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「世界史の授業ねむなるわ。」って言ってた僕に楽しさを教えてくれた一冊の本

どうも、現在大学院2回生の藤中です。
とうとう本格的な冬に入り、一日を通して寒さが厳しくなってまいりましたね。個人的には、鍋が一段とおいしく感じる季節です。

さて、今年も終わりに近づいてきました。積読された本が僕みたいに溜まっている方も多いのではないのでしょうか。この際少しでも読んで、noteでのアウトプットの比率を多めにするのはいかがでしょうか(笑)
今回は、積読されていた本の中でも最も話の長いサピエンス全史を読み終えることができたので、アウトプットさせていただきます。

やはりサピエンス全史のようなビッグピクチャーを我々読者に掲示してくれるような本は、読みごたえがありますね(笑)下巻も相変わらずハラリさんのお話は

長すぎやねん(笑)

でした。最も印象的だったのは、この本の結論として、個々の人間の幸福を問いかけることでした。「私たちは狩猟採集民よりも幸福になったと言えますか。」と問いかけられて、私は「はい!!」と即答することはできませんでしたが、皆さんはいかがでしょうか。確かに、共同主観的な現実を信じる能力を獲得した”認知革命”から始まった我々ホモ・サピエンスの歴史は、様々な虚構を生み出し、現在でもイデオロギーという名前で残り続けています。農業革命により、急激な人口爆発が起こったホモ・サピエンスは、より広範囲で生活するようになり、近くの村落を支配して一つの王国を作りました。急激な人口増加により、森の精霊や泉の精霊を信じていたアニミズムから、結束力を高めるためにより大きな影響力を持つ、人間の欲望に応じた神々が表れ始めます。そして、これが多神教信仰へと繋がっていきました。王国同士は互いに衝突を繰り返し、さらに規模を拡大した帝国を形成していきます。この頃、数多く存在していた神が徐々に姿を消し、一神教への移行が始まりました。局所的な一神教であるユダヤ教からキリスト教、そしてイスラム教が生まれました。宗教、帝国、そして貨幣。ホモ・サピエンスが、大規模な集団として生きていくための基盤が、完璧に整ったかのように見えました。もう世界には何も新しいものはない、、、、、。地球を舐めるなよ!!と言わんばかりに、新たな革命がここで起こりました。それが、

科学革命!!

時は、大航海時代です。海を渡り、新大陸発見への旅へ出たマゼラン、バスコダガマ、コロンブスなどのあらゆる冒険家がアメリカ大陸を発見してしまいました。「地球は、丸かった、、、。」とガガーリンほどの驚きを味わった人もいたでしょう。この頃からだんだんと、宗教上信じていた事実と観察結果、そして数学的な論証から得られた事実との間に矛盾点が出てきました。

「俺ら、、、何にも知らんやん!!」

そうしてスペイン、ポルトガルを筆頭にヨーロッパ各国の人々が、自らの無知を自認するとともに、新たな知識の獲得に励みました。そして、獲得した知識を活用し、大きな力を手に入れ、

「必ず世界を制してやる!!!!」

彼らの欲望は大きくなりました。このヨーロッパ諸帝国の「探検と征服」の精神構造が、徐々に”知識の征服”と”領土の征服”を紐づけていった。そして、世界の各地を支配下に治めていき、やがて巨大な貿易帝国を形成した。
またこの科学革命は、資本主義そして帝国主義との相性が非常に良かった。この帝国・資本・科学のフィードバックループが、多量のエネルギーと原材料を生み、急激な経済成長へと繋がった。特に資本主義では、かつてのお金は諸悪の根源とみなす考え方を刷新し、”富は拡大する”という前提に基づいた信頼を基盤として、次々に事業への投資を行った。この科学革命、それに続く産業革命によって、世界は物質的に非常に豊かになった。
ここで著者は、我々に一つの疑問を投げかける。

「サピエンスの幸福度って高くなったん??」

確かに統計的調査の結果を見てみると、世界人口は1700年代から約10倍、一人当たりの年間生産量は16倍、そして一人当たりのカロリー摂取量も格段に増加した。ただし、これはあくまで種としてのサピエンスの繁栄を示しているに過ぎない。著者が聞いているのは、個々人の幸福度である。
このサピエンス全史を振り返ってみると、歴史には良い選択も悪い選択も混在しているため、一概に全てが悪いとは言えない。小児死亡率は低下し、飢餓がなくなり、戦争など暴力による死者数は、中央集権体制への移行により大幅に低下した。しかし地球上で暮らしているのは、もちろん我々ホモ・サピエンスだけではない。人類種以外の他の動植物種の幸福度はどうだろう。我々人類からすれば、これは決して高いとは言えないだろう。なぜなら人類は、この地球上で最も多くの生物種を絶滅させてきたから。

最後に、著者が「我々にできることは、科学の進む方向にいい影響を与えることだ」と言っている。現代社会に生きる我々は、新たな人類種の誕生を目にするかもしれない。科学技術の進歩が、遺伝子の”自然選択”を超えてしまったからだ。自然選択ではなく、知的設計よって生命を生み出すことのできる技術に、①生物工学②サイボーグ工学③非有機的生命工学(ロボット工学のこと)の三つが挙げられている。いよいよ、人類は不死を手に入れるのか。

(感想)
はーーー疲れた!!お疲れ自分!!て言いたいぐらいまとめるの大変な本ですが、世界史の全体の流れが大まかにわかるのでお勧めです(笑)僕がこの本を読んで一番感じたのは、まず率直に世界史っておもろいやん!!てこと。正直年号はどーでもよくて、その各時代に生きていた人の気持ちになってみると、なんかワクワクします(笑)新しい大陸発見しに行くシーンとか僕はめっちゃテンション上がって飛び跳ねてるやろな、とか。やっぱり昔も今も人間の気持ちって変わらないとこあるなとか。ホモ・サピエンスの誕生時から解説してくれてるこんなに読みやすい本ないですよ多分(笑)あとは、”幸せの基準は結局自分の中にしかない”ってことです。だから最近、米国の大企業であるGAFAのCEOが、仏教の瞑想をモーニングルーティンに問い入れてるのをよく耳にしますよね(笑)これから、仏教を含めた宗教についての本も読んでいきたいと思いました。最後に、

世界は広すぎる!!!!

ありがとうございました(笑)

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