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指人形、はじめましたの行為と記録 Vol.110「どうぶつぞんび売ってます」

ゆびにん制作日記(2023.10.23 - 10.29)
10/23 (月) - 24 (火) 
ネタ出し。
10/25 (水) 
『ANIMAL PLANET 2023』に出していた作品が戻ってきたので通販の準備。
10/26 (木) 制作休み。
10/27 (金) 
どうぶつぞんびりばーし、どうぶつぞんびの販売開始。

10/28 (土) - 29 (日) 新作を作ろうと思っていたが、やる気が出ないのでウォーミングアップ的な感じで在庫僅少のホオジロザメを増産する。

今週観た映画
・エンドロールのつづき(
感想) ☜ 好き
・愛にイナズマ(感想

今週読んだ本
マンガ ぼけ日和/矢部太郎・著 長谷川嘉哉・原案(かんき出版)

読了。
施設に入居している祖母がアルツハイマー型認知症なので他人事ではない内容なのですが、矢部さんの絵が優しく、作中に登場する先生自身のお話なども入っていて、とても心癒される本でした。
写真好きの旦那さんと奥さんのお話が特に好きでしたねえ。旦那さんが奥さんのことをよく見ているからこそ異変にすぐ気づけたという…
義母の介護で寝不足になってしまった奥さんと、ほとんど介護に関わっていない旦那さんの話はイラッとした瞬間に先生がビシッと言ってくれて胸のすく思いがしました。旦那さんが「自分の母親も子育てしながら介護してたし、嫁にもできる」的なことをのたまうんですが、自分の母親と奥さんは違う人間なんだし、そもそも自分は何もしない前提じゃないか…!と思って相当腹立ちましたよ。家で最後まで面倒見ることをまじで美談にしないで欲しい…ああいう考えの人がいるから追いつめられる人が出てくるわけで、介護施設とかヘルパーさんとか活用できるものはなんでも使って、介護される人もその家族も穏やかに生活できるのが一番です。日本国民みんながこの漫画を読むといい!

今週観たお笑いライブ配信
よしおかの部屋(10/24 開催)

シンクロニシティが呼びたい1組をゲストに迎え、ネタを1本ずつ披露した後にトークを行うライブ。トークコーナーは西野さんはよしおかさん以上に喋ってはいけないというルールの下で行われます。
第2回の今回のゲストはオダウエダ。
めちゃくちゃ面白くて3回見ちゃいました。
オダウエダが2人とも優しくよしおかさんを見守っている感じ、逆に西野さんに対してはちょっと雑な感じで、話もひとつひとつが面白くてとても良い回でしたねえ…この組み合わせまた見たい。
植田さんの面白さはテレビでもよく拝見していましたが、植田さんが目立つ分、小田さんの印象がイマイチ薄かったんですよね。今回見ていて、小田さんがぽつりと的を射たことを言う感じが植田さんと逆の面白さがあって良いコンビだなあと思いました。
脈絡なく質問のカードを引くよしおかさんに対して「万引きみたいに!」と植田さんがつっこんだり、「北と南どちらが好きですか?」ていう質問に対して植田さんが「その質問にメッセージないよね!?」ってつっこんだり、小田さんが「令和喜多みな実さんもいるよ」とやんわりかぶせて来たり、透明人間になれたら何をするかひとしきり4人で話した直後、よしおかさんが「明日M-1ですよね」と言い出して(オダウエダはこのライブの翌日に2回戦出場)
西野さんに「どのタイミングでM-1の話してるんだよ!」とつっこまれたりひたすら楽しく平和な時間が流れていました。
小田さんが最後に「お客さんもそうだと思うし、西野もそれでコンビ組んでるのかなって思うんだけど、よしおかちゃんが笑うと嬉しいんだよね」と言っていたのが印象的でしたねえ。
植田さんとよしおかさんはお互いに人見知りで、このライブまで一度も目が合ったことがなかったそうなんですが、ユーチューバーの話で盛り上がったりしていて和みました。人と人が友達になる瞬間を見られた感じでちょっと嬉しかったな。

よしおかの部屋は11月はカゲヤマ、12月はカラタチがゲストなので気になる方はぜひ。

以下、備忘録

ネタ
・つもり貯金(シンクロニシティ)
・伝説の中華料理屋(オダウエダ)

トークコーナー「よしおかの部屋」
~ ライブの前日に放送されたジョンソン初回の話
  よしおかさんと植田さんが好きなネット界隈の話など ~
箱から引いたトークテーマ
・コンビ名の由来は何ですか?
・今年のTHEW誰が優勝すると思いますか?
・崖にオダさんと浜田さん(※)がぶら下がっていたらどちらを助けますか? (※浜田=カベポスターの浜田のこと)
・北と南どちらが好きですか?
・ここ最近でイラッとしたことはありますか?
・第四子の予定は? (植田の「カベポスター浜田と結婚していて子どもが2,3人いる」という設定に乗っかった質問)
・子どもの頃の将来の夢は?
・透明人間になれたら何をしますか?
~ よしおかさんと小田さんが飛行機が苦手という話 ~

