マンガを「出世魚」のように育てる

こんにちは。車で信号待ちしている時にスマホをいじってしまう、数十秒も待てない現代人にはなりたくない、バズマンガ編集者のやすす(@k_yasuda05)です。

今日は、普段からとっても参考にさせていただいている竹村俊助さんの著書『書くのがしんどい』を読み終わったので、マンガに応用できそうな部分を抽出してみました。

とっても良書なので、良かったら読んでみて下さい。

『書くのがしんどい』を読んだよ

僕は竹村さんのnoteをほぼ全て読んでいるので、真新しい情報は少なかった印象。ですが、一冊にまとめられている分、考え方への理解や新しい気付きなんかもあって、とても良かったです。

本書は、ブログや記事の書き方ではなく『相手に伝わる文章を作るには何を意識したらいいか』という切り口。現代人はメールでもLINEでも文章にする力が必要。なので、どんなに短文でも文章を作るのであれば、相手に伝わる文章を作れた方がいいよね。っていう、とても身近なテーマで書かれている。本書のターゲットをライターだけでなく、ビジネスマン。更には、一般の方まで網羅してしまうところに、上手いな〜って感激しました。コアモア戦略。

本書の中で、僕が特に良いなと思ったポイント。僕もマンガ制作時に実践している考え方。
発想を「出世魚」のように育てる
をご紹介します。

発想を「出世魚」のように育てる
①140字ツイート…まずは量をこなし「おもしろいテーマ」を探る
②3000字note、ブログ…「好評だったテーマ」を膨らませる
③10万字論文、書籍等…「鉄板テーマ」を題材に"お金を払ってもらえる"コンテンツに仕上げる

つまり、いきなり書籍を書くのは時間的にも労力的にもリスキー。万が一、外してしまった時に、なにもかもが無駄になっちゃうよね。そもそもいきなり書籍を書くのって大変だし、挫折しちゃうよね。
だからちょっとずつコンテンツを大きくしていった方が、いいんじゃない?
っていう風に解釈しました。

全くもって、そのとおりだと思います。

マンガを「出世魚」のように育てるには

僕はマンガ制作においても同じようなやり方が、良いんじゃないかなって思ってます。

マンガを「出世魚」のように育てる
①4ページツイート…まずは量をこなし「おもしろいキャラ」を探る
②16-24ページ読切…「好評だったキャラ」でストーリーを紡ぐ
③160ページ単行本…「膨らませたストーリー」を"お金を払ってもらえる"パッケージに仕上げる

という感じで、
人気の出る確率が高いマンガを作るために、いきなり連載をするのではなく、ちょっとずつ育てていく。という考え方。

バズった企画は、連載時の人気との相関性も高く、数字を根拠に出来るのでtoBへの展開もスムーズ。

新人がヒットするかもわからない企画。それ以前に、連載できるかもわからない企画にネームを描きまくるよりは、良いのではと。少なからず、Twitterに投稿し続ければ、フォロワーは増えていくので。努力は無駄にならないんじゃないかなって思います。(僕、個人の意見です)

実際に僕が担当したマンガも、このような考えで作った企画も既にありますし。当初の想定通り、単行本までいくことができました。再現性が結構高い手法なのでオススメです。

一方で、この作り方だと4ページにまとめなきゃいけないから、キャラモノしか作れなくない?ストーリー系のマンガが作りたいんだけど…って方も多いと思います。

「キャラクターを育てる」という提案

僕の編集論ですが、マンガはキャラクター同士が絡み合うことで物語が紡がれるので、読者にキャラクターが好かれないと連載を続けるのは難しい。と思ってます。

なので「このキャラクターは読者に好かれるのか?」を模索するために、スピンオフみたいなカタチで、キャラクターの個性が出るエピソードを4ページにまとめてみたら良いんじゃないかなって思います。
たとえ『異世界超魔法ファンタジーの超超大作!』を作っていたとしても、主人公の初恋エピソードを4ページに切り取ることは可能かなと。そういうことを言いたいです。

実際にやられている例でいうと近いのは、橘オレコ先生かなと。
『プロミス・シンデレラ』本編はストーリーを連載中。登場するキャラクターを使って、4ページのスピンオフをTwitterに投稿してます。はちゃめちゃにバズっている。
クリスマスやポッキーの日みたいな季節ネタに合わせると、ネタが作りやすい印象。さらにこれらが溜まっていって『バツイチアラサー女子と男子高校生』というスピンオフだけの単行本も刊行と。……しゅごい…の一言。

『クールドジ男子』の那多ここね先生なんかは、1ページのキャラクターイラストがバズってから、マンガにしているので。こちらも、しゅごすぎぃ…の一言に尽きます。
(※お二人共、無断転載禁止と明記されているので、気になる方はTwitterを調べてみて下さい!)

さいごに

今日は、ちょっとずつコンテンツを育てていくのがいいんじゃないかな?っていうお話でした。

僕も過去にツイートしたもので、1000いいね以上バズった投稿がいくつかあるので、そのへんのネタをnoteで膨らませてみようかなって思います。

ということで、本日は以上!

もしよければ、コメントや感想。スキをいただけると、やる気が出ます!
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それでは、今日も良い1日になりますように。じゃまたね。

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