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知らない人んち#2のシナリオを書いてみた②

脚本家を目指している、深月あかりです。

※2作品目の応募になります。
1作品目とは、設定も内容も異なります。

1作品目はこちら▼▼


目次
・あらすじ
・設定の詳細
・関係図
・オリジナルシナリオ(※オチは2パターン書きました)
・6つの謎&課題
・さいごにひとこと
あらすじ
暗室から爆発音が聞こえ、駆けつけると、そこに居たのは、きいろの最も身近で意外な人だった。
そして、キャンの様子がおかしいことに気付く、きいろ。
やっぱりおかしいと思い、「ニゲテ」のメモを見つめると、筆跡で謎の番号が書かれていることに気付く。
深夜、その番号を玄関に入力してみることにする。
その番号を入力したら、突然ジェミが現れる。
ジェミは自分が姉だという。
そして、朝目覚めると、自分の手に指輪が付けられている。

ーーこの指輪、お母さんのだ。

※オチは2パターン考えました

設定の詳細
・きいろの父は昔、アクのお母さんと、この家で不倫をしていた
・ジェミは実はきいろの義姉
・アクとキャンは兄妹
・きいろの父は新薬の開発、2重人格を治す新薬の開発をしている(させられている?!)
・キャンは2重人格(不倫のことがきっかけで2重人格になった?!)
→※誰が2重人格なのか、推理していくやつでもいいかもしれません
→※もしかしたら、アクも2重人格かも…というのもおもしろそう!
→※大オチで、きいろが実は2重人格でもおもしろいかも?!
関係図はこんな感じ!

ここから、オリジナルシナリオです!

※濱津隆之さんはハカセ役の設定です

暗室から爆発音が聞こえる。
きいろ、キャン、アク、ジェミの4人は暗室前に急いで向かう。

○暗室前・廊下・中

アク、キャン、ジエミは顔を見合わせる。
きいろ、扉を開けようとすると

ジェミ「ダメ!!」

再び暗室から爆発音が聞こえる。
きいろ、暗室のドアノブに手をかける。
暗室のドアが内側からドンッと勢いよく開き、白衣を着たハカセが飛び出てくる。
ハカセは、床に突っ伏し、ぜぇぜぇしている。

ハカセ「危なかったぁ」

暗室には、科学室のような実験用品や薬品がたくさんある。
暗室の中には、フラスコと奇妙な色をしたが割れて落ちている。
床に突っ伏せているハカセ。ハカセ、顔を上げる。

きいろ「え、おとうさん?!!」
ハカセ「き、きいろ?!」

ジェミ、2人を睨んで見ている。

キャン「お、お父さん…?」

ハカセ、ゲホゲホとむせる。

きいろ「大丈夫?」
ハカセ「お前、何やってんだ?」
きいろ「それはこっちのセリフ」
きいろ「あ」

きいろ、女子部屋に携帯を取りにいく。
アクは、ハカセを睨んでいる。

○暗室前・廊下

きいろ、携帯の録画ボタンを押す。
暗室前に行くと、誰もいない。

きいろ「あれ…?」
  
暗室のドアに手をかけると、扉が開かない。
ドアを叩くきいろ。

きいろ「なんで!」

再びドアを叩くきいろ。

きいろ「お父さんってば!」

ドアが開かず、きいろ、首をかしげる。
キャンがやってくる。

キャン「きいろちゃん、どうしたのそんなに叩いて」
きいろ「なんか開かなくて」
キャン「開けたの?」
きいろ「いや、さっき開いたじゃないですか」
キャン「きいろちゃん、ねぇ、どしたの?…あなたもしかして悪魔ね、悪魔なのね?」

きいろに笑顔のまま近づき、腕を力強く握るキャン。
アクがやってくる。

きいろ「あ、アクさん!」

アク、キャンに近づき、手を離させる。
キャンを見るきいろ。キャンは笑顔できいろを見ている。

きいろ「…あ、アクさん、ここ開けてください」

キャンが急に身体を縦にゆすりはじめる。
それを見て、女子部屋にキャンを連れていくアク。
それを心配そうに見つめるきいろ。
アク、きいろを睨みながら、女子部屋の扉を力強く締める。

きいろ「え…」

録画ボタンを押したままの携帯の画面。
きいろ、女子部屋を見つめている。

○暗室・中

ハカセはイスに座っている。
ジェミはハカセの顔の目の前にいる。

ハカセ「……娘は巻きこまない約束だろ」
ジェミ「(口パク)む・す・め」

ハカセ、眉間にシワを寄せる。
ジェミ、きいろの子どもの時に書いた絵を見せる。

ハカセ「娘には、言わないでくれ」
ジェミ「ねぇ、この薬の開発は、私のお母さんであるあなたの妻のため?それとも、私の妹であるあなたの娘のまなかきいろのため?」
ハカセ「…」
ジェミ「あ・く・ま(口パク)」

実験管を素手で割るジェミ。手のひらからは血が流れる。
ハカセはその血が床に垂れるのを見つめている。

○和室・中

机の上の【ニゲテ】のメモを見つめているきいろ。

きいろ「お父さん、ごめんなさい!」

メモを手に取り、見つめながら、寝っころがるきいろ。
もう一度、メモを手に取ると、薄く筆跡が見える。【0812】
きいろ、携帯を机の上にセットし、録画を始める。

きいろ「どーも、人生いつも黄信号、きいろです。さて、あのメモですが、なんと!薄い筆跡で何か番号のようなものが見つかりました。果たして、これは何かの暗号なのか?!引き続き探っていきたいと思います。そして、あの秘密の暗室、ついに開いたので、明日、生配信を行なっちゃいたいと思います!お楽しみに!」

録画を切り、眉間にシワを寄せるきいろ。

きいろ「撮れ高…」

考えごとをするきいろ。
窓を開け、外を見るきいろ。
じっと月を見つめるきいろ。

○和室・中・夕

寝巻きを着て、寝ているきいろ。
電気を真っ暗にしたまま、目を開けるきいろ。

○和室・前・夕

物音が聞こえないのを確認するきいろ。

○玄関・中・夕

そっと玄関の鍵に【0812】を入力してみる、きいろ。だが、開かない。

ジエミの声「なにしているの」

きいろが後ろを振り向くと誰もいない。
床には、うさぎのぬいぐるみが置いてある。

ジェミの声「ねぇ、きいろ、一緒に遊ぼう?」

固まるきいろ。

きいろ「ジェ、ミ…?」

きいろ、そっとうさぎに近づく。
きいろ、うさぎのぬいぐるみを抱き上げる。

○暗室・中

ハカセ、手紙を書いている。
【きいろへ
僕がここにいるのは、罪滅ぼしだ。ここでは、新薬の開発を行なっている。まぁ、行なわされている、といってもいいだろう。】

眉間にシワを寄せる、ハカセ。

○玄関前・廊下・夕

きいろ、うさぎのぬいぐえるみを抱き上げると、メモが一枚落ちる。
そのメモには【おねちゃん、またあそんでね きいろ】と書かれている。
唖然とするきいろ。

ジェミ「思い出した?」
きいろ「え」

きいろ、突然、目の前が真っ暗になる。

○暗室・中

眉間にシワを寄せ、深いため息をするハカセ。
ハカセ、再び手紙を書く。

【僕は昔、妻がいながら、この家に住む女性に恋をしてしまいました。
そして、きいろは覚えていないかもしれないが、君にはお姉ちゃんがいます。そしてきいろ、お前はその女性との…】

○アクの部屋・中・夕

アク、パソコンできいろがジェミに抱きかかえられ、ベットに戻されるのを見ている。
机の上にある写真見つめる。
その写真にはキャン、アク、父であろう男、母であろう女が映っている。

○和室・中・朝

きいろ、目が覚める。

きいろ「え、夢…?」

きいろ、驚いた顔をしている。
そして、手の中にはうさぎのぬいぐるみから落ちたメモ。頭上にはうさぎのぬいぐるみがある。
メモを開くと、自分の右手の中指に指輪がはめられていることに気付く。

きいろ「この指輪、お母さんのだ…」

きいろ、ぎょっとする。

※もうひとつのオチ

うさぎのぬいぐるみに【きいろ】という刺繍の文字を見つける。

きいろ「これ、私のぬいぐるみだ…」

きいろ、ぎょっとする。

▼6つの謎の課題

1、「ニゲテ」のメッセージを書いたのは誰?
→キャンのもうひとつの人格

2、アクが心の病気というのは本当?ウソ?
→アクも2重人格かもしれない?!
→キャンの2重人格に気付かせないために、自分が心の病の演技、おかしなフリをしている

3、3人の正体は?
→きいろの父と母に人生を狂わされた子どもたち

4、アクの監視カメラの目的は?
→キャンの監視。普通に兄として、心配なだけ。

5、なぜきいろが子どもの頃に描いた絵がこの家にあるのか?
→きいろが記憶もないくらいに小さい時に、この家でジェミにプレゼントしたもの。
 ジェミがわざと見つけさせようとした。
 (ジェミも最初はきいろが父の不倫の子と知らずに、子どもの時は一緒に過ごしていた時期もあった。)

6、暗室には何があるのか?
→新薬の開発部屋

▼最後に

きいろが実は2重人格という大オチでも、おもしろいかもしれません!

少しゴチャッとなっているところもありますが、過去のことに囚われている登場人物の中で、きいろだけは何も知らず、真っ直ぐに生きています。

そしてみんな、恨みはあれど、守りたいものもある。

新薬は【現実から目をそむけるもの】というイメージです。
過去に囚われ、現実から目をそむけるものを完成させれば、そんな世界ができれば、もっと生きやすくなると信じているのが、きいろ以外の登場人物です。

きいろは、流れ着いたものの、バイトをクビになった現実を受け入れ、始めたのがYoutuberです。

過去を生きている人→きいろ以外の登場人物
今をしっかり生きている人→きいろ

というイメージです。

どんな人にも共通してある【守りたいもののために、犠牲を払って生きることは美しいんだ】というのがこの作品の裏メッセージです。

本当にこの企画、大好きです。
いつか、太田さんとお仕事できる脚本家になりたいと思っています。
よろしくお願い致します!

深月あかり(みづきあかり)
akari.3zuki@gmail.com








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