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人事コンサル企業が推奨する、役職・役割に求めることの具体化とは


1、役職に求めることの具体化とは

今回の記事のテーマであり、結論はこちら
「役職や職位に求めることは言語化されている必要がある」です。
なぜ言語化が必要なのか解説していきますね。

まず始めに、皆様に想像していただきたいのですが、

突然ですが、皆様が経営者になったとします。
事業は美容コスメの店舗販売です。
そして、店舗数は順調に増えて現在は4店舗を運営しております。


2、現場でよく起きる問題

ココまでの道のりは順調ではあったものの、
店舗拡大で徐々に現場から会社に対する不満の声が増えてきました。
1店舗運営の時には存在しなかった不満です。

その不満とは、「3店舗目にオープンしたC店の店長より」
A店とB店の店長比べ、自分の業務が多く感じるのに、
自分の方が給与が低いのは何故なのか。
といった不満内容でした。

このような不満にはいくつかの原因が考えられますが、
本記事では、今回のテーマである
【役職の言語化】にフォーカスを当てて解説していきます。

今回のケースでは4店舗を経営していて、
店長は各店舗1人ずつ在籍、つまり同じ肩書きの社員が4名いる状態です。

C店の店長の不満を整理すると
「役職は同じなのに対価が違う」というケースでした。

弊社がこれまでに対応してきた、このようなケースでは、
まず始めに全店の店長業務の棚卸しをいたします。


3、問題の原因と解決策

そうすると多くのケースでこのようなことが起きています。

【前者のAとBの店長】
常にフロアに立ちお客様対応に入り、
店舗のオペレーションに積極的に関わる業務を行っている

【後者のCの店長】
店舗のオペレーションは副店長に任せ、
自分は副店長育成、新入社員育成や面談など、
店舗業務に加えてマネジメントを積極的に行っている。

教育にかける時間は、
店舗の営業時間帯では難しく閉店後に時間を取っていたため、
業務時間が伸びることがあり、
本部からは残業が多いと改善を求める声が上がったりと
良かれと思い自主的に活動していた事が、評価に反映されていなかったなど
C店のやる気を阻害してしまう環境が生まれていました。

結果的にC店の店長は後日退職しました。

皆様が経営者だとしたら、どちらの社員を残したいと思いましたか?

どの店長も
店舗にとって重要な取り組みを行い、
不要なことはありませんでしたが、
半年後、1年後、次期店長候補はどちらの店舗で育つと感じますか。

仮に、これから店舗を拡大していくことを計画していたら、
どちらの人材を求めていたでしょうか。

以上。今回は極端な例を挙げてみましたが、
実際の店舗運営では似たようなケースは多発しています。

このような望まない結果を生み出さないためにも、
店長に求める役割と人物像は明確に言語化しましょう。


4、具体化のNGパターン

同じ役職でも業務にバラツキで始めると
ネガティブが生まれやすくなりますし、
残って欲しい優秀な人材がやめてしまう会社になってしまいます。

《言語化のダメな例》
・マネジメントができる
・店舗の管理ができる
・実績管理ができる
・在庫管理ができる
・スタッフ管理ができる など

どの言葉もビックワードで具体がない表現は、
受け取る側の経験や知識で解釈が大幅に変わってしまいます。

解釈のズレは不満の元となり、
従業員から起こりうる不満の声としては、
「あの人より、僕の方が仕事頑張っているのに、給与が低い…」
「そもそも、この給与になってる理由はなに?」等 の声があがります。

このような声を少しでも減らすため、

アット・アップの評価制度では、
評価項目を言語化し、
”いかに成長できたか”に応じて評価が上がり、
それに伴い、給与も増えるよう取り組んでおります。


5、自社の事例

冒頭でお伝えしましたが、
役職や職位のグレードを作り込んでいく上で特に重要なところが、
「役職の言語化」です。

アット・アップのグレードでは、
役職目安としてグレードランクを言語化しています。

具体的に言語化することによって、
自分自身が、「今」何を身に付けていくべきか、 もそうですが、
「未来」どこを目指すべきか を逆算することができます。

言語化されていることによって、
会社があなたに求めるのは、こういう人物像 ということを、
社員がきちんと認識した上で、行動に起こすことができます。

社員が、求められる人物像に向かって、
必要なスキルや経験を積むための行動計画も具体的に立てることができ、
確実な成長にも繋がっていきます。

また、実際に行動している社員を評価者が見た際に、
言語化された基準があることによって、
主観的な印象に左右されず、一貫した評価をすることも可能になります。
つまり、社員にとっても、納得のいく評価に繋がるというわけです。

実際に、アット・アップで活用しているグレード目的を
1つご紹介いたします。

●勤務年数目安:4年目~5年目
●役職目安:マネージャー
●グレード:L2
●グレード目的:
会社全体、teamの目的・目標に徹底的に拘りTeamメンバー、上司の話を
しっかり傾聴した上で現場力向上に基づいた自らの考えを
メンバーに浸透、実行を実現でき、
しっかり会社全体、teamのKPIを把握してリマインドをかけながら
チームの目的・目標達成に導ける。
L4の人材を育てられ、次期リーダー育成を進める事ができている。

このように、各項目、詳細に目的を記載しております。


6、まとめ

いかがでしょうか?
今回は、役職や職位に求めることは
言語化されている必要がある とお伝えしました。

実際に、求められていることが具体的になっていないと、
行動に移すことも、結果を変えることも難しいですよね。

社員のモチベーション向上、生産性の向上にもつながりますので、
是非、参考になれば幸いです。

引き続き、よろしくお願いいたします。



「人事で価値を上げる、人事の@UP」

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@=価値
UP=上げる



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