不登校変化グラフ

今不登校にあるみなさんへ 不登校の対策論 親編 5

子どもとのコミュニケーションについて 

 漠然とでさえお子さんと進路の話をするというのはとても難しいことでしょう。仮に不登校じゃなくたって、年ごろの子どもと突っ込んだ話なんてなかなかできないものです。不登校のお子さんと進路の話をするというのがさらに難しいことは容易に想像がつくでしょう。
 これは逆に考えてください。子どもと進路の話が何となくできるというところまで親子関係をもってくいくことが大きな目標になります。
 そこを前提にして子どもとのコミュニケーションを考えていきましょう。色々怒ってると当然そういう関係からは離れていきます。
 こういうことを伝えると、「じゃあガマンしろと言うのですか?」と言う方が多いのですが、そうではありません。
 大事なのは保護者の方自身の意識を変化させることです。今まであえてふれてきませんでしたが、お子さんを優良不登校生徒にする前にやらなければならないことがあります。
 それは。。。

「保護者自身が優良不登校生の保護者になることです」

 優良不登校生徒の保護者とはどのようなものか。色々とあげていきます。


優良不登校生徒保護者とは

 優良な不登校生徒保護者の条件の第一はできるだけじっくりどっしりしていることです。
 お子さんが変わる前に保護者が変わる。お子さんが不安いっぱいにならない為には、まず保護者が不安いっぱいにならないようにすることが大事です。早く学校に戻ってほしいという気持ちは分かりますが、目の前のことに一喜一憂するのは逆効果です。
 お子さんが不登校になったからといってそれで終わりなわけではあ¥りません。そのうち学校に帰ってくるかもしれませんし、学校に戻らなくても何とかやっていけることが多いのです。
 不登校になった期間を必死に取り戻さなければいけないわけではありません。お子さんが不登校にならなかったイフの未来を体験することはできませんが、必ずしもそっちの方がいい未来だったかどうかは誰にも分からないのです。
 必要以上に不安になっても仕方がないですし、お子さんにもその不安が伝わってしまいます。できるだけ保護者の方にはどっしりとしていただきたいと思います。
 ただ、こういう話を聞くと、多くの保護者の方が自分が動じてはいけない、子どもに不安を見せてはいけないと力を入れすぎてしまい苦しくなってしまうことがほとんどです。
 なので、私はあえてできるだけと書いているのです。
 お子さんの不登校を巡る心配はいつまで続くか分かりません。いつ学校に戻るのかは誰にも分かりません。仮に学校に戻ったり居場所が見つかったとしても、また行けなくなったりすることも決して珍しくはありません。親子で不登校と向き合っていくことは長期戦になります。
 だから、無理して気持ちをつくっても長くは続かずマイナスにしかなりません。短期決戦でバッとがんばる努力と長期的に毎日がんばっていく努力を分けて考えていく必要があります。
 子どもに荒く当たってはいけない。不安を見せてはいけない。それらができることに越したことはないですが、それで保護者自身が続かなくなってしまっては元も子もありません。一番は保護者の方が無理なくやっていけることです。時に弱さが出てしまうことも肯定する気構えが大事になってきます。
 不登校優良保護者の条件は完璧でないことです。ちゃんとやろうとしすぎないこと、無理をしすぎないことが大事です。


不登校を考える上での注意点(サボりかどうかについて)

 これは子どもと接する上でも大事なことです。
 学校に行けず、かといってゲームなどをしていてまったりしている様子を見て腹が立つような嫌な気持ちになる保護者の方も多いのではないでしょうか。
 そんな状況の方から聞かれる質問があります。
「これはサボリでしょうか?」
 この質問には色んな亜種があります。
「○○とサボリは違うのでしょうか?」
 ○○の中には病気の名前や不登校のような病気とはいえないものまで色んなものが入ります。この質問に応えて「○○はサボリとは違うのです」といったことをおっしゃる専門家の方も見られます。中にはさぼりか病気かを見分けるなんて精神科医ではできないと宣言する医師の方もいます。
 私はサボりというのが具体的などういう状態を指すのかよく分かりません。その人の気持ちでやらないけれど、その気になったらすぐやれるような状態をサボりというのでしょうか。
 はっきりいってそういった状態かどうかを見れる人はいないと思った方がいいでしょう。ちょっと押してみてダメならそれはもうじっくり考えるべきなのではないでしょうか。
 サボりかどうかを考える。というか、サボりであってほしいと願うのは長期的にはマイナスにしかなりません。我が子がサボりかもと思ったら、それは自分に心の余裕がなくなってるサインだと思って、少し休むくらいがいいでしょう。あなたこそ少しサボるべきです。

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