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ほっこりエッセイ~トイレのつまり~

私の実家は公団の分譲住宅だ。
トイレは手洗い付きタンクのウォシュレットなし
とてもシンプルなものだった。
実家には約30年住んでいた。
その間、トイレが詰まってラバーカップを使った記憶がない。
水があふれそうになった経験は何度かある。

昨年、我が家のトイレで不具合が起きた。
水を流すと、水があふれる限界まで水位があがる。
そして、ゆっくりゆっくり時間をかけて流れていくのだ。
このころ私は不調で、外出ができなかった。
困った私は、夫に連絡した。

夫は、休憩時間に一度自宅に帰ってきてくれた。
しかも、ラバーカップという頼もしい道具を手にしていた。
知人が貸してくれたそうだ。
ありがたい、ありがたい。

早速、ラバーカップを便器にセットした。
まずは押して、そのあと勢いよく、ひく。
成功すると、トイレの水がいつものように流れるらしい。
しかし、なかなか上手くいかない。
どうやら、ラバーカップの径と便器の排水口の径が合ってないらしい。
でも、夫は力技で挑んでいた。
何度も何度も、押しては引いて、押しては引いてと格闘していた。
しゅぽしゅぽ、しゅぽしゅぽ、と夫はがんばってくれていた。

数分後、様子をみにいくと床も壁も夫もびちょびちょにぬれているではないか。
「おれがあとで拭きとるから」とかっこよく言う姿とはうらはらに、夫は少々いらだっていた。
私「あなたの実家でラバーカップを借りてきたら?」
夫「うーん。。。。。そうするか」(くやしそう)
夫は我が家のお隣にある、自分の実家へむかった。

少しすると、息をあらげながら夫が帰ってきた。
夫「隣もトイレの水が流れないらしい。ラバーカップでしゅぽしゅぽしてた」
私「えっ!?!?同じタイミングでつまるのかな」
夫「おれ、ちょっとそとをみてくるよ」

夫「わかったよ!!下水管があふれていた」
私「どうしたら、いいのかな?」
夫「おれもう、仕事に戻るから。あとは両親にたのんでおくから」
私「ありがとう」

このあと、水道設備会社の方が来てくれた。
本管が詰まっているので、市役所の管轄になるそうだ。

夕方にバキュームカーが来た。
20〜30分で作業が終わった。

やっと、トイレが使えるようになった。
やれやれ。

どうやら、木の根っこが下水管内をふさいでいたらしい。
自然の力、恐るべし。

みなさん、簡易トイレをお持ちになると良いかもしれません。

ありがとうございます💕 とてもうれしいです🤗