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City Like a SimCity Novice 【2019 Mongolia trip day1】

会社の元同期のモンゴル人の友人が退職して国に帰ってから一年経ち、生活も落ち着いたのでモンゴルに遊びにおいでよと誘ってもらったので二つ返事で行ってきました。

8月17日からまるっと一週間、首都ウランバートルやゴビ砂漠を会社の元同期たち4人で集まっての同期旅行inモンゴル。

観光のプランニングやガイドも彼が全面的にやってくれ、広大なモンゴルの地を車で長い時間移動する間に現在のモンゴルの話をたくさん聞けたこともあり超ディープなモンゴル旅行となりました。ちなみに彼はモンゴル出身・日本の高専と大学卒なので日本語ペラペラです。

事前にネットでいろいろググってもあまりモンゴルについての情報が無かったので、なにかのリソースになればいいなと思ってブログを書いてみています。

モンゴルは成田空港からウランバートル市内の空港に直行便があり、5時間半ほどで到着できます。意外に近い。しかし景色は完全にアジア離れてしていて、下手にヨーロッパや中東に行くよりも雄大な景色が見れるのではという感じだったのでとてもオススメです。超バエる。もう少し日本語ツアーなど充実してくると今後人気の旅行地になるのではと思っています。

出発前の自分のモンゴル知識は「中学社会」で習った内容くらいで止まっており、ゴビ砂漠・チンギスハーン・ゲル・遊牧民・スーホの白い馬・ノマド・朝青龍・ウランバートル が知っていることの全てでした。
日本人はみんなそんなもんだよね...?

個人的にこの旅でやりたかったことは、「ラクダの背中に乗ってMacを開き、リアルノマドしてるドヤ写真を撮る」でした。なので荷物が嵩張るのを覚悟の上でばっちりPCも持参。

day0| 夜中も人が多いモンゴル

成田空港を20:30出発の飛行機に乗り、チンギス・ハーン国際空港に現地時間の夜中1時過ぎに到着。時差は東京-1hで、飛行機に乗っていたのは5時間半ほど。航空チケットはチンバー(上記のモンゴル人の同期・チンバトという名前だけどみんなチンバーという愛称で呼んでる)が安い時期を探して手配してくれ、往復でちょうど8万円。

真夜中に到着する飛行機のモンゴル上空からは、真っ暗な地上にたまに明かりが見える場所がある。「もしかしてあれが遊牧民の明かりなのか...?」とテンションを高めながらの到着。

出国ゲートでは英語が通じるか怪しい感じの職員と『滞在場所はどこだ?』「現地の友人がエアビーをとってくれたから知らん」『それでは通せん』という問答で30分ほど通れなかったのだけど、最後はふらりと現れた親切な空港職員が『○○ホテルと書け、niceなホテルだから』と言って無理やり書かされそれで通過okとなった。なんだったんだ。

夜中の到着にも関わらずチンバーが既に車で待ってくれており、久しぶりの再開でも彼の日本人を上回る親切心とフレンドリーさが変わってないことに嬉しい気持ちになったり。

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初めてのモンゴルの街をドライブし、今晩寝るエアビーを目指す。

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あたりは暗いのであまり街の様子はわからないが、夜中なので静かかと思いきや、パーティーに向かったり帰ってくる人たちで道はそこそこ車で混んでいた。モンゴル人はかなりお酒が強いらしく、若い人からそこそこの大人まで朝まで酒飲みパーティーしたりするのが普通らしい。めちゃくちゃパーティーピーポーで想像していたモンゴルとすでにちょっと違ってきてる感。

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チンバーが取ってくれたエアビーは4人で泊まるには十二分に広くてしかも綺麗。人権であるsimカードまでチンバが人数分ゲットしてくれておりイタレリツクセリ。simはモンゴルの4大通信企業の一つであるUnitel社のもの。旅行者限定で10日間400円ほどで電話番号付きのものをゲットできるらしい。ギガもたっぷりだし市内では4G回線も通ってる。お安いし超便利。日本にもこういうのあるのだろうか。

チンバーに感謝しつつ明日からの工程に備えて寝る。

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day1|ウランバートルは下手くそな人がやったシムシティー

昼前くらいまでゆっくり寝て、チンバーが車で迎えにきてくれたので出発。この日はウランバートル市内をゆっくり観光して、チンバーの家に少しだけ遊びに行く計画。あと明日から向かうゴビ砂漠へのチケット支払いをする。

海外旅行と言えば見るもの全てが楽しいが、まずは手始めにと寄ってくれたのがスフバートル広場というところ。

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チンギス・ハーンのクソデカ銅像が鎮座するめちゃくちゃ広い広場で土地の使い方のスケールのデカさにすでにテンションが上がる。

広場では結構何をしてもokみたいで、結婚式の集合写真を撮っている人たちや、新学期に向けた通学道具などを売っていたりととてもにぎやかだった。結婚式の人たちはモンゴルの伝統衣装的なものやタキシードやドレスを着てる人たちが入り混じっていてグローバル折衷な現代感を感じた。

誤算だったのはウランバートル市内が結構寒かったことで、すでに秋口くらいの肌寒さ。長袖ももってきていたものの全然ガードできなかったので適当な市場に連れて行ってもらうことに。

雰囲気は「海鮮売ってない豊洲市場」という感じの蚤の市につれていってもらう。区画分けされたスペースにテナントが入って雑多なものを売ってるところで、現地の人達の生活が見れて楽しかった。

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ちなみにモンゴルの通貨は「モンゴル トゥグルグ」という名前で記号は「₮」、通貨コードは「MNT」。100円が2500トゥグルグくらいで、この蚤の市ではジーパン一本が1000円くらいの値段だった。物価は結構安め。

モンゴルは9月から学校の新学期が始まるので、この時期はそれに向けたセールや販売がとても多い印象。

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このバイゴーという袋が気になる方はこちらをどうぞ


さて、街をうろうろしてて気にはなっていたが、どうやら気の所為ではない。

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めちゃくちゃ日本語の車がある。なんでや。

というか走ってる車の8,9割がtoyotaの車ばかり。さらにそのうちの6,7割がプリウスばかり。
チンバーに聞いてみると、トヨタの中古車がモンゴルに大量に流れてきてるらしく、そしてプリウスの購入は免税になるらしいのでみんな値段と性能を取ったらプリウスになるらしい。日本のプリウス中古車はモンゴルに来ていたのか...。ちなみに明日以降ゴビ砂漠にいくことになるのだが、遊牧の羊を追い回してるのもプリウスだった。モンゴルはプリウスの墓場だったのか...?


市場の後、街のもっと栄えているところの展望台に連れて行ってもらう。

夜中の暗いときにはわからなかったが、ウランバートルの街の大きさや発展具合は名古屋くらいの感じで、デカイショッピングモールや4DXのシアターなどもある。Apple Storeやスタバはモンゴルに進出していないのでモンゴルローカルの家電屋やコーヒーショップを覗くのも面白かった。

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展望台からウランバートル市内の景色。

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見渡しながらいろいろ教えてもらったが、ウランバートルは発展の真っ最中で人口も増えてきているらしい。そのため新築のマンションなども建築ラッシュで、見渡す限りたくさんの工事中建物が見える。

チンバーいわく、モンゴル人は都市計画など長期に渡る大規模政策を立てるのがうまくないらしく、ウランバートル市内の建物密集地の近くには普通に火力発電所があったりする。「ウランバートルは下手くそな人がやったシムシティー状態」という話をしていて笑ってしまった。

市内には建造中の骨組みのまま放置された建物がかなりたくさんあり、理由を聞いてみると「出資者が建造の途中でお金を払えなくなりそのまま放置されている」とのことだった。けっこうな見切り発車で一時金によって建設着手し、完成までの資金繰りができずに放置されているらしい。それらは現代アートのように町中に放置されている。「計画性が無い」のレベルが想像よりも高い。

都市計画がヤバい話はもっと根深いようで、ウランバートル市内の現在の最大の問題は空気汚染。

モンゴルの主要な産業は鉄鋼や牧畜と幅が狭く、また冬はマイナス30℃とかまでいくので生活が可能な土地もそこまで広くはない。貧しい層の人口はとても多く、150万人いるウランバートル人口の内、100万人ほどが市内に住めず彼らはウランバートルの少し外の範囲の山裾あたりにゲルを立てて生活している。彼らは冬になると単価の安い石炭を焚いて暖を取るため、その煙がウランバートル市内に流れ込み空気汚染問題となっている。

より裕福な家庭はウランバートルから離れた空気が綺麗な場所に家を立てることがトレンドになっているらしく、ウランバートル近辺の土地には大きな所得格差を持つ家庭がそれぞれ縄張りを持ちつつ暮らしている。

チンバーの家に行く途中にそういった集落を通るとのことで注目していたが、たしかに都市部とは全く違う家々が密集していた。都市部からこの街に来るまで20~30分の距離。少し離れただけで街の雰囲気がガラリと変わるのでびっくりする。

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チンバーの家では、モンゴル式おもてなしとして羊の肉やモンゴル式ミルクティーをごちそうになった。

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モンゴルのミルクティーには塩が入っており"しょっぱ甘い"。これに羊の肉を浸して食べたりもするらしい。ミルクティーだと思って飲むと脳が混乱して「なんだこれ」と思うが、スープ的な何かだと思って飲むと普通に飲める。認知の不思議。

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あと、人生で初めて"リアルゲル"を見せてもらった。これは!社会の!教科書でみたやつ!知ってる!!!とテンションあげあげ。

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ゲルは安価なため所得が低い家庭では現在も現役で住まいとして使われているところもある。また設営や運搬が楽なため、ウランバートル市内でも日本で言うお祭りの屋台のちょっと立派なヤツとしてお土産屋のお店としても使われていたりする。昔の文化が現代でも利用シーンを変えて使われていてちょっとオシャレ。

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チンバーのお家を後にして市内に戻る。

ビルの角で折られた広告ディスプレイが斬新。日本で見たこと無い気がするなー

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明日からはゴビ砂漠へ旅立つため、帰り道の途中に現地の斡旋業者に飛行機代・現地契約ドライバーへのお金を払う。1人260万トゥグルクなので約10万円ほど。結構お高いが人生最初で最後かものゴビ砂漠なので奮発。

夕食はショッピングモールに入ってた「味千ラーメン」。

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日本にある支店数よりも海外支店の方が圧倒的に多いというグローバルな博多とんこつラーメン。モンゴル一番人気メニューは牛スジ煮込みラーメン。味は見た目の通りだ!!!

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そういえばチンバーの家に向かう途中に日本のサブカルイベントみたいなものがしてたので興味本位で寄ってみたのだった。安定のJAPANのイメージ。

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モンゴル旅行記(2019.08.17 - 08.24)

今の記事👉 Day1:City Like a SimCity Novice|ウランバートル散策その①
Day2:Full Score Day|ゴビをドライブ1日目
Day3:My Best Desktop Picture|ゴビ砂漠を歩く
Day4:Worthy Mongolian Graffiti|歴史歴な石碑を見る/渓谷散歩
Day5:Tapioca Rebellion|ウランバートル散策その②

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