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色を通して自分を知る。それがみんなの元気につながると確信しています ー カラーアドバイザー 川邉翔子さん【お仕事インタビュー #2】

好きなことを仕事にして個人でがんばる方々に、そのお仕事と今日までの歩み、そして未来について聞きます。2回目の今回は、”色の人”にお話をうかがいました。

「私、こんなに良いものを発見して、作っちゃったから。どんどん広げていかないと」。

『Color氣学(カラーきがく)』について、穏やかながらも力強く語る、川邉翔子さん。Color氣学は、生年月日をもとにその人が生まれもった性質を見る、翔子さんが考案した学問。色のもつ意味を表す「色彩言語」、西洋の占術「数秘術」、そして東洋の占術「九星気学」の3つを組み合わせた考え方だ。

「色で人生は楽しくなるんです。色を知ることで、自分を理解できる。自分が分かると自信をもてる。そうすれば行動できて世界が広がるでしょう? 私、色を学ぶことでみるみる元気を取り戻した経験があるんです。自分を知ればみんな明るく元気になっていくと確信しています。それが色で実現できるんです」。

Color氣学アドバイザー、パーソナルカラー診断士、カラーセラピスト、風水心理カウンセラー……と、いくつもの肩書きをもつ翔子さん。「うん、でも、“カラーアドバイザー”かな」。個人向けに似合う色を伝えたり、色を通して心の状態を解説したり、今後の行動のヒントを示したりするのが、アドバイザーとしての主な活動だ。最近は並行して、Color氣学アドバイザーの育成にも力を入れている。

「ふと」始まった色とのかかわり

翔子さんは、35歳のときに離婚した。自分がしてきたことは何だったのかと落ち込み、自分が情けなく思え、嫌で悲しくて仕方なかったそうだ。このままでは自分がなくなってしまう、とにかく何かしなければと、派遣の仕事と並行して通い始めたのが色の専門学校だった。

「すごく不思議なんですけど、ふと、色について調べてみようって思ったんです。そんなメッセージが下りてきた、みたいな感じ(笑)」と振り返る。

しかし、必死の思いで通い始めた学校で、愕然とすることになる。自分を見失っていた彼女は、周りの人に自分について話せなくなっていることに気付いた。自分のことが分からない。自己紹介さえうまくできなかった。

そんなスタートだったが、ひとつひとつ、色がもつ意味を知り、色で自分について表現する課題に取り組んだ。そのうちに、色を通して自分という人間が見えてきたそうだ。そこには、自分を取り戻していく手ごたえがあった。

学校に通いながら、顔見知りのカフェでパーソナルカラー診断を始めた。
あるとき訪れたのは60代の女性の4人組。そのうちの1人、濃い赤色の口紅をつけていた方の色を診断したところ、より似合うのは淡いピンク色だった。その場で試してもらうと、彼女の表情がぱっと華やかになった。彼女の嬉しそうな顔、それを見て大喜びする周りのお友達。そのグループはそのまま楽しそうに口紅を買いに行ったという。
またある時には、女子大学生が来た。地味でかっこいい色の口紅をつけていた彼女も、似合ったのは優しいピンク色。その色をつけて家に帰ったところ、お母さんが感激したという。後日そのお母さんも診断に来てくれた。
他の人からは、翔子さんのカラー診断で毎日着る洋服に悩まなくなったという声も届いた。

色が人の心を動かす

自分は似合う色を診断して伝えているだけ。それでも人の表情や気持ちの大きな変化が見て取れ、さらに周りの人たちまでもが笑顔になることに驚いた。色を通して人の変化を目の当たりにするのはとても楽しかった。そして感謝までしてもらえる。これはもう、色を仕事にするしかないと思った。「色で人を元気にできる。そして自分が人の役に立てているのが嬉しかったです」。

似合う色を知ることで表情が変わり、目に見えて自信をつけていくお客さんたち。その様子を見ているうちに、翔子さんは「色と人の心理の関係」に強い興味をもつようになった。

そこで始めたのが、心の状態を色で表現するカラーセラピーの勉強。色にはその人の深層心理が表れる。翔子さんのセラピーでは、15色ほどのなかから4~8色を直感で選んでもらう。選ばれた色の意味を伝え、心の状態を言語化することで、自分自身の心の奥にある思いや行動への気付きを促す。人の手助けや応援ができるのが、セラピストとしての醍醐味であり、やりがいなのだそう。

オリジナル学問「Color氣学」の誕生

その後学びは、生年月日を元にもって生まれた性質を鑑定する数秘術、九星気学と広がっていった。
それぞれ人を9つのタイプに分類するが、例えば数秘術で「ブルー」と診断された人も、九星気学で見ると違うタイプに分類されることがある。つまり同じカラーの人なら全員が同じ性質というわけではない。そこで両者を組み合わせてみようと思い立ち、数秘術の9通りと九星気学の9通りをかけ合わせ、81通りに分類する方法を見出す。「このやり方はまだ誰もやっていない。だから私がやろうと思ったんです」。これがColor氣学だ。色をあらゆる角度から学び、独自に組み合わせることで誕生した。

個人向けのセッションでは、そのColor氣学にカラーセラピーを合わせるのが翔子さん流。そうすることで、生まれもった性質と現在の心の状態をかけ合わせて見ることができ、より広い角度からのアドバイスができるという。

Color氣学があなたの人生をもっと楽しくする

Color氣学で色の知識を身に付けると、人の特性を深く理解できるようになり、人間関係が楽になる。その上周りの人を喜ばせ、笑顔にすることもできる。Color氣学を伝える仲間を増やし、笑顔の輪を大きく広げるべく、2022年、Color氣学アドバイザー養成講座を立ち上げた。

「色の意味は、みんなに学んでほしいです。学校で教えてほしいくらい」。最近自分が選びがちな色から、その時の自分の心理が分かる。自分のことが分かると、不安が減り、明るく元気になれる。その元気は周りへと伝わっていく。「私に会いに来ていただければお伝えできるけれど、ご自身が色の意味を知っていたら、自分の心の状態がその場で分かって、毎日をもっと楽しめますよ」。

色がもたらす効果を知っていれば、理想に近づくためにどんな色を取り入れると良いかも自分で判断できる。やる気を出したいときに身に付ける色、リラックスしたいときに身近に置く色などを判断して活用し、生活のなかで色を味方につけることができるのだ。

「みんなに元気でいてほしい。楽しくなってほしい。もう、本当にそれだけ。色がみなさんの幸せを後押しすることを、これからも伝えていきます」。

優しく柔らかな語り口のなかに、「ひとりでも多くの人を笑顔に」というまっすぐの決意が見られた。

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川邉翔子さん
自由が丘ColorBlossom(カラーブラッサム)代表。
アパレル販売員、絵本店のウェブ運営担当などを経て、2011年に独立。それまで副業で行っていたパーソナルカラー診断やカラーコーディネーター養成講師業を軸に、色に関する仕事を本格的に始動。現在は個人向けセッションや講師業の他、「旅行と色」「お花の色」などをテーマに、企業向けの講演なども行う。アロマアドバイザー、風水心理アドバイザーなど、取得資格は多数。

ウェブサイト https://ss-color.com/
Instagram  https://www.instagram.com/shoko.color

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