをいじることに。今まではどちらかをやったらどちらかをやらない、という選択肢もあったので。ズラしたはいいものの、初期の糸目の演奏の感覚が戻ってこないので実はちょっと困ってます。今回は2曲とも半音下げのまま演奏してみました。やっぱりこの2曲に関しては意味なく低い感じがするので原キーがいいかな。

最後は昨年のローランドゴリラ初出演の際に初演した「ルナ」を。いつもは4カポだけど今回は半音下げだったので5カポにしました(写真参照)。6弦の音が狂いがちなのでカポつけるときは気をつけようと思いました。

さて! ここからは共演の方々について書きたいと思います。

1番手 山本裕太郎さん

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コード感、ボイシングとのメロディの調和がとても好みだった。印象に残るフレーズというよりは和音の移り変わりと楽曲構成の妙という感じ。単純にコード進行がいい、と言ってしまうのはもったいない感じがする。

ご本人がその日の気分であまりアップテンポな曲をやりたくなさそうだったのですが、私はゆったりとしたダウナーな曲が好みなのでとても充実した時間を過ごせました。聴き入る音楽としてもBGMとして考え事をするための音楽としても素敵。声も癒し。CD『山本裕太郎作品集Ⅲ』も買って帰ったよ! いい感じだ〜!

2番手 ヤマガタユウジさん

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ラーメンの曲よかったなぁ。背脂〜!とか叫ぶのめちゃくちゃエモいし、お腹減った。ガーベラって曲がMCの流れからいくとブラック企業ソングなのかな…?と思っていたらいい感じのバラード曲だった。

ラストの曲だったかな、リフの入る曲があってかっこよかった。私もストロークとは別にああいうのサラッと弾きながら歌えたらかっこいいなと思った。とにかくグルーヴのあるリズムを刻む方で、無条件で縦ノリになってしまう感じ。私もユニットの曲だったらああいうギターを弾きたいと思った。

3番手 靑に空蟬さん

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昨年ずっと共演したいと思っていたけど8月にいむいぱぴ子のワンマンで初めてお会いして一緒に酒を飲んで以来ご縁がなかった蟬ちゃん。ようやくご一緒できました。声めっちゃいいし、曲によって歌い方全然違ってびっくりした。腹からというより体全体が共鳴してるような声の出し方。羨ましいなと思った。

コード感はadd9系の爽やか系から仄暗い和風のコードまで様々。弦が切れるくらい搔き鳴らしちゃうのかっこいい(昨日は5弦切ってた)。新曲の「惰性」は歌詞重視の曲という印象。意味がスッと入ってきた。他の曲は歌声の魅力やメロディの起伏に耳がいく感じ。あと名前の靑(あお)がどうしても変換できないので辞書登録をしました。

4番手 Sput.さん

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昨年秋に発症した腰椎ヘルニアをおしての出演。空間系エフェクターでフィードバックしまくる不思議な音色での演奏。全曲カバー。お写真撮り忘れましたがヴァイオリンの弓?でシンセパッドのような音を出すシーンがあって面白かった。エフェクターをかけない生音がどんな感じなのか聴いてみたい。

終演後お話していて、好きなアーティストまわりの情報についてとても詳しい方なのだと思った。私もあんな風に自分のルーツとかオマージュの話とか語ってもらえるミュージシャンになりたいな。オマージュ全然しないから無理だろうけど。

5番手 畠山智行さん

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青森出身、宮沢賢治の詩や洋楽を津軽弁で歌っていらっしゃった。今は千葉在住とのこと。「青い森」という代表曲の、どこか懐かしく開けた景色を思わせるメロディと歌声が素敵だった。「まね」が文脈的にMONEYにしか聞こえなかったんだけど調べたら「駄目」という意味でした。深い。

終演後も色々なお話を聞かせてくださった。飛び込み営業や地方のリスナーさんたちの話、楽曲制作を含めた活動のスタンスなど。今回はローランドゴリラの4周年のために北海道入りしたとのこと。出演者の中で一番お祝いをしてました。

ラスト てっぺん藤井さん

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万華鏡の曲、何度か聴いているのだけど昨日のは流しっぱなしの水道水みたいなピュアさがあった。歌詞の中で「枯れ井戸」をカレイドスコープ(万華鏡)とかけているのに初めて気がついた。にくい。バンドで演奏する曲はそれ用にアレンジを変えたのが弾き語りスタイルにも影響しているとのことだった。

やっぱり何度聴いても、このお店は藤井さんがステージに立った時に一番映えるようになっているんだなぁと思います。機材の配置も背景のグラフィティも、サウンド面でも。前に来た時からスピーカー変わったかな?と思ったけど聞きそびれた。スピーカーの位置は前より上がってた気がする。

【おわりに】

会場にお越しの皆さま、共演の山本裕太郎さん、ヤマガタユウジさん、靑に空蟬さん、Sput.さん、畠山智行さん…そして会場のローランドゴリラとてっぺん藤井さん、ありがとうございました! 藤井さん、4周年本当におめでとうございます!

今後のライブ予定はこんな感じです。ご予約等お待ちしております!


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