イジン伝~桃太朗の場合~XXXXVII
前回記事【――ハカセが校長室に向かって来てるのがわかってオレたちは急いで引き返そうとした。渡り廊下に躍り出たオレと木地川は急いで出口へ走ったんだが、驚いたことに屋根が閉じて左右から迫ってきたんだ。妙に庇の長い屋根だと思っていたけれどあれは侵入者対策のプレス機だったんだな。のんびりしてたら潰されて人間の平面標本の完成だ。焦ったオレたちは更にスピードを上げて走った。ところがどっこい、あともう少しってところで木地川がこけやがった。絶体絶命。閉じてくる屋根を押し戻そうとしたけどもちろ