エロみさん。
エロみさんは、全然エロくない。
エロみさんの本名は、「エロ美」。
「エロ➕美」なのに全然エロくない。
自分の名前を呪ったのはとうの昔の話。
自分のエロくなさは、エロみさんが1番理解している。そして、そのことに関しては、常に悩んでいる事案ではある。
しかし、エロくなさがこべりついてしまって、逆にそのエロくなさが自分の個性だと勘違いしてしまっている節もある。
そんなエロみさんは、本日も堂々と生きている。
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とある平日、昼下がりのエロみさん。
とある平日、昼下がりなのにやっぱりエロくないエロみさん。
そろそろ夜の仕事の準備に取り掛かろうと身支度を整え出すエロみさん。
エロみさんは、お着替えをするとき一旦全裸になるタイプだ。それは、エロさがないからではなく、小さい頃のからの癖だ。開放感がたまらないらしい。
いつも通り、鏡の前で全裸になるエロみさん。平日の昼下がり、全然エロくない自分の裸を鏡でまじまじとみるエロみさんである。
少しでもエロさを出そうとだっちゅーのポーズをして、胸の谷間を作ってみるエロみさん。
唇をウッフンしたり
吐息をアッハンしたり
思いつくエロを鏡の前で表現するエロみさん。
もちろん部屋には、一人である。
そして、依然として全裸である。
これが、エロみさんのお着替え前のルーティンである。少しでも自分の内なるエロさを噴出しようと鏡の前でウッフンアッハンする。
このルーティンをやる前よりは、少しはエロくなったと信じたいエロみさんではあるが、やっぱり全然エロくない。
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仕事中、お客さんにお酌をするエロみさん。
ちなみにエロみさんの仕事は、夜の蝶だ。夜の蝶とはなんぞや?と思うかもしれないが、変な詮索はご遠慮いただきたい。詮索というものは、いつ何時でも無粋なものだ。ぜひ、あなたの想像力に委ねてほしい。
エロみさんが夜の蝶になったのは、30歳の時だ。
新卒で入った会社に何の不満もなかったし、それなりに楽しい職場だった。ある日の仕事終わり、部屋で一人どうでもいいテレビを見ながらソファでカップ麺を食べていた時のエロみさん「わたし、このままでいいのかしら」と思ってしまった。
思ってしまってからのエロみさんの行動は、はやかった。
次の日の朝、辞表を提出した。最後の社食でのお昼ご飯、いろんな人から声をかけられた。あまりにも急な話だったので、上司や同僚は、開いた口が塞がらないといった様子だった。
彼ら彼女らの口があまりにも立派に開いているので、エロみさんは、彼ら彼女らのぽっかりと開いた口に買ったばかりのコーラを流し込んだ。そして、普通の平日の社食が、混乱のカオスな社食になった。
エロみさんは、めんどくさくなったのでとっとと社食を抜け出し、その勢いでタイムカードをきり、颯爽と会社をやめた。そして、その足で夜の蝶になるための面接にいき、即採用。その日の夜には働き出し、明け方には初任給をもらっていた。
1000文字超えたので今日はここまで♡
続きは、また気がついたときに♡
続きがあるかないかも、そのときの気分次第♡
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