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「説得力」を身に着けるための3要素

職業柄セミナー講師や営業プレゼンを担うことが多いのですが、「お客様に自分の話を聞いてもらえるのか」「自分には説得力があるのか」という不安に常に悩んでいます。
人前に出る職業の方は同じような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

少し古い書籍ですが、パックンの「掴む話術」という本に出会って視界が開けたことがありました。

今回は私自身実践している、「説得力を身に着ける」ポイントを紹介したいと思います。

古代ギリシアで確立された成功パターン

古代ギリシアの哲学者、アリストテレスは「ロゴス(論理)」「エトス(信頼)」「パトス(感情)」の3要素が講演には必要だと説きました。逆に言えば、この3つのいずれかが欠けても講演内容は聴衆に伝わらないとも説いています。

つまり、説得力を身に着けるには「ロゴス」「エトス」「パトス」の3要素が揃うことが必要であり、私たちもこの3点を意識する必要があるということなのです。

今回は「ロゴス」「エトス」「パトス」を身に着けるための具体的な方法をお伝えします。
※少し順序を変えて説明します。

エトス:誰が何を話しているのか

説得力の大部分は話し手の属性に依存します。
立場、役職、実績、学歴等、あなたが信頼に足る人物であることを示す必要があります。とはいえ、このような信頼は一朝一夕に身に着けられるものは多くありません。比較的短期間に獲得できるエトスとして私がおすすめするのは、資格と知識です。

資格はその分野において一定の知識を有しているという証明です。
また、お客様の業界やお客様自身についての理解、自社製品・サービスの理解を掛け合わせることで、プロフェッショナルとして信頼を足る人物であることを示すことができるのです。

ロゴス:納得できることを話しているのか

論理的に破綻している説明は、それだけで信頼を失います。
最低でも論理的整合性のとれた説明や提案が必要であることは、皆さんにもご理解いただけると思います。

しかし一方で、受講者やお客様からの予期せぬ質問に対して説明に窮してしまうような経験をお持ちの方のいらっしゃるのではないでしょうか?

私はそのような状況に対応するために、原因・結果・対策といったカテゴリーごとに説明する要素を部品として準備して、状況に応じて組み合わせて説明するという準備を行っています。
資格試験の論述問題回答と似たような手法ですが、本当に伝えたい内容に向けてあらかじめ複数パターンを準備しておくということが心の余裕にもつながると考えています。

説明は常にストーリー仕立てで行えるようにするのがベストです。
起承転結がはっきりしていて論理的整合性が取れた説明ができるように、日ごろから準備されることをお勧めします。

伝え方について別記事を作成しました。
こちらもご参考になれば幸いです。

パトス:話し手の魅力が最後の決め手

どんなに輝かしい実績があっても、素晴らしい発表ができても、その話し手に魅力が無ければ台無しです。魅力というと外見のことを指すように思われますが、私は誠実さや情熱などの人間的な魅力だと捉えています。(外見=身だしなみももちろん重要ですけどね。)

パトスとは情熱を意味します。私も、受講者やお客様の共感を呼ぶもっとも重要な要素は話し手の情熱だと考えています。

相手のことを想い、本気で力になりたいという気持ちが無ければあなたの言葉は相手に伝わりません。心のこもっていない説明はただのハリボテと言って差し支えないでしょう。あなたの情熱があなたの言葉に魂を宿すのです。

あなたの情熱を届ける具体的な方法はこちらの記事で紹介しています。
是非参考になさってください。

いかがでしたでしょうか。
エトス、ロゴス、パトスの3要素は人に何かを伝える活動において様々な応用ができる原理です。皆さんの参考になれば幸いです。

#私の仕事

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