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花の咲く時期を決めるもの

私はヒヤシンスが好きで、冬から翌年の春まで水耕栽培をしています。


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写真は、2年前の誕生日に娘が買ってくれたガラスの花瓶で育つ我が家のヒヤシンス。

ヒヤシンスはたくさんの園芸品種が出ていますが、原種は写真のような紫色だそうです。

室内で栽培していて、比較的大きな花が密集しているので、「あ、さっきよりも1つ開いている」など、気が付くと「また咲いた」みたいな発見がうれしいです。

ヒヤシンスの香りも大好きです。

室内で育てていると、基本的には人が動いたり換気をしない限りは風は吹かないわけですが、「いま一瞬香りが強くなった」などの微細な変化も感じられて楽しいです。

ヒヤシンスは今の季節に花を咲かせますが、今の時期と同じくらいの気温である秋口に花を咲かせることはありません。

春先のまだ気温の低い時期に咲く、マンサクやフクジュソウなどの数々のお花も、同じような気温だからと言って秋口に花を咲かせることはありません。


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そもそも植物はなぜ花を咲かせるのでしょう。

植物が花を咲かせるのは、その先に種を作って命を繋ぐためです。植物は子孫を確実に残すために花を咲かせる時期を慎重に見極めています。

植物にはその種類によって苦手な季節があり(真夏、真冬など)その季節を種の状態で過ごすために、種を結ぶべき季節から逆算して花を咲かせる季節を見極めているのです。

春真っ先にお花を咲かせる植物は、真夏が苦手な植物たちです。

そんな植物たちは、冬の寒さにあたらないと花芽を付けません。

ですので、発芽するのに適した気温だとしても、まだ寒さがやってくる前の秋口に花を咲かせることはないのです。

そのような植物は、春の早い時期に花を咲かせたあと、夏がやってくる頃にはタネになっていたり、花を終わらせて球根の姿で地下で休眠をしているのです。

動かないことを選んだ植物は、芽生えた場所で生きてその先に命を繋いでいくので、確実に子孫を残せる条件が整ったときにのみ花を咲かせるのです。

今日のお話は植物の「花」のお話の一部です。「花」のお話は植物の進化の歴史と深く結びついており、とても奥が深いです。植物の生き方についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ今年度の植物講座を受講してみてください。植物についての目から鱗が落ちるようなお話が満載です。

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