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#115. 【書店訪問記】シカク(大阪市此花区)

ZINEという形態の書籍をご存知でしょうか。

ZINEとは自費出版の本のことで、出版社ではなく個人や少人数のグループによって作られた本のことです。リトルプレスや同人誌といった呼び方もあります。

大阪市此花区の書店「シカク」は、取り扱っている本のうち約8割がZINEという、ZINEのセレクトショップです。
いわゆる一般的なベストセラー本はなく、店主の個性的な選書が面白いです。

そもそもZINEとは、利益を出す必要がある商業出版の本と違って、個人的な趣味の表現自体を目的としているので、尖った個性が発揮された本が多いのが魅力です。


店名「シカク」なのに丸いフォントが面白い看板
外から店内が見えないのでドキドキしますが・・・
店内に足を踏み入れると落ち着いた雰囲気です
店内から見た扉。アートな色が出ています
展示などのイベントや、出版活動もされています
棚に綺麗に並べられた本と、雑貨も取り扱われてます


お店としてカルチャーの発信も積極的にされており、noteの運営もされています。

フリーペーパーもあります。タ○レコみたい
お店ができるまでを綴った店主のZINEも


自費出版本をメインに取り扱う店だからこその難しさもあるそうです。

シカクに来るお客さんは珍しい本を求めているためか、一般的なベストセラー本はまったく売れない。

シカク月報2024/09より

逆にニッチなテーマの本は、もともと興味のある人はすでにAmazonなどで購入済み&通りすがりの人は興味がなくて手に取られないという事態が多々起こる。

シカク月報2024/09より

適度に珍しく、適度にポップで、ここでしか買えなそうな雰囲気の漂う本を選ぶのにいつも苦労している。

シカク月報2024/09より

仕入れたものの1冊も売れずに返品したり、逆に予想外に売れて慌てて追加することもよくあるそうです。

ZINEという、作者の情熱や自由な表現力が溢れる面白い世界の入り口として、シカクのドアを開けてみるのもまた一興です。


書店情報
シカク
大阪市此花区梅香1-6-13

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