柞刈湯葉

いすかり・ゆば、小説家。『横浜駅SF』『まず牛を球とします。』など。

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柞刈湯葉(いすかり・ゆば)の自己紹介

柞刈湯葉は小説家です。SF小説を書くことで生計を立てている、現代ではわりと珍しい人間です。 「とりあえず著書を1冊読みたい」という方はこちらをどうぞ。SF短編集です。 お仕事のご依頼については別記事にまとめています。あわせてご覧ください。 略歴 福島県郡山市生まれ 大学で分子生物学を研究 2016年、『横浜駅SF』がカクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞。カドカワBOOKSより書籍化デビュー 2019年、大学を退職。専業作家に 2020年、埼玉県に転居

    • ヒトと収斂した有袋類、フクロニンゲン ◆ 水曜日の湯葉103[11/22-28]

      11月22日 水 季節感のノルマ消化に紅葉を見に行く。といっても有名紅葉スポットは激混みに決まっているので、「このへん紅葉ありそう」と思った駅で適当に降りて歩く。 ネットでは彩度をギンギンに上げた紅葉写真が出回っているので、自分の足で紅葉を見に行くとその色の地味さにびっくりする。そうやって1年ごとにびっくりして印象をリフレッシュさせる必要がある。ある種のデジタル・デトックスである。 電車で森博嗣『ダウン・ツ・ヘブン』を読む。『スカイ・クロラ』シリーズの3冊目で、なぜか版

      • 怪獣は忘れた頃にやってくる ◆ 水曜日の湯葉102[11/15-21]

        11月15日 水 宇都宮美術館の「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行った。『りんごかもしれない』等で知られる絵本作家・ヨシタケシンスケの原画や構想メモ、立体作品などが展示されている展である。 とくに興味を引かれたのは著者が学生時代に製作した「カブリモノシリーズ」だった。そのうちのひとつ「BREATH」は、外観はガスマスクに似ており、呼吸するごとに口元のランプが光る仕組みになっている。絵本の絵柄と比べるとずいぶんおどろおどろしい雰囲気だが、説明を見るとこうある。 あっす

        • 二泊三日の島流し ― 八丈島旅行記

          死刑の次に重い罰。現代日本では無期懲役だが、かつては流罪がそれだった。隠岐に流された後鳥羽上皇、佐渡に流された日蓮というように、日本史における錚々たるメンツが島流しになっている。なにしろ日本は島国である。流す島には事欠かない。 そんな流刑地の最大手が八丈島である。関ケ原で敗れた宇喜多秀家を筆頭に、江戸時代を通じて実に1900人が流された島だ。地図を見るだけでも「ここに流されたら終わるな」という感じが伝わってくる。南太平洋の先住民なら「死後の世界」とみなしてそうな位置関係であ

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          小説家だけど中学時代に作った絵本を公開します

          「水曜日の湯葉メンバーシップ」に参加すると最後まで読めます

          「文豪の未発表原稿が発見された」というニュースが定期的に新聞やテレビを賑わせる。僕も小説家の端くれとしていつ文豪にアサインされるとも知れぬ身だが、死後にこうした原稿がマスメディアの餌にされるのも癪なので、生きている間に積極的に公開することにしている。 ということで今回は中学2年生のときに作った絵本を公開しよう。先日福島の実家に帰省した際、本棚の裏から発掘されたものである。多分探せば似たようなものがもっと出てくる。 担任教師のハンコが押されている。どうやら中二病をこじらせて

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          小学校クレーム近隣住民 ◆ 水曜日の湯葉[11/8-14]

          11月8日 水 「小学校にクレームをいれる近隣住民」と聞いたらどう思うだろう。95%の方は「少子化の原因」「不寛容な日本社会の象徴」「自分にも子供時代があったという想像力に欠けた老害」といったフレーズを想像されると思う。 それには僕もおおむね同意する。だが、それを踏まえたうえであえて言わせてほしい。僕はこのところ近所の小学生にほとほと困っている。 僕の家から最寄りのコンビニに行く途中に小学校がひとつあるため、15時くらいに「よ〜しおやつでも買いに行くか」と出かけると、よ

          小学校クレーム近隣住民 ◆ 水曜日の湯葉[11/8-14]

          シャック・リーが止まらない ◆ 水曜日の湯葉[11/1-7]

          「水曜日の湯葉」100記事目である。週1更新なのでほぼ2年。当初は「10人課金したら続けよう、5人だったら考え直そう」と思っていたが、ありがたいことに半年足らずで購読者が100人を超えた。それ以後はあまり増えなくなった。メンバーは頻繁に入れ替わるが、総数がほぼ平衡している。たぶん自分の化学ポテンシャルがそのくらいなのだろう。 ところで、先日こんなマシュマロ(匿名質問)をいただいた。 なるほど。「僕に金を払うためにバイトしろ!」と喝を入れればいいのか。それはもうホストのDV

          シャック・リーが止まらない ◆ 水曜日の湯葉[11/1-7]

          サイン本製作実況 - 発声練習

          メンバーシップに加入すると全編(14:23)を視聴することができます。

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          丸暗記の知識で人間性を表現する ◆ 水曜日の湯葉[10/25-31]

          ふと「山手線ゲームを山手線でやったことがないな」と気づいて駅名を書き出してみた。 うーむ微妙。上野周辺はよく行くので解像度が高いが、西のほうがスカスカである。 小学生のころ読んだ漫画で、作中の頭脳派キャラが唐突に円周率を暗唱しだすシーンがあった。いまから考えると「頭がいい」の演出が円周率というのがあんまり頭よくないが、当時の僕はそれを読んで「頭いいやつは円周率を言えるんだ」と実写版ルフィみたいなことを思い、「つまり僕は頭がいいから、円周率を言えるはずだ」という理屈で70桁

