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中国近現代史に見るインド・アフリカの未来

いやー、めっちゃわかりやすかったこの本。
最近は、中国の歴史本を読んでいたんですが、やっぱり中国史のメインて王朝が乱立してた時代から、初代皇帝である秦の始皇帝を経て清の康熙帝ぐらいのところなんですよね(笑)もしくは、コアなファンが多くいる有名どころの「三国志」とか、「水滸伝」とか(笑)なかなかねー近現代史についてわかりやすく説明してくれる本がなかったんですよ。

前置きで終わってしまうとこやった(笑)そういうわけで、今回読んだ本はこちらになります。

このサクッとわかるビジネス教養シリーズ。結構読まれてる方も多いと思うんですが、この中国近現代史版もかなり役に立つ。やっぱり2010年にGDP世界第二位になってからさ、中国への注目度かなり高まったじゃないですか!!しかも、日本の隣国やし。余計やね(笑)

この記事では、もともとこの本の注目したポイントと感想書いて終わろうと思てたんですよ。でもさ、最近てほんま世界情勢が変わるスピード早いよな。もう中国の時代も下り坂なんやって!!

「じゃあ、どこの国の時代になんねん」って??

さあ、どこなんやろね。(冷た、自分。)
でもさでもさ、中国がなんでこんだけ経済成長したかを考えていけば、次に経済成長していく国が見えるかもよ。そーゆーことになるやんな!!
じゃあまずさ、中国が今まででどんな経済成長してきたかをチェックしてみるか。

中国の経済成長率の変化

この上のグラフが、中国の経済成長率の変化を表してる図。
まず、このグラフの中で三つだけ重要な年号があるから、そこだけ覚えておくと非常に便利。しかも、その三つの年に経済がどう変化したのかに着目してみよう。
①1978(~1984)
これは、中国で鄧小平(軍主席)が”改革開放”という政策をした時。
まさに今の中国の社会体制である、社会主義市場経済が導入された時なんです。市場経済は今の日本と同じで、個人が自由に商売ができる状態。商業の自由化が経済成長を生んだということですな。

②1989
俺が生まれるちょうど10年前の話。とは思えないけど、この年は天安門事件があった時。中国国内に大きな混乱を招いたため、それまで順調だった経済成長率が大きく落ち込んどるな。鄧小平の側近で、政治の民主化を強く訴えてくれてた胡耀邦って人が亡くなってしもたんや。経済だけじゃなくて、政治の民主化を強く願ってた国民の希望の星やったんやろな。

③2001
グラフ見たらよーわかるけど、2001年から段々と経済が成長していって、2007年に歴代でも数えるほどの成長率を記録してるやろ。2001年は、WTO(世界貿易機関)加盟の年や。これで中国は輸出超過になって貿易黒字になった。実は、中国が輸出超過で経済成長した事例は、過去に明・清の時代にもあってん。だから、もともと輸出大国ではあったわけや。昔から、陶磁器とか紅茶、絹織物みたいな西洋で珍しいもんを作ってたからな。国際競争力のある商品の生産国やったんや。

こんな経済成長の波がなんで中国に来たんやろ??
”改革開放”から始まって約30年ぐらいで、GDP世界第二位やで(笑)てことはさ、2010年頃から日本企業を含めた外資企業がアフリカに進出してるから、だいたい2040年頃はアフリカ大陸に属する国のGDPが世界の上位に食い込んでくることが予想されるよな。ほんで、中国の流れと同様に考えると、貿易が盛んな拠点を経済特区みたいにしていくかもしれんから、東海岸のケニアとかタンザニアが伸びていきそうやん??昔から貿易が盛んな地域でもあるしな(笑)ただ、アフリカはヨーロッパに似た要素も含んでて、一概に全部が全部同じとは言えん。例えば、AU(アフリカ連合)の形成とか。

インドやアフリカが、中国と似たような流れで経済成長していくことを示す言葉が、まさに”リープフロッグ”。”リープフロッグ”というのはその名の通り、科学技術の進歩が後押しして、既存の先進国よりも急速に経済成長をすること。この”リープフロッグ”が起きる条件として、下記の条件を満たしてることは必須やで。

①継続的な人口増加
②高いスマホ普及率

これさ、完全に中国が満たしてた条件やな(笑)
特に②は、国家発行の通貨に対する信頼性が低い国にあるあるなんよ。通貨に対して信頼が低いと、現金を持つことをためらう人が多くなるよな。そしたら、電子決済の方が便利でいいよねってことで、利便性の高い電子決済が普及する。電子決済には、スマホが必要やからスマホの所持率も自動的に高くなる。つまり、国内のインフラとして、スマホが必要不可欠になってるってことよな。でも、もっと重要なのは、①の人口動態。アフリカの人口ピラミッド見てもろたら分かるけど、若年層が圧倒的に多い。平均年齢が19歳。出生率も非常に高くて、2030年には世界で生まれる子供の3分の1がアフリカで生まれた子供になるらしい。

えーーーーーーー!!!!

ってなるよな(笑)インドも2020年代には中国を抜くって言われてるし。


中国の人口動態の変化

これとさっきの経済成長率を見てもろたらわかるんやけど、1978の”改革開放の時も2001年のWTO加盟の時も増え続けてるよな。1974年~2010年まであの”一人っ子政策”してるんやで、これ。しててこんだけ増えてたら、そら経済成長するわな。んで、ほとんどがスマホ持ち。さらに中国に限って言うと、政治体制が管理社会を目的とする社会主義やから、ITとの相性もめっちゃ良かったよな。まさに科学技術の進歩が後押ししたよな。大量のデータが取得できてしまうし。
この人口動態とスマホ普及率の二つの観点から、インド・アフリカが中国と同様の躍進をする可能性が非常に高いな。

(感想)
結局、時代って循環するってことやな。だから、目の前の情報に踊らされることなく、というか情報に踊らされへんためには、やっぱり学ぶことが大事やと改めて思った。中国という一つの国の歴史を近現代史だけでも知ることで、どんな出来事がその国が成長する分岐点になったのかがよくわかる。一つの国の経済成長パターンが理解できることで、経済成長する国の特徴が理解できる。その特徴の中で最も影響力を持つのは、人口動態。これは、不可逆な長期潮流なので、非常に強力だと言える。中国も鄧小平の”改革開放”から大きく経済成長したとはいえ、これ以前にはアヘン戦争の敗北によってイギリスを代表とした西欧列強による植民地支配を受け、国内でも帝国主義への反発が大きくなって、国内外ともに乱れる事態になった。毛沢東の大躍進政策も失敗に終わり、文化大革命で多数の犠牲者がでた。一人の人間も国も同じ。たくさんの失敗を経て、スマホの登場・普及そして人口増加という偶然が重なった時、初めて大きな成長ができる。たくさんの失敗の背景には、計画経済への挑戦や変法運動への挑戦など、虚偽の報告や既得権益の維持に阻まれた無数の挑戦があった。歴史は、国の性格を如実に表してる。未来を知りたかったら、過去に学ぶ。まさにこの言葉の通り、僕は未来を想像してみたいので、これからも歴史を学び、そして文章にしていく。

お・わ・り


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