自然主義入門について

💩 脱糞丸(38) :基本中立な司会ポジション。たまに辛口。ヒトではなさそう。

🤓 ナード君(21) :卑屈、毒舌、陰湿の3条件で検索すれば彼がヒットする。アジア人。

🐵 サル(5) :好奇心旺盛な猿。サルでも分かる事は誰でも分かる筈。ただ、彼のIQは108。

🌚 変態月(50) :思想強め。会話に割り込む癖がある。


💩 : 今回は「自然主義入門」という本をもとに自然主義の特徴についてみていきましょう。

🐵: 自然主義ってなんだ??

💩: うーん、この質問がまた難しんですよね。本書の第一章では、「人間を含めたあらゆるものは自然を超えることがなく、自然世界の構成要素として成り立っている、それゆえどの側面についても科学の方法を用いるべきである」というのが漠然とした自然主義の理解としているんだけど、分かるかな?

🐵: 分からん!
💩: うん、これが普通の反応だよね。まずは本書を順を追ってみていこう。

💩: まず、クワインという哲学者を知っていますか? 


🤓 :そのくらいならね。↓

💩: クワインは科学と哲学の共存を主張するため、「ノイラートの船」という比喩を唱えたんだ。知識の形成や理論の改訂といった営為を航海に例え、哲学者と科学者はみんな一つの船のクルーとして共に協力し合わねばならないという主張なんだ。

💩: ちなみに、日本では哲学といったら文系だよね?
🌚: ワタクシが苦手な学問ですね。なんせ真理に欠けた曖昧な学問ばかりですから。
💩: その考えはちょっと分からないけどね。

💩: 話を戻すと、クワインの考えでは、例えば人の心を理解するために、哲学者が認知科学や脳科学、生物学などを知見に加えていくべきということだね。現代の哲学者ではマルクスガブリエルなんかは脳科学の知見を絡めてヒトの意識について理解に迫っているよね。
🐵: 哲学科の教授がfMRIなんか使ってたら面白いね!

💩: もう一つ、ノイラートの船では、歴史的継承性も重視している。途中で違う船に乗り換えられないのと同様、哲学と科学の研究でも、先人達の考えを土台に進めていくんだ。

💩: さて、ここで、我々が異星人の立場になったと想像してみましょう。ヒトの「個体発生」の過程を見ると、受精から始まり、

George John Romanes 

💩: 以上の画像のように形成されていくよね。
大まかに言って、ここにあるのは自然法則の作用と過程だけだよね?特別なにか、魔法のようなものが作用してヒトは誕生している、なんてことないはずだ。そうすると、生物の発生が自然的なプロセスであるわけだから、ヒトに備わる心もまた自然法則によって成り立つはず、という考えもできるよね。心身二元論という言葉があるけど、自然主義では、この二元論は否定している。あるのは自然法則に従った物質のみなんだ。特に全てを物理学で理解できると言う主張は物理主義と、本書では呼んでいる。

💩: 今の話の続きだけど、ヒトが持つ道徳や社会制度、または言語なども、そこに自然法則を超えた魔法のようなものは存在しないとしている。このように、自然主義では「非例外主義」の方針を採用しているんだ。
🤓: 徹底して自然現象であると捉えるってことだね。
🐵: なんだかとても冷たい世界だな〜。漫画に出てくる「魂」や「呪い」や「霊力」なんかも否定されちゃうんだ。。

💩: ただ、自然主義の立場にとって厄介なのはア・プリオリの存在なんだ。
🐵: アプリオリ?
🤓: 経験に先立つものだ。ヒトの場合、例えば円と三角形を見分けられることや3+2=5であることを当たり前の事と捉えられるのもアプリオリだと言われてるんだよな。

💩: そう。このような経験としての科学では説明できない生得的な機能を自然主義がどう対処していくは本書でも問題として挙げているんだよね。

💩: さて、ここまでが第一章、触りの部分の紹介だね。今回は以上にしましょう!

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