ファニーひとり芝居「スケルトンマンの夢の精」(10/28 開催・観たのは10/29)
元コマンダンテの安田邦祐さんことファニーさんの一人芝居。
Artistspokenのアイロンヘッドのえんたの深淵にゲスト出演された際、この舞台について"ポスターとは乖離した真摯な内容"というような話をしていたので気になって観てみました。本当にポスターとは違う内容で、結果的にあのポスターとポスターから想像するものとは全然違うストーリーがセットになることで、「人間は表面だけを観てああだこうだ言う」ということがよく示されていました。

観た感想を検索してもイマイチ要領を得ないというか、はっきりとどういう話なのか書いている人がいないこの舞台…単純にネタバレを避けるために書いていない人もいると思いますが、舞台を観ずにストーリーだけ読んでも、それこそ表面を見ているだけでしかなく、物語の本質は伝わらないから書かないという方もいると思います。
あえてあらすじだけ簡潔に説明すると…
主人公は「スケルトンマン」という芸名で活動している28歳のピン芸人。割のいいバイトをしていてお金には困っていないし、彼女もいるし、ネタもそこそこウケている。(ここまでが10分)
10年が経ち、38歳になった主人公はギャラは安いが舞台数だけは多いのでバイトが入れられず、彼女との関係もこじれ、芸風も行き詰まり…(ここまでで20分)
そして覚醒したかのように芸風が変わって…(ここまでで30分)
という感じになるのですが、ここに周りの人が主人公に好き勝手言う要素と、それに対峙する様子が加わっていて、1人の芸人の調子の良い時・悪い時、夢を追い続けることの難しさや葛藤が凝縮されている30分でした。履歴書の演出が好みでしたし、ストーリーも演出も今のファニーさんだからこそ出来る内容だったと思います。

公演の後、お客さんがなかなか帰らず、アンコールで2回出てきたファニーさんが「フィクションですので!」と言っていたので、フィクションとして受け止めて欲しいんだとは思うのですが、これまでの芸人生活を投影している部分はあるでしょうし「表しか見てへん奴がガタガタ抜かすな!夢の一部しか見てへんくせに!夢の中の現実を精一杯生きて何が悪いねん!」という言葉はめちゃくちゃ刺さりました。観た後、自分の人生についても考えましたし、どちらかといえば暗い話ではあるのに不思議と勇気が湧いてくる作品。

長年1つのこと、とりわけ創作活動を続けていると、癖のようなものがついてきてどう進化させればいいかわからなくなったり、辞めたい気持ちと同時に辞めたくない気持ちがあったり、好きでやっていたはずなのに、ふと気づくといくつものジレンマを抱えていて好きかどうかすらわからなくなっている…ということは多々あると思うんです。これは1つのことをやり続けている人にしかわからないことですし、やっている姿を眺めている側、つまり外野の人間がその人のやり方や思考に何を言っても、まず的を射ることはできないと思った方がいいですね。信頼のおける身近な人の言葉が影響を与える、ということもあるとは思いますが、最終的には自分で考えてジレンマから抜け出すしか方法はないと思います。

5chのコマンダンテのスレを覗いたことがあるのですが、ピンになってからのファニーさんの芸風や石井さんの活動に文句を言っている人がいて、ファンって敵になるんだな…とつくづく思いました。ああいう状態になっている人にはもう何を言っても無駄だろうし、放っておくしかないのかな…解散を惜しむ声が全くないのも淋しいでしょうし、解散直後にぽつりと言うのは仕方ないと思うんですが、解散から半年近く経っても本人に見える場所で解散後の活動についてねちねち言い続けている人は、自分の行動を省みて別のことに意識を向けた方が自身のためにもなると思います。最近使われなくなった表現ですが、どうしても書きたいならチラシの裏に書きましょう。ずっと追い続けてきたコンビが解散する悲しみは理解できますが、コンビの解散は夫婦の離婚と同じものだと捉えた方がいいと思うんです。「良いコンビだったから解散しないで欲しかった」と言うのは「良い夫婦だったから離婚しないで欲しかった」と言うのとまるっきり同じ愚かしい行為で、外から見ている分には2人がどういう状態だったかなんて絶対にわかりません。離婚と同じで、解散にも長年積み重なってきたものや複合的な理由があって、一口に説明するのは不可能だし全部言ったところで納得するとも思えない…

ファニーさんが「もっと皆さんが胸を張れるようなものが作れたら大々的に宣伝して欲しい」というようなことを言っていたので、今回は自分を知っている一部の人だけ観てくれれば良いというような感じだったのかもしれません。私が聞いた番組も有料のものですし、ファニーさんがこれまでどういう芸人生活を送ってきたのかある程度分かっている人しか観ていないと思うので、客層の絞り込みには成功したと言えるんじゃないでしょうか。私は昨年のM-1の準々決勝のネタでアイロンヘッドのファンになったクチで、お喋りトレインでのナポリさんとの会話からファニーさんの人となりを知ったという稀有なパターンなのですが、今後も彼の舞台を観ていきたいと思いました。


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