コスプレイヤーは個性的か?

先日アクアリンクちばというスケートリンクに行った時の私の服装である。猫耳帽子に虹色リボン、緑の着物に赤の袴、スケート靴には虹色カバーをかぶせてある。こんないでたちで滑ってみせたのであるが、私以外はやらない個性的な格好だと我ながら思う。

さてこの格好であるがモデルになったキャラクターは特になく、私なりにこんな格好だったら目立つだろうというアイテムの組み合わせと、私好みの色の組み合わせで選んだ結果なのである。いわば一般人の逆張りであり、それでいて私なりの美意識に見合った(私自身が美しいと考えている)服装がこれなのである。日本人として、日本の民族衣装である和服を「普段着るには目立つ服」というのはいささか気が引けるが、現代日本の都市部では夏はTシャツが大多数を占めるのも事実である。

さて服装について一般人と異なる服装というとコスプレイヤーが思い浮かぶが、はたしてコスプレイヤーは個性的だろうかと最近思うことがある。一般人が行き交う街中でコスプレ衣装を着ていれば、それは目立つのだろう。しかしコスプレ衣装はモデルとなるキャラクターが存在して、そのキャラクターと寸分違わぬ外見を目指すことを指向した服装である。複数の人が、ひとりのキャラクターのコスプレ衣装に身を包めば、当然複数の人が似たような格好になる。また一般人が行き交う街中ではなくコスプレイベントの会場であれば、そこにいる大多数(主流派)はコスプレ衣装を着る側となる。そのあたりを勘案すると、個性的とは言えないのでは、というのが私の見解である。

なお私はコスプレの趣味はなく、コミケやコスプレイベントには行ったこともない。その類のイベントに参加している方に言うと怒られるとは思うが、既存のキャラクターの模倣をするのは私の中で敗北した気分になるのである。そのキャラクターをデザインしたデザイナーの掌の上で踊らされてるという感情になり、高揚感が得られないのである。我ながら面倒くさい性格だとは思うが、大多数の中に埋もれるのが嫌な性分なので仕方がない。

もしコスプレイベント会場に足を運ぶ機会があるならば、サラリーマンの制服である黒の背広で行こうかと思う。一般人の逆張りとはそういうことなのである。それで「島耕作のコスプレ」と言い張ってみるのはどうか。だめか。

投げ銭を入れるカゴはこちら。どうぞどうぞ遠慮なく。