          丸暗記の知識で人間性を表現する ◆ 水曜日の湯葉[10/25-31]

          1時間話すために7日間中国に行った ◆ 水曜日の湯葉[10/18-24]

          【前回のあらすじ】 ワールドコンに参加するために中国・成都に来た。世界SF大会 World Science Fiction Convention 略して「ワールドコン」である。略すときに肝心な部分を飛ばすノリは 『宇宙よりも遠い場所』→「よりもい」に通じるものがある。 しかし入国審査トラップにハマり、1時間待ちの行列に2回並ぶハメになる。市内までのバスはすでに無く、現地ボランティアの手を借りてタクシーでホテルに着いたのは深夜の2時。そういえばあのタクシー代払ってないけどいい

          1時間話すために7日間中国に行った ◆ 水曜日の湯葉[10/18-24]

          正しい人生の潰し方 ◆ 水曜日の湯葉97[10/11-17]

          10月11日 水 天気がいいので動物園に行った。智光山公園こども動物園というところである。「こども動物園」と名乗ってる園多いけど、どのへんが「こども」なのかはわからない。「青春18きっぷ」みたいに雰囲気で付けてるのかもしれない。 県内コンプリートしそうな勢いで動物園に行っているが、たいていどこも同じような動物がいる。考えてみれば当然か、「その園にしかいない動物」なんてものがいたら繁殖で詰むので、同じような動物があちこちにいるほうが望ましい。 「モルモットは俗称であり、正

          正しい人生の潰し方 ◆ 水曜日の湯葉97[10/11-17]

          美術への興味が薄いから美術館に行ってる ◆ 水曜日の湯葉96

          17日から中国に行くので、ビザを申請しに東京へ。驚くべきことにいま中国に渡航するには東京有明のビザ申請センターに行く必要がある。それも申請と受取に2回。 地方在住の方は代理人を頼んだりするらしいが、埼玉住みの僕としても有明まで行くのはなかなか億劫だ。「ついでの用事」がほしいので上野の美術館に寄る。 わりと頻繁に美術館に行くほうだが、特に美術好きではない。美術館でないと鑑賞に集中できないから行っている。映画館も同じだ。家で見ると2時間映画に3日かかってしまう。映画館なら2時

          美術への興味が薄いから美術館に行ってる ◆ 水曜日の湯葉96

          2023Q3の進捗報告 - 発声練習

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          金剛力士像はお前から彫ったんだよ ◆ 水曜日の湯葉95[9/27-10/3]

          天気がいいので大宮盆栽美術館に行った。盆栽というと世間的には「隠居した老人の余生消化用の木材」といったイメージがあるが、実物の名品を見ると幹や枝の躍動感がすごい。「植物ボディビル大会」と言ったほうがしっくりくるので、それ用のかけ声を考えたりした。「金剛力士像はお前から彫ったんだよ」。 これとかすごい↑。ヒノキは針葉樹なので葉が小さいが、このサイズになることで、あたかも広葉樹の巨樹が盆の上に立っているように見える。 このように盆栽というのは「自然の樹木を小スケールで再現する

          金剛力士像はお前から彫ったんだよ ◆ 水曜日の湯葉95[9/27-10/3]

          「今年は季節がおかしい」ってみんな毎年言ってる ◆ 水曜日の湯葉94[9/20-25]

          秋である。夏アンチ過激派たる自分にとって秋は「夏でない」という点で最高の季節だ。これから地球の夏はもっと最悪になっていくから、相対的に秋の最高度が高まっていくに違いない。 彼岸花を見るのが好きで、毎年この時期になるとどこかしらに見に行く。「これが咲いたらもう暑くない」という勝利確定演出として好感度が持てるし、毒性にもかかわらず救荒作物として植えられた、という物語性にも惹かれるところがある。 川沿いとかあぜ道とかいったロケーションもいい。あまり大勢が集まれる場所ではないので

          「今年は季節がおかしい」ってみんな毎年言ってる ◆ 水曜日の湯葉94[9/20-25]

          時速何キロで走れば、当たる雨粒は2倍になるのか?

          雨の多い季節になった。僕の乗っている軽ワゴン車はフロントガラスが垂直に近いので、停車時はあまり雨粒が当たらず、ワイパーを止めても支障がない。ところが信号が青になって「大して降ってねえな〜」とアクセルを踏むと、すさまじい勢いで雨粒が飛んできて一気に視界が曇る。とくに夜間はこのギャップがかなり怖い。 雨粒の落下は意外と遅く、時速25〜30kmほどしかない。このため雨の中を車で走るのは、浮いている水滴に体当たりするのに近い。当然、速度を上げるごとに衝突頻度は上がっていく。 これ

          時速何キロで走れば、当たる雨粒は2倍になるのか?

          タケノコが伸びるよりも、亀が歩むほうが速い ◆ 水曜日の湯葉93

          「すべての道はローマに通ず」という言葉がある。僕はこれを古代ローマ帝国の繁栄を表す言葉だと思っていた。「イスファハーンは世界の半分」とか「ナポリを見てから死ね」とかそういうやつ。 ところが辞書を見たら、この言葉は「あらゆる物事はひとつの真理から発している」という格言として使われるらしい。帝国が滅びても文としての格好良さは残っているので、ローマと無関係な意味があと付されたんだろう。 となると「ナポリを見てから死ね」も、そのうちナポリという具体的な都市から離れて「人生には目標

          タケノコが伸びるよりも、亀が歩むほうが速い ◆ 水曜日の湯葉93