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「ミステリーの女王は薬剤師だった」

電車の中づり広告で、
アガサ・クリスティーが薬剤師資格を
持っていて実際、病院で働いていたことを知った。
薬剤師として勤務していた病院に特定の薬物についていつも致死量を処方する医師がいたので処方箋が来るたびちゃんと訂正するのが日課だったそうな。
ムチャクチャな医師やな。
彼女が、毒物をつかった犯罪やトリックを考えるのが
お手のものだったのは、薬学の知識があったからか。
・・・
短編小説の名手であるO.ヘンリーも薬剤師の資格をもっていたとか。
ふーむ。
・・・
日本だと、「犬神家の一族」「八墓村」で有名な
横溝正史も薬剤師の資格を持っていたそうで。
横溝正史の実家は神戸で「春秋堂」という生薬屋(薬局)を営んでおり、大阪薬学専門学校(現在の大阪大学薬学部)を卒業した正史は薬剤師として実家で働いていました。その後、江戸川乱歩の勧めを受けて上京し、雑誌「新青年」の編集長を務めるなど小説家として本格的に活動を始めました。
横溝正史は薬剤師出身にも関わらず、あまり作品の中で薬を使ったトリックや専門的な記述を用いたりしていません(青酸カリで毒殺ってのはやたらありますが)。正史は、義理の兄弟と一つ屋根の下に暮らしたりと複雑な家庭環境で幼少期を過ごしました。実家の薬局を継ぐ過程は色々あったからあんまり言いたくないとも後に語っていますし、あまり思い出したくなかったのかもしれません。


(写真はわたしが電車の中で見た兵庫医科大学・薬学部の受験生募集の中吊り広告)

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猫を愛でる横溝先生。

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