成瀬巳喜男監督作品をDVDで鑑賞しようとしたところ・・・。
「成瀬巳喜男演出術」という文庫本を読んでいます。成瀬ゆかりの役者たちのインタビュー本です。
おかげで、成瀬巳喜男の映画が観たくなり、とりあえず、まだ観たことがなかった「女の中にいる他人」を鑑賞。
不倫をする夫。不倫相手の女性は行為の最中に「首を絞められる」と快楽が増すという性癖を持っていた。
その日も逢引し、ホテルで首を締めていると・・・。
ミステリ小説『細い線』(The Thin Line)を井手俊郎が脚色した異色の心理サスペンス。
推理ものは、成瀬巳喜男にとっては珍しい題材。
夫を小林桂樹が演じ、不倫相手を若林映子が演じている。
小林桂樹の妻を演じる新珠三千代が実に美しい。
・・・
香川京子のインタビューに出てきた「おかあさん」という新東宝時代の作品。原案はいまでいう作文である「綴方」を募集し、当選したものを映画化しました。
むかし、観たことがあるので、もう一度観ようと思ってネットで探したのですが、アマゾンでは見当たらない。
ヤフーの中古屋で「2700円以上」の高値で売っていた。
えー。このシリーズ、1枚1000円で売り出された、著作権が切れたパブリック・ドメイン作品ばかり集めて売っていたのだが。
他の作品。清水宏監督「小原庄助さん」などは「550円」で売っている。
どこか私の知らないところで、「成瀬巳喜男ブーム」が起きているのでしょうか?
成瀬の「おかあさん」は、父親が早くなくなった18歳の香川京子が、田中絹代演じる母親が再婚するのじゃないか、と不安になるというストーリー。家の仕事であるクリーニング屋を手伝ってくれるのが加東大介扮する木村。父親の弟子で、腕がいいクリーニング職人。やたらと母親と親しい。加東大介はいかにも「中年男性でござい」といった汗臭い風体。
今、見ると、加東大介に感情移入して観るだろうなあ・・・太った汗臭いオジサンなんですよねえ、私って。
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