AIを使ってLPを本気で制作してみる② 〜ライティング編〜
前回の『ワイヤーフレーム作成編』に続き、今回はライティング編と称して、ライティングを行っていきます。
ChatGPTは言語モデルであり、言葉を駆使するライティングも得意分野だと思われるので、きっと本領発揮してくれるハズ。
では早速始めていきましょう!
前回までのおさらい
まずは前回作成したワイヤーフレームのおさらいです。
シンプルですが、たたき台としての役割を果たす程度には不足無くまとまっていると思います。このワイヤーフレームを元に、一つづつ具体的な原稿を作成していきます。
前回の記事はこちら↓
原稿の作成
上から下に向けて原稿を作成を進めます。
サービス名称を決める
1枚のLPなので、ロゴは無くても良いんですが、せっかくなのでロゴっぽいものを配置してみようと思います。
ロゴ自体を作成するのはデザインの際に行うとして、そのロゴを作るのに必要なサービス名をChatGPTに聞いてみます。
前回と同じようにChatGPTで新しいチャットを開いて、今度はライターとして振る舞ってもらいます。
ワイヤーフレームを作成してくれたWebディレクターに引き続きお願いしても良いのですが、余計な情報を入れずになるべく回答のブレを少なくしたいという意図から、今回はチャットを分けて疑似分業制にしてみました。(ただ、情報はできるだけ多く与えた方が良いハズなので、一つのチャットで行った方が良い結果が得られる可能性もあり)
ChatGPT(ライター:以下W)の回答はこちら。
それっぽい候補を複数案出してくれました。ありがちなサービス名ではありますが、これだけの数を自分で出すとなると結構大変なハズです。
ただ、今回作成したいのは『LP制作請負の為のサービス』であり、今のサービス名だと単なる不動産のサービス名の様になってしまっています。最初にその旨を伝え忘れていたので『LP』という単語を指定して入れてもらいます。人間だったら最初に言ってくれよって話になりますが、ChatGPTであれば文句も言わずに進めてくれます。(人間にはちゃんと準備してから依頼しましょう)
結果、LPという言葉を入れた候補をすぐに出してくれました。
その後、オススメなどを聞きつつ何回かやりとりを繰り返し、今回は3番の『エステートLPスタジオ (Estate LP Studio)』にする事としました。
これでサービス名称ができました!
キャッチコピーと見出しを決める
続いて、メインビジュアルに入る『キャッチコピーと見出し』を決めていきます。
既にワイヤーフレームの時点でChatGPT(Dr)が例文を提示してくれてはいましたが、今回は改めてChatGPT(W)に依頼してみます。
このChatGPT(W)には、先ほどサービス名を考えてもらう為に提示した情報しか与えておらず、かなりザックリとした説明しかできてないのですが、さて結果は…
良さそうなものもいくつか含まれていますが、『不動産ビジネスを〜』とか、ちょっと主語が大きい気がします。
今回私がイメージしているLPは、会社案内などの本体サイトを作成するものでは無く、物件紹介の為のものを想定していたので、そこも考慮してもらいましょう。
見ている方向性は大体同じになったように感じます。
提案が10個もあると決めるのもなかなか大変ですが、ここが人間として活躍できる場面でもあるので、頑張って決めていきます。
実際に配置した時の事も想像しながら考えた結果、キャッチコピーは10番、見出しは9番にする事にしました。更に説得力を高めるために、メインビジュアルにポイント的なアイキャッチを入れたいので、もう少しだけ情報を提案してもらいます。
まぁ良いんじゃないでしょうか。
…というか指摘する箇所が特に無いので、アク無く旨味もちょっと足りてないサラッとしたコンテンツになっている気がしますが、代替案も思いつかない為、とりあえずこのまま進めます。
サービス概要を決める
ここが今回のLPのメインコンテンツとなる箇所なので、しっかり決めていきたいです。
まずChatGPT(W)はワイヤーフレームを見ておらず、サービス概要の構成がわかっていないので、ChatGPT(Dr)が作成してくれたサービス概要の6つの項目を伝えてから、説明用の文章を100文字程度で作成してもらいます。
細かい内容の調整はLP全体を通して行うとして、現時点での説明文章としては概ね問題ないように思います。
ただ、やはり内容がありきたりでちょっと面白みに欠け、当たり障りのない事を言っているだけの様にも感じます。
そこで差別化を図るためにも、何か売りが欲しいところなので、少し入れ知恵して新たなコンテンツを作ってもらいます。
なるほどなるほど…
回答を得る前は、これらの売りをどの様にコンテンツを入れこむかまでは考えられていなかったのですが、『強み』という単語を提示されたので、それをいただきましょう。『強み』を提示した上で、『サービス概要』に進む流れにすると良さそうです。
こうやって対話形式で会話を進めていくと、思わぬところで自分の情報を整理できるというのもChatGPTを使うメリットと言えそうです。
制作実績を決める
ここで小さな問題が発生です。
ワイヤーフレーム上では『制作実績』というコンテンツをChatGPT(Dr)に提案してもらっていましたが、よく考えると表に出せる制作実績を私がまだ持っていない事に気づきました。
今さらWebディレクターに「制作実績ありませんでした」というのも気が引けるので、何か代替案を提示して、それにコンテンツを差し替えてもらえないかお願いしてみようと思います。
という事で、ライターさんに泣きついて考えてもらいます。
ありきたりなところで『ユーザーの声』くらいは自分でもすぐ頭に思い浮かびましたが、それ以外に何か良い案を出してくれるでしょうか?(ユーザーの声も、結局実績が無く原稿が作れない)
自分で思い浮かべる事ができた『クライアントの声・評価』も含まれていましたが、それ以外にも代替できそうなものを提示してくれました。これらをすぐに考えてくれるのは大きいですね。なかなか優秀です!
