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日誌「隣の彼に話しかけるべきかしら?」 #791

穏やかな時間

都心のオフィスへ行く日。いつものように朝早く出て、場所近くの喫茶店で時間をつぶす。いや、この朝活がメインと言ってもいい。モーニングのA(シンプルトースト)にするか、B(サンドイッチ)にするかで悩む。結果は、まさかのBであった。我ながら驚いたが、ナイスチョイスだったと思う。広い店内にはポツンポツンと年配の会社員たちが座っており、たいてい新聞を広げている。30年後の自分を見ているようで。

楽しい時間

フリーアドレスのデスクで、後から隣にアジア系とヨーロッパ系の女性が座った。同じ職場の2人のようで、時に英語で時に中国語で盛んに会話をしている。18時を過ぎた頃に帰り支度をしていると、アジア系の女性が「隣の彼に話しかけるべきかしら?」と英語で言った。もう1人が「そうすべきよ」と返事をする。“彼”は間違いなく私だ。だって、このデスクには我々3人しかいないのだから。アラサーに緊張が走る。

日本語で「これ良いですね」と話しかけられた。それは、持ち歩いているBluetoothキーボードのことだった。そこから和やかな会話が始まる。少しお互いの仕事の話をして、私は「“華金”なのに大変ですねぇ」と完全なる日本語で答えた。すると、ヨーロッパ系の女性は知らない日本語だったようでその意味を尋ねて来た。なので「Thank God it’s Fridayですかね」と渾身のカタコト英語で答えた。束の間の交流。

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