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論文検索の方法〜初めててでも英論文にチャレンジできる〜

皆さん、こんにちは!!
急性期でスーパーSTを目指すyuccoです。
STの仕事と育児、脳外臨床研究会での活動に奮闘中です♫

脳外臨床研究会VIP会員で開催される、ST会での学びを共有させてください。
論文検索の仕方やテクニックなど学んだことがなかったので、いつもGoogleに思いついた単語を入れて、たまたま出てきた文献を読み漁っていました💦
どんな文献が質が高いのか、英語が読めなくても英論文が読める方法など、臨床で活用できる有用な論文検索の方法が学べます。


《論文はなんのために読む?》

臨床現場での疑問(CQ:Clinical Question)を解決する手がかりを探るために論文を検索することが多いかと思います。
論文検索するときに、アバウトな内容で検索しても、自分が求めているものに辿り着けません。
実際に論文検索をする前にもう少し深くキーワードを抽出する必要があります。

《論文検索の前に…》

臨床疑問(CQ:クリニカルクエスチョン)をより具体的にするための考え方として、RQ(リサーチクエスチョン)があります。
リサーチクエスチョンを具体的なものにするために、 PICOの考え方が大事になります。
ここが明確になると、自分の欲しい情報を検索することができます。

PICO(PECO)
P:Patient             対象患者
I:Intervention      治療・介入
C:Comparison    比較
O:Outcome         効果判定
*観察研究ではE:Exposure 要因がある

例:shaker exercisは喉頭挙上力改善に効果があるのか?
PICO(PECO)
P:Patient             対象患者   脳卒中嚥下障害患者において  
I:Intervention      治療・介入  shaker ex実施した場合
C:Comparison    比較     未介入(他介入)患者に比べて
O:Outcome         効果判定   喉頭挙上力が改善するか

《文献のタイプ》

①原著論文:新規性のある論文。【質○〜△ 最新○】
②総説(レビュー):その道の専門家が広く浅く書いていることが多い。個性が出やすい【質○〜△】
③会議録:学会とか研究会の会報のようなもの。研究会の内容要約【質△ 最新◯】
④症例報告:臨床的な情報、レアな症例【質△最新◯】

《EBM:Evidence Level》

エビデンスピラミッドの上の方にいけばいくほど質が高い。

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《論文検索エンジン》

日本語:医中誌、Medical online、J-stage、Google scholar
英語 :Pubmed、Google scholar

<Google scholar>
○無料、被引用件数の確認が簡単、一部PDFデータ取得可能
✖️原著論文以外の会議録や抄録も混在、詳細検索ができない

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<医中誌>
絞り込み検索可能、原著論文に研究デザインタグを付与(「メタアナリシス」「ランダム化比較試験」「準ランダム化試験」「比較研究」)

<Medical Online>
特集号、症例検索に有用

<J -stage>
無料、検索フィルターあり

<Pubmed>
英論文はこれで十分!!
無料、詳細検索が豊富、一定の質が担保されている、フリーアクセス論文あり

《検索式の作り方》

検索するときに PICOが大事とお伝えしました。検索窓に何を入れるかが重要です。
特に PICOのP:Patient(対象患者)とI:intervention(治療・介入)を入れてもらう必要があります。

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全国の悩んでいるセラピストに届くように、臨床のヒントとなり患者さんがよくなるように、心を込めて書いています。応援よろしくお願いいたします❣️