『サンプルデザインギャラリー』は制作実績と同様の理由で却下、『クライアントの声・評価』は前述のとおりで原稿作成不可、『制作プロセスの詳細』は、既にこの後のコンテンツとして出てくる予定なので、『制作実績』は消去法で2番の『デザインコンセプト』に代替しようと思います。
生身の人間であれば、実際のデザインが無いのに「デザインコンセプトを書いて」と言っても書いてくれないと思いますが、AIライターさんの結果は如何に…
はい、ちゃんと書いてくれました。
今までの会話を引き継いで、しっかり不動産会社向けのデザインコンセプトを盛り込んでくれてくれています。内容が他のコンテンツと重複する部分もありますが、こちらも大枠は問題なさそうなので、制作実績に変わるデザインコンセプトの部分はこれでいきましょう。
制作プロセスを決める
制作プロセスについては、ワイヤーフレームの時点で既にChatGPT(Dr)が作ってくれた文章があるので、このまま使おうと思います。
ただせっかくなので、ライターのプロの目線でも改善点が無いかを念のために聞いてみます。
果たして、ライターとしてプロの矜持が感じられる結果になるのか…?
微妙な差ではありますが、たしかに改善されています。
わかりやすいところでは、元が『言い切りの文章』と『です・ます調の文章』が混在されていたのに対し、修正された文章では全てが『です・ます調』の文章に統一されました。さすがですね!
お問い合わせ・CTAの文言を決める
最後はCTAで、『今すぐお問い合わせ』とかそんな感じになるとは思いますが、一応いくつか案を出してもらいましょう。
は〜、なるほどなるほど。なかなかどれも説得力がある。(気がする)『今すぐお問い合わせ』しか出てこなかった自分を恥じる気持ちです。
この中だったら4番かな?
という事で、ここまでで一通りの原稿作成が終わりました。
サイト構成の確認
最後に今までの会話の中でLPの構成がきちんと理解できているのか、ChatGPTに確認してみましょう。
ChatGPT(W)としては、ワイヤーフレームそのものを見ておらず、会話のキャッチボールを行っただけですが、ちゃんとこちらの理解と同じになっているのでしょうか?
結果はこちら。
うーん、惜しいけどちょっと違う。
複数の要素があるコンテンツを一言で表すのはなかなか難しいと思いますが、少なくともヒーロー部分(キャッチコピー、見出し、3つのポイント)は明らかに決めたものと違うので一応訂正しておきましょう。
認識を改めてくれました。
これで次回移行もこのChatGPTと会話を再開する際には、内容を引き継いだ回答が得られるハズです。(あくまで期待であって、間違った認識をしている場合は都度訂正が必要)
まとめ
最初の予想通り、ChatGPTのライティング能力はなかなかのものがあります。
もちろん本業のライターさんからすれば、ChatGPTの生成する文章には足りてない部分も多く、リライトが必要なのだとは思いますが、私の様な文章作成が苦手な人間としてはとても有用だと感じました。
ただ、やはり文中にも書いたとおり、作られた文章があまりに優等生的というか、フックとなる部分がなく右から左に抜けてしまう感じなので、そこに人間味を足すような作業(もしくはそういった文章を生成させる指示)は必要になってきそうです。
次回は『デザインコンセプト作成編』に進みます。
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