「松本隆のことばの力」(インターナショナル新書)を読み終えたが・・・。
この本の中には、松本隆がクリエイトした歌詞が頻繁に出てくる。ご丁寧に「1番」から「3番」まで掲載している。
ということは・・・かなりスカスカな内容なのである。歌詞は一行置きに掲載されますからね。
・・・
たとえば、
恋人よ 僕は旅立つ
東へと向かう列車で
華やいだ街で
君への贈り物
探す 探す つもりだ
・・・
という感じで掲載されている。これって、ページ稼ぎの新たな手口かな、ひねくれた私が邪推してしまう。
むかし読んだ。筒井康隆の「小説の書き方」についての文章で、「編集部から要求された枚数の稼ぎ方」の秘訣が書いてあった。
舞台を軍隊にして「ひたすら番号を叫ばせる」というテクニック。
例えば、
「番号!」
「1!」
「2!」
「3!」
「5!」
「やり直し!」
「1!」
「2!」
「3!」
「5!」
「やり直し!」
「1!」
というのを繰り返させると枚数が稼げるという。インチキというか担当編集者が怒ると思うのだが。
・・・
まあ、この松本隆氏の本も、そんなような印象を受けました。
「筒美京平」と「大滝歌一」についての言及が少し多かったのは、期待通りでよかったです。
あと、「カナリア諸島にて」を書いて、しばらくたって、実際にカナリア諸島に行く機会がったそうで。なんとカナリア諸島のビーチは、「ロンバケ」の世界そのものだったとか。しかも、ビーチのパーラーでアイスティーを注文すると、「薄く切ったオレンジ」がのっかっているそうだ。「ロンバケ」の力、おそるべし!
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