このエンジニア君、本当のプロマネと仕事したことないんだなぁ、と思えた話
プロジェクトマネージャーの一番の存在価値は、関係者とのコミュニケーションに尽きると思っています。
エンジニア君の中には、そういったプロマネのコントロール配下でプロジェクト対応をした経験がない人もいるのですね。
あるプロジェクトの要件定義フェーズで、IT部門および複数の部門から要件定義やヒアリングを行いました。各部門の担当とも直接連絡するパスができ、要件定義は順調に進みました。
そんな中、リードエンジニア君が、
「聞き漏らしていた項目があって追加で確認をしたい、というような場合、誰がどのように確認するか、お客様と話し合いをしませんか」
と言ってきました。
私はこのコメントに少し驚いてしまいました。
私からすれば、追加で質問を投げる役割はプロマネに決まってるじゃん、と思っていますからね。
もちろん、具体的な質問内容はエンジニアが拾い上げてくれないといけませんし、質問に対する回答が適切かどうかの判断はエンジニアの仕事です。
純粋に、「聞く」という行為と手段はプロマネがコントロールすべきと思っています。
なぜなら、お客様から見て問い合わせや連絡の窓口は1本であるほうがわかりやすいからです。
プロジェクト管理についてはプロマネ、技術的な窓口はエンジニアリーダー、みたいな分け方をしてしまうと、情報共有の漏れが発生してしまいがちです。
問い合わせややり取りする項目がものすごく多い場合には、Teamsなどでグループを作成し、エンジニアから直接質問してもらうというようなやり方もありますが、それも運営主体はプロマネであるべきなのです。
結局、このエンジニア君は、プロジェクトマネジメントの役割を明確にもったプロマネの元で仕事をした経験がないんだな、と思いました。
おそらく便宜上プロマネにアサインされる人はいても、現場の一切はエンジニアに丸投げといったようなプロジェクトしか経験してこなかったのでしょう。
やはり、プロジェクトマネージャーというお仕事は、まだまだ浸透してないし、認知されていないんだな、とすごく思ったのでした。
エンジニアにとって、プロジェクトの進捗を管理したり、会議の調整をしたり、相手とのコミュニケーションのコントロールまで担わせるのは、相当な負担になります。
規模の小さなプロジェクトであればそういうこともありますが、そこそこの規模のプロジェクトになったらプロマネってだいたいつきますからね。
プロジェクトの中の仕事をパーツでとらえたとき、↑で書いたような管理やコミュニケーションも、設計や構築のようなタスクのパーツの一つととらえ、責任を担うのがプロマネなんです。
世の中、プロジェクトマネージャーという肩書や名前は一般化していても、それがどんな仕事なのかはまだまだ浸透していないんだなぁ、と思いました。
それはとりもなおさず、プロマネを生業にしている人の母数が圧倒的に少ないのでしょう。
そんなことを思った出来事なのでした。
それではまた!
日々感謝 m(_ _)m
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