【感想文】三谷幸喜さんまつり Day.1~12人の優しい日本人~

(2022.05.25  修正)

日曜見れなかったので
昨日見ました

鎌倉殿の13人
帰ってきた義経

そもそも三谷幸喜さんが好きなので
noteで触れるのも今回が初めてなので
記事わけます

今週は三谷まつりじゃぃ

.

さて

三谷幸喜さん
学生のころから大好きで
もうほんと
すべてがわたし好みといいますか

哀愁と愛嬌のにじむおじさんを書かせたら
右に出るものはいないといいますか
ゆえのコミカルさといいますか

なのにエグさもあったりして

だからこそ泣けるところもあったりして


三谷さんの作品のなかでも
甲乙つけがたき推しがやっぱりありまして

12人の優しい日本人

笑の大学

マジック・アワー

新選組!

清須会議THE 有頂天ホテルもすきです


12人の優しい日本人
学生のころに舞台版のVHSを入手いたしまして

そのころわたし演劇部に所属していて
台本を書いておりました

だからこそ
おもしろさましましだったのかもしれないのですが


ざっくりストーりーを言いますと

もしも日本に陪審員制度があったら

海外とはまた違う国民性をもった日本人たちはどうするか

っていうような話(ざっくり)

ちょっと付け加えるなら

ほぼほぼ無罪が確定した被告人の女性に対して
ひとりだけが有罪を主張しはじめて

「なぜ無罪なのか」と
無罪側の11人をそれぞれ問い詰めていくところから
物語は始まって


有罪無罪のあいだで揺れ動く
論理と感情のあれやこれやという話

『十二人の怒れる男』という映画のオマージュでもありますが
色も結末もまったくべつもの

だった記憶

じつは舞台版しか見ていなくて
もうかなりむかしのことなので
うろ覚えなのです

だからね
この記事を書くにあたって
公式トレーラーとかないかなって検索かけたの

そしたらYouTubeに
舞台版本編
ノーカットノー広告で上がってるのを見つけてしまった

公式じゃないけど

よかったら探してみてくださいまし


役者陣がすごいから
それだけでも見る価値ありよ

鎌倉殿のじさま役
浅野和之さんとか

江口洋介さん
生瀬勝久さん
筒井道隆さん

小日向文世さん

山寺宏一さん

鈴木砂羽さんや石田ゆり子さんも

一同に介する舞台なのです


鎌倉殿の
佐藤二郎さんのヨメ役

道(みち)

を演じておられる堀内敬子さんも出てらっしゃる

この方はほんとうに名脇役といいますか
舞台上で非常にいい空気を出されてらっしゃる

新選組のときは沖田総司の姉役を
有頂天ホテルでは松たか子さんの同僚?先輩?役の清掃係役を

でもやっぱり三谷コメディ的な
ずっと本気なんだけどどこかしら抜けてる感じが
声質的にも顔立ち的にも
舞台的な演技にも

よく似合ってるなぁって


話が逸れたのでもどします


わたしもこれで久々見たんだけど

私の記憶とだいぶ違ってて

記憶している12人の~のラストは

評決が有罪に達したときに
最初にただ一人有罪を主張していたひとが
いきなり無罪を主張しだして

『僕はもっともっと話し合いがしたいんです』と言って

根拠も論理もなく
無罪に切り替えるっていうものだったんだけど

今回YouTubeの舞台生放送を見たら
それがなくて

あれ??
あの結末ってなんだっけ??

って

まじで映画舞台好きの方たすけて

『もっと……もっと話し合いましょう』ってケツに言ってたのは
三谷作品の陪審員ではなかったでしたか


それともプレミアてきな
この劇場ではこのエンドみたいなのがあったのでしょうか

調べても出てこなかったから
どうか教えてつかぁさい


ただね
とはいえ、ですよ

さすがだなと思うのは
日本の国民性の短所と長所を
短所であり長所としてコミカルに描いていることで


まずハジメマシテの相手に
無難な会話からコミュニケーションを取っていくことから

ものすごく妙な気遣いをしまくるところから始まって

議論がスタートすると
なんとなく周りに流されてみたり
できるだけ自分の意見を言わないようにしてみたり
『論理的』に憧れてみたり
そこに乗っかってみたり

「日本人のこういうところが……」
って国内でもよく言われるようなことが
たくさん描かれていて

いまどきはこういう人も
少ないのかもしれないけど

それでも日本っぽいなって

海外の映画ではぜったい描かない
どころか
成立しないようなやり取りも行われていたりして

もちろんそうでない人もいるんだけど

わたしからすると
それも含めて日本人らしくていいなって

さらに

口下手がゆえに
なんとなくわかってるんだけど
上手く言えない感じとか

美徳でもあるけれど短所でもあるっていうのを
三谷さんはわかっていて

ましてや短所ってなにより個性だよみたいな
それこそがおもしろいところなんだよっていう

人への愛を感じるとこでもあって

三谷さんの作品は
そもそもが短所で彩られていくし
わたしは何につけてもスーパーなひとよりも
短所ゆえの愛らしさとか
むしろそれが物語を動かしていく軸になると
勝手ながらおもってるし

人ってそもそもそういうもんじゃん

っていうのがあるから

より

三谷さんの作品には共感ばかりがあるわけでね


共感と感情移入と自己投影って
ぜんぶ別物だと思ってるんだけど

語り出すと長くなるから
この辺の話はまた後日


とにもかくにも
三谷ワールド全開の笑えるけど
底からエグい

正論もいいけど
ひとの心を打つのは感情論

的な

とてもよい物語なので
よかったら見てみてください

とくに小説とか
ひとを描いていく人にはたまらないと思う


はい
思いのほか長くなってしまいました

次は笑の大学です



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