『レガイア伝説』|プレステの思い出
体育祭で二人三脚のペアになったとき、露骨に嫌な顔をされた。冷たい目をする美人だと思っていた。運動神経が皆無で足を引っ張って、何度も大きな舌打ちをされた。
ギャルではないし派手さもない、黒髪でミニスカートにルーズソックの彼女は、いつも、同じ友だちと二人でいる姿を見つけた。友だちは茶髪で丸顔の、普通の女子高生だった。
「弟がやってて面白かったから、私も今やってる、レガイア伝説」
友だちとの会話を盗み聞きしたのではない。瞬間、教室の音が消えて、彼女の声だけが耳に届いた。
そ