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3月の米FOMCはどうなる?資産形成どうする?

(先週投稿したFacebookグループ「よーよーの資産形成塾」からの転載です)

ここ数日、今週開催される3月米FOMC(連邦公開市場委員会)はどうなると思いますか?というご質問をいただいています。私がFOMCメンバーなら金利据え置きに投票します。つまり3/21-22は利上げなし予想です(市場予想は0.25%利上げが大勢ですが)。

今回のシリコンバレー・バンクなど米地銀の相次ぐ破綻を受けて、今までの利上げのインパクトが存在していたことが判明しました(米地銀の破綻の影響については別の記事に書きます)。

明らかに目下の最優先課題は金融安定です。インフレ抑制はもちろん重要ですが足元のインフレに影響するのは半年前の金融政策です。今度の政策決定は今ではなく半年後のインフレに影響するものです。

今回利上げしなくても、これから経済には一定の逆回転が起こるのでそのコントロールの方が大事です。

インフレの観点から考えるのなら「今回利上げしないと半年後にインフレが再上昇する」と見るか見ないかが判断の分かれ目で、FRB(連邦準備理事会)の経済モデルにおいて、今回の金融機関問題がどの程度実体経済に影響すると予測するかがポイントになりそうです。

私は利上げをした場合にインフレ・リスクを上回る金融ショックのリスクが出てくる可能性を懸念します。FRBは今回の問題が半年後の実体経済に与える影響はごく小さいと見れば0.25%上げるでしょうが、本当に影響は小さいと見ていいのか。

そういう意味では今度のFOMCでSEP(Summary of Economic Projections)が公表されるので、FRBが先行きをどう見ているかが分かって非常に面白いと思います。

ちなみに昔、BOE(英中銀)の関係者が「金融政策はフォワードルッキング」「早く大きくやることで総利上げ幅を小さくできる」と言っていました。FRBは今回最初から出遅れてしまったので色々大変です。

先週、ECB(欧州中央銀行)は0.5%利上げしました。彼らは2008年のリーマンショック直前にも利上げしています(そのあとすぐに利下げ)。当時欧州で働いていた私は、あーECBらしいなと思った記憶があります。

資産形成については、今週のFOMCと米地銀などの問題を、金融と経済活動の両面から見ていく必要があります。この投稿で金融問題まで論じると長くなるので、これらについては「米SVB破綻と私たちの資産形成」というもう1つの記事で話したいと思います。

今週も楽しく増やす資産形成をしていきましょう😊

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