初天神~はぐれくの一純情派
「おとっつあん、そろそろ帰ろうよ」
「いや、もうちょっとおとっつぁんの凧揚げの腕をな…」
「もー!おとっつぁんなんか連れてくるんじゃなかった!」
あたりは肌寒く陽ももう暮れようとしていた。
なんと子供みたいな父親だ!と、世のお母様はお怒りになるかもしれない。
しかし彼にも考えがあっての事だった。
“いつもかかあには家やら子供の事で世話になりっぱなしだ。
天神様の日くらいは俺がこいつの面倒見ねぇとな”
彼女の自由時間を伸ばしてあげようというこの男心!
『じゃあ普段から子供の面倒