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走れメロスの考察(重要ではない)

メロスは激怒した。
必ずかの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。

この冒頭で始まる太宰治の作品。
「走れメロス」

この作品に関して(メロスに関して)
2点考察してみた。

〜1点目〜

小学校5年生の時に音楽劇?
朗読劇のような形で学年で学芸会でやりました。
冒頭から少しと、
ふと耳に〜斜陽は〜のあたりはまだ覚えている。

劇中で歌があったんです。
そこで歌った歌詞をご覧ください。

「走れメロス」
作詞:あだちやえ
作曲:岡部栄彦

1 エメラルドの海 オリーブの丘
見つめるメロスの 碧い瞳
必ず帰ると 誓いを交わして
走るメロスは 風のように

2 力も尽き果て 倒れながら
挫けずメロスは 城を目ざす
行く手に大きな 夕陽が沈む
走れメロスよ 燃え尽きるまで

3 差し出した腕に 伝う涙
抱き合うメロスと 愛する友
日暮れの広場に 広がるどよめき
若いメロスの 勇気称えて

見ていただきのは1番の歌詞です。

エメラルドの海
オーブの丘
見つめるメロスの碧い瞳

〈考察ポイント1〉
このお話の舞台って地中海なん?
メロスって金髪碧眼な感じ?

読み返してみたが
文中にメロスの容姿に関する記述は見られなかった。
(ラストでマッパだったことだけは記述あり)

作品の最後に
「古伝説とシルレルの詩から」と記述され、
古代ギリシャの伝承と
ドイツの「シルレル」、
すなわちフリードリヒ・フォン・シラーの詩を
基に創作したことが明らかにされている。
(Wikipediaより)

とのことです。
シラーの「人質」が元となっているそうです。
このシラーの作品がギリシャ神話集を元にしているものだそうです。

となると、古代ギリシャのお話ですね。
古代ギリシャ人は金髪碧眼だったのか?

地中海人種
この人種に属する人々は一般に濃い褐色の髪を持ち、瞳の色もそれに伴う。(Wikipediaより)

なんと違うじゃない!
ブリュネット(栗毛)だとのことなので
濃いめの茶髪、ブラウンの瞳といったところでしょうか。

(ちなみに金髪や碧眼などの
色素薄めの虹彩を持つ人が多いのは
北欧だそうです。)

過去の白人至上主義者の主張で
「ヨーロッパ文明の源である古代ギリシャは
白人のものでなければ!」
という主張があったそうですから、
その影響が歌詞に反映されているのでしょうかね。

余談ですが、
作中に出てくる
メロスの家から10里離れたシラクスの市とは
現在のイタリア:シチリア島のシュラクサイ市
だそうです。


〈考察ポイント2〉
Q.もしかしてメロスって足遅い?

まずは距離ですね。
メロス宅からシラクスの市まで
十里離れているそうですから
だいたい39kmくらいですかね。
(1里=約3.9km計算です)

…フルマラソンより短いな。
フルマラソンの世界記録は2時間1分39秒です。

歩きて向かった行きでさえ、未明に出発して
お店が営業している時間には到着できていて、
日暮れまでに買い物を済ませてから
散策する余裕もありましたね。

王城に乗り込んで約束して、
家に向かって走り出したのが
「初夏、満天の星である。」
とあるので、AM0:00と仮定する。

メロス宅への到着が
「翌る日の午前、陽はすでに高く昇って〜」
これをAM10:00とする。

これにより往路は10時間。
時速にして3.9km/h

…歩いてきたのかな?
まあまあ荷物もあるしね。
割れ物とかもあったかもしれないし。

えーっと復路はっと、

起床が「薄明の頃」、
そこから「悠々と身支度を〜」とあるので
まあ早朝5時ごろには出発できたものと仮定する。

そこから「矢の如く走り出し」
2里離れた隣村に到着したときには
「日は高く昇って」とあるので
往路到着時と同じくAM10:00とする。

ここでいう矢の如き走りとは
2里(7.8km)÷5時間=1.56km/h

はにゃ???

あ、もしかして8時出発くらいだったかな💦
2里(7.8km)÷2時間=3.9km/h

歩いてんな。歩いてます。
先生!この人歩いてます!

で、そっからなんだって?
村への未練を吹っ切り、ゆっくり歩こうと
好きな小歌を歌いながらぶらぶら歩いたんだって?

全里程の半ば(19.5km)で
濁流にエンカウントした時点で
「太陽も既に真昼時です」とゼウスに祈っている

先ほどの村から3里(11.7km)、
真昼時の12時までに5.85km/hで歩いています。

歩いて?ます???
ダイエッター向けのウォーキングペースですね?
(矢の如く、はなんだったんだ)

ここで濁流に阻まれ
「一刻といえども無駄にはできない」
とあるので渡り切るまでに30分かかったとする。
さらに峠の頂上に登るまでにも30分かかったとしよう。
この時点でpm1:00。

そこで山賊に襲撃を受け、バトルに30分。
「日はすでに西に傾きかけて」いたそうだ。
(推定pm1:30)

そこから峠を駆け下り、
「折りから午後の灼熱の太陽が」とあったので
一番日差しのきついpm2:00と仮定。

そこから倒れ込んで
走れない言い訳をつらつらと並べて
うだうだしてから再起する頃には
「斜陽は赤い光を」
とすでに西日が差しているのでpm4:00とする。

そこからは
「少しずつ沈んでいく太陽の十倍も早く走った」そうだか、それはもはやマッハなので
考えるまでもなく比喩である。

そして日没間際に刑場入りしているので、
まあpm7:00ごろとしよう。

後半の19.5kmの道のりを
7時間−3時間ロスで走っているので
19.5km÷4時間=4.875km/h

復路に14時間。
アクシデントがあったと言っても
ちょっとかかりすぎじゃないか?

参考までにフルマラソンの平均タイムは
男性4.5時間(9.4km/h)

〈考察結果〉
まあ当時の道が整備されていたとは考えにくいですし、
山間に住んでいたのかもしれないとすると
標高差や起伏もあるし、
…ということを加味してもですよ????

足遅いってか走ってたか?
でした。

そうですよね、
「走るメロス」「走ったメロス」
じゃなくて

「走れ!!!!!メロス!!!」
でしたね。

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