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好きな詩人を真似した詩(最果タヒ編)

今回の参考詩集。
「死んでしまう系のぼくらに」(最果タヒ)


自分が思う「最果タヒ」らしいポイント


・口語で書く

・思い込みを激しくして書く。またそのことにより非難される可能性があることを恐れない

・観念的なことを書く。その際、喩えに持ってくる場面は日常的なものを使用する

・言葉同士のイメージが遠いもの使う

・主人公は素直に語ること

・敬語のバランス

(以後、随時追加予定)


『午前未明』


キミならきっと、わかろうとすることができます。だってわかるように書いているから。これでもかと言うくらいに。人が人のことを理解できないなんてセリフ、千年も前から言われてる。教科書に載ってる偉人の後ろに立ってた西洋人の囁きはみんなそれだよ。そんなこと盲信してる人たちは交差点で立ち止まってクラクションが鳴らされるまで叫ばないつもりなんだ。そんな死んだ回路が僕にも巡らされていたからよかった。信号が飛んでON。東京タワー自身だって赤黒い。僕の言葉はいつだってキミに影のひとつもつくらないくらいの棒読み。そんなのはありえない逆光と同じ。僕はその後ろにいます。どのくらいの空白がひろがっているかなんて本当はすぐに見当がついてるくせに。嘘つき。キミだってその化けの皮の着心地が良いだけなんだろう?呼吸音を押し殺して静かにキミを誘いこみたい。白光に包まれるキミは切り離した暗闇でさえまばゆい。太陽をはさんで真裏にいる僕にキミが気づくなんてことが出来るわけない。ゆっくり首に手を回してみたくなります。午前未明。みんなそうなんだって